「市民の生命」は70億円、ソレイユの丘の建設費用より安い
7日(月)に蒲谷市長が行なった定例記者会見の様子が新聞各紙で報道されたのをご覧になりましたか?
アメリカ海軍が原子力空母を横須賀に配備する『見返り』として、日本政府は横須賀市に『再編交付金』を支払います。
その金額は、約70億円です(横須賀市の算定額)。
原子力空母が事故を起こせば、どれだけ多くの死傷者が出るかは分かりません。
原子力発電所の場合には、半径10km圏を『緊急時に影響の及ぶ可能性のある区域(EPZ)』として国の原子力安全委員会が定めています。
これを原子力空母がやってくることになるアメリカ海軍横須賀基地を中心にあてはめると、横須賀・横浜・逗子・鎌倉・三浦・葉山がその中に入ります。
77万人がこの『EPZ圏内』に暮らしています。
あえて言うならば、77万人の命は70億円だと政府に値段をつけられたのだと言えるでしょう。
『市民の命』は70億円。
安く見積もられたものです。
フジノが建設に反対した「長井海の手公園ソレイユの丘」の建設費は75億円
フジノたちが建設に反対した『長井海の手公園ソレイユの丘』の建設にかかった費用は75億9714万円でした(取得費用、維持管理・運営費用、公園付帯施設の取得費用)。
原子力空母母港化の見返り再編交付金は、70億円。
これは『ソレイユの丘』1つ分の建設費用よりも少ないのです。
蒲谷市長は記者会見で70億円の使いみちを
「市民にとって夢のある事業に使いたい」
と述べています。
しかし、そもそも『ソレイユの丘』をつくらなければ、約76億円の税金が使われなかったのです。
このハコモノに浪費した76億円を使えば、原子力空母の見返りの70億円なんか無くても『夢のある事業』は自前でやれたのです。
これこそ、
「優先順位が間違っている、本当に情けない財政運営だ」
とフジノは強く批判します。
市長が記者会見でのべた使いみち、救急医療センターの診療科目の増設だとかAEDの設置だとか、こういう命にかかわることは『ソレイユの丘』なんか建設するよりも先にもっと早くやるべきことだったはずです。
それを市長は選挙公約を破って原子力空母を受けいれて70億円ぽっちの見返りを政府からもらって、どうして『夢のある事業』だなんて言えるのでしょうか。
本当に、情けないことです。
77万人の命が70億円とは...。