HTLV-1の母子感染予防対策の研修会が開かれました!
今日は、こども育成部の主催で『HTLV-1』についての研修会が開かれました。
『HTLV-1』の研修を行なったのは神奈川県内では横須賀市が初めてです。
これは、快挙です!
国内で100万人を超えるキャリアがいるHTLV-1を撲滅する為の第一歩がついにスタートしました。
フジノが6月議会で提案したことが早くも実現したこともうれしかったのですが
HTLV-1によって発症するATL・HAMで苦しい日々を送っておられる方々に、ようやく明るいニュースをお伝えすることができたのが、何よりも本当にうれしかったです。
講師を勤めて下さったのは、聖マリアンナ大学の山野嘉久先生です(フジノと『NPOはむるの会』をつないで下さった方です)。
かねてから山野先生は
「フジノさん、横須賀市で取り組みがスタートするならば、私自身が講師として必ず伺いますからね」
と、おっしゃって下さっていました。
わが国のHTLV-1総合対策を推進する主要メンバーである山野先生自らが、横須賀市にならば講師として来て下さるとおっしゃっていることをこども育成部にも伝えたところ、正式に講師としてお願いすることとなりました。
こうして今日が実現したのですね。
タイトルは、『HTLV-1の母子感染予防対策について』です。
研修には、新生児訪問を担当している嘱託の助産師さんや横須賀市の保健師のみなさんら合計36名が参加してくれました。
HTLV-1の感染ルートとして、最も大きな割合を占めるのが『母乳による感染』です。
まずは母子感染対策をしっかりと行なうことから始めて、新たなキャリアを増やさないことを目指すのが有効です。
その為には、現場で妊婦さんに向き合う方々に理解していただくことが何よりも大切です。
厚生労働省は総合対策の取り組みとして、啓発のポスターやHPを作っていますが、妊婦さんたちと毎日接しておられる現場の方々に正しい知識と適切な対応方法を身につけていただくことが何よりも効果的です。
さらに今後は、助産師会や医師会の協力をえてより多くの助産師・産科医のみなさんにも研修に参加していただくことが必要だとフジノは考えています。
わが国では、昨年12月末にようやくHTLV-1総合対策がスタートしました。
しかし、国による号令はかかったものの、地方政府による動きは全くスタートしていません。
例えば、全国の都道府県は『HTLV-1母子感染対策協議会』を新たに立ち上げなければならないのですが、神奈川県は、今も設立の気配が全くありません(*)。
かつて自殺対策基本法が国会で成立してからも長い期間にわたって全国で全く動きが無かったのと同じ構図です。
あの時、フジノたちは
「国が動かなくても県が動かなくても、横須賀市が先頭を切って動けばいいのだ」
と訴え続けて、そして、県よりも先にあらゆる取り組みをスタートしてきました。
その結果が今、良い形で少しずつ表れてきています。
だから、HTLV-1対策についても同じです。
たとえ県が動かなくとも、現場に最も近い存在である市が動くべきなのです。
今日まさに横須賀市は取り組みをスタートしました。フジノはこうした横須賀市の動きをこころから誇りに感じます。
この動きをさらに広げるとともに、継続的な息の長い活動にしていきたいです。
山野先生、そして研修に参加して下さったみなさん、今日は本当にありがとうございました!
(*)9月に設立されたとのことです。