憧れ続けてきた人と会うことができました
フジノの人生的にものすごく感動的な出来事があったので書きたいと思います。
大学1年(18歳)から大好きだった浅野史郎さん(宮城県知事)とわずかな時間ではありましたが立ち話することができました。
なんか、ものすごく感慨深かったなあ...。
彼は今は宮城県知事なのですが、もともとは厚生省の障害福祉課長だった方です。
アサノさんって、18才だった当時の僕には本当に『ヒーロー』だったのですね。
大学時代の僕はものすごく勉強に明け暮れていました。
臨床心理/精神保健福祉の勉強の為にとにかく他大学の講義に出かけたり、精神保健福祉の現場に通いまくったり、大学院生と勉強会をひらいたり、図書館の地下書庫でひたすら勉強をしていました。
けれども真剣に勉強すればするほど、気づいてしまいました。
『学問』だけでは限界があること。
『福祉の現場』だけでも、福祉を変えることができないこと。
つまり、『学問』でも『福祉の現場』でも福祉を変えることができないことにハッキリと気づいてしまったんです。
「じゃあ、どうすればいいんだ!」
と、かなり途方にくれていた時期がありました。
そんな時にアサノさんの存在を本で読んで知って、こういう素晴らしい方が厚生省に居てくれて、そして障がい福祉を変えようとしていたことを知りました。
「それならおれも厚生省に入ればいいんだ。そこで福祉のしくみを変えればいいんだ」
と思いました。
「障がいのある人の痛みがわかる厚生省の役人になればいいんだ!」
と考えたのです。
だから大学1年の時、僕は本気で厚生省に入ろうと思って国家公務員Ⅰ種を受験するための講座を法学部の校舎で必死に受けました。
僕の在籍していた大学は司法試験だけでなく官僚もたくさん出してるので、大学がそういう授業(国家公務員Ⅰ種受験対策講座)を有料でひらいてたんです。
うーむ。なつかしいなあ。
いや、なつかしくないな。
あらためて思い出したら、すごく苦痛だった(苦笑)。
心理学専攻の学生でこの講座をとってたのは僕しか居ませんでした。
まわりはみんな政治経済学部とか法学部生でした。
そもそも入学直後の1年生からそんな講座を受講してたのは、ほんと僕ぐらいでした。
そして心理学とはまったくカンケーのない勉強(憲法、民法とか)を、それはもう必死に勉強するわけです。
政治家になった今でこそ
「あのときに憲法や法律を必死に勉強しておいて助かった」
と思いますけど
当時の僕は自分の専攻の勉強がまずあるわけですね。拘束時間のとても長い実験もあるし。
ふつうの授業がぜんぶ終わってから、図書館に行って独学で精神医学とか脳みそのこととか勉強するんです。
それに加えて、夜に国家公務員Ⅰ種受験の為の法律の講座が始まるんです。
自分で決めたこととはいえ、本当に苦痛だったなあ...。
そんな道に僕をひきずりこんだアサノさん。
かつての新人知事も今では改革派知事として知られていて、もうベテラン。
確か、3期目に入ったのかなあ。
当時その本を読んだのは図書館だったのですが、すぐに取り寄せて買って何度も読みました。
今でもちゃんと大切に持ってる僕の『きっかけ』である本を持ってきてサインしてもらえばよかったなあ、と思いました(笑)。
(*後日談:2004年7月24日にアサノ知事にサインを頂くことができました。人生って何があるか分からないですね!)
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そんな僕が厚生省をめざすのをやめたのは、『慶応大学の佐藤方哉先生(行動分析学)との出会い』と『UCLAのLiberman教授(SSTの世界的権威)との出会い』なのですが、それはまたいつか気が向いた時に書きますね。
いや、なつかしいことをすっかり思い出しました。
僕の人生は、まわり道ばっかりですね。