夏の会派ごとの勉強会(1日目)2008

夏の会派勉強会とは何か?

毎年、残暑の季節になると、会派ごとの『勉強会』というのが行なわれています。

形としては、『議員側』から『行政側(市)』に依頼をして、現在の取りくみや今後の取りくみ予定について話をしてもらう、というものです。

もちろん議員側にとっても勉強のメリットはありますが、行政側にもメリットがあります。

議会側にもっと理解してほしい取りくみを改めて説明できる機会ですし、これから新しく行なったりする予定の取りくみや廃止する取りくみについて

あらかじめ

「今後はこういう方向で行きたいと考えているんですよ」

という感じの雰囲気を漂わせておくことで(決定事項だとかは絶対言わないということですね)、共通認識を作っておき来年度に向けて議論が割とスムーズにいく、という実質的なメリットがあります。

そういう場を『勉強会』と呼んでいる、とフジノは受けとめています。

『1つの部局ごとに1時間』という枠組みがなんとなく決まっていて配布された資料にもとづいて40分くらい行政側の説明があって、その後に20分くらい議員側の質問があります。

会派ごとの勉強会なのですが、無所属・1人会派の議員たちは『4人の合同』という形で開催してもらっています。



会派ごとの勉強会(1日目の午前)

無所属の勉強会の、1日目の午前中は『病院管理部』『健康福祉部』『企画調整部』の3部署でした。

病院管理部の配布資料はこちらです。

健康福祉部の配布資料はこちらです。

企画調整部の配布資料はこちらです。



病院管理部との質疑応答

病院管理部とのやりとりでフジノが気になったことは、市民病院の看護師の人員配置の改善が無くなりそうなことです。

2007年3月議会での答弁では

「患者さん10人に対して看護師1人で対応している現状(10対1)を、患者さん7人に対して看護師1人という厚い体制(7対1)に変えていく」

という方向性を目指していました。

9つある病棟のうち1つを閉鎖することで入院できる患者さんの数が減れば、

現在の体制であっても7:1の割合にできるのではないか、という方向性だったのです。

けれども、1つ病棟を閉鎖してもなお、看護師の数の確保は、病院経営の収支を考えると難しい、という結論になりそうです。

形式的にはこれは決定事項ではありませんが、

昨日開催された『市立病院運営委員会』でもほぼ同様な方向性がうちだされていたので、実質的には、現時点でも決定事項と考えるべきでしょう。
 
とても残念です。


 
また、経営健全化を強力におしすすめていく為には採算の悪い診療科の『縮小・廃止』も当然なされる検討課題ですが

フジノは

「精神科は死守してほしい」

と改めて提案しました。

総合病院の精神科は診療報酬も低いので、収支も赤字のところが多く、どんどん閉鎖に追い込まれています。

(だから、ドクターは総合病院を辞めて開業していきます)

例えば、市民病院の『平成19年の科別原価計算結果』によれば、市民病院の精神科は

収益 4055万9,669円
費用 7232万9,266円

なので、

収支 ▲3176万9,597円

と、収支比率も56.1%とかなり低く『赤字部門』です。

けれども、総合病院にこそ精神科は必要なのです。

この理由については、フジノが今年6月議会で市長に対して行なった一般質問をご覧下さい。



健康福祉部との質疑応答

健康福祉部とのやりとりでフジノが気になったことは、介護が必要な高齢の方々の施設があまりにも足りないことです。

これはフジノの実体験にもとづいてこの活動日記でもくりかえし書いてきましたけれども

「介護が必要な高齢の方々の為の施設に入所したいけれども空きが無い為に入れない」という人々、つまり『待機者』が現在は1900人(重度1300人)もいるのです。

入所の申請をしても2~3年待ちは当たり前です。
 
介護をしている方々はとても苦しんでいる訳です。

誰だって家族を住み慣れた自宅で介護(在宅介護)したいのですが、例えば、フジノ家のようにどうしてもムリな家庭が多いのです。

介護したくてもできないから施設にお願いをしたいのですがその施設が無い。だから、介護をする人たちはパンクしてしまう。

フジノは障がいのある方々の分野では入所施設解体を強く訴えており、高齢の方々の福祉においてもできれば同じ想いでありたいです。

でも、現実的な対応を考えた時にまだ入所施設は必要だと痛感させられます。

けれども、現在、新しく3年間の計画を作っていますが、フジノが傍聴している検討会で出された事務局原案では

3年後にプラス450床、となっています。

現在の時点で1900人の待機者がいるのですから、3年後にはもっと待機者が増えているのではないでしょうか。

この方向を何とかして変えたい、増やしたい、というのが政治家としても個人としても共通のフジノの想いです。



企画調整部との質疑応答

企画調整部とのやりとりでフジノが気になったのは、やはり『原子力防災訓練』を米軍と市民が一緒に行なわないことです。

今年は『原子力防災訓練』を2つに分けて行なうのです。

これはすでに新聞報道などでも詳しく報じられていますが、アメリカ軍との日米合同訓練とは別に横須賀市独自の訓練を市民参加で行なうのです。

アメリカ軍はあくまでも「事故はありえない」という姿勢のままなのです。

けれども横須賀市としては市民のみなさまの不安を取り除く為にも防災訓練を行います。

これは市の姿勢としては全く正しいですし、当然やるべきことだと思います。

ここにアメリカ軍が参加すべきです。

2つに分けて行なうのは合理的ではありませんし、何よりも当事者であるアメリカ軍が参加しないのはおかしいです。

今年はもはや2つの訓練がバラバラに成されるとしても、来年は統一した1つの訓練にアメリカ軍も横須賀市民も参加する形が望ましいとフジノは考えます。

以上で勉強会1日目の午前中にフジノが考えたことの一部の紹介を終わります。



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