芸術劇場が生まれ変わる最後のチャンス
今日(10月31日)は、市役所へ向かいました。
『芸術劇場等指定管理者応募者公開プレゼンテーション』(第2回芸術劇場等指定管理者選考委員会)を傍聴する為です。
『ハコモノ3兄弟』の長男である『芸術劇場』。今も建設時の借金が120億円も残っている上に毎年7億円の赤字を出しています。
2009年9月9日の本会議。芸術劇場の抜本的な見直しを求めたフジノの一般質問に対して、吉田市長は「次回の指定管理者(運営する事業者)の選考を公募で行なう」と初めて明言しました。
それから3年間が経ちました。
ようやく今日、1つの動きがあります。芸術劇場の運営管理を行なう事業者の公募が行われて、複数の事業者によるプレゼンテーションが行なわれるのです。
現在は、市の外郭団体が劇場を運営しています。しかも、公募などの競争で決まったのではなく、市が指名して決まりました。
この外郭団体との契約は2013年度で切れます。そこで、それから先の8年間(2014~2022年度)の運営を行なう事業者を新たに公募するというのが吉田市長の改革案です。
そして、公募が実施されました。3つの事業者(そのうち1つは現在の外郭団体)が応募してくれました。
さらに今日、3事業者による『公開プレゼンテーション』が行われます。
公開プレゼンの傍聴には、定員20名に対して26名の希望者が訪れて、抽選となりました。最後に到着したフジノはビリの26番でした。市の審議会の傍聴が抽選になったのは、フジノにとって数年ぶりの体験でした。
こんなにたくさんの方々が並んでいたのですが、みなさん関係者だったそうです。
本当ならばインターネットで生中継して、市民のみなさまに観ていただいて、市民のみなさまに投票して選んでいただくべきなのになぁ。
無事にフジノは傍聴ができることになりました。くじ引きは整理券番号1番から始まったので、フジノは自分がくじを引かずに当選したことが分かりました。残り物には福がありました。ラッキーです。
市の外郭団体と民間2事業者による公開プレゼン
さて、公開プレゼンに参加した3事業者は下のとおりです。
現在の事業者である『横須賀芸術文化財団(=市の外郭団体)』に加えて、完全な民間企業が2社が新たに手をあげてくれました!
- 公益財団法人横須賀芸術文化財団(現在の指定管理者)
- JTBC・ハリマ・シグマ共同事業体(新たに応募)
代表企業:株式会社JTBコミュニケーションズ
構成企業:株式会社ハリマビステム
構成企業:株式会社シグマコミュニケーションズ - キョードー東京共同事業体(新たに応募)
代表企業:株式会社キヨードー東京
構成企業:株式会社シアターワークショップ
構成企業:金井大道具株式会社
構成企業:日本管財株式会社
芸術文化財団のプレゼン資料はこちらをご覧ください。
JTBC・ハリマ・シグマ共同事業体のプレゼン資料はこちらをご覧ください。
キョードー東京共同事業体のプレゼン資料はこちらをご覧ください。
約4時間にわたるプレゼンは、3事業者ともとても良かったです。
フジノの印象としては、最後の『キョードー東京共同事業体』が群を抜いて素晴らしかったです。ここならば「芸術劇場が生まれ変われるかもしれない」と感じました。ぜひともここが選ばれてほしいです。
現在の指定管理者=市の外郭団体で働いてくれているみなさんに、フジノは何の恨みもありません。興行の現場は本当に大変ですし、映画興行出身の僕はその苦労も喜びも深く理解しているつもりです。
けれども、本当に申し訳ないと思うのですが、ダメです。
天下り先の外郭団体に「興行」はできない
例えば、その理由の1つが天下りです。
昨年まで市役所の教育委員会で部長として働いていた人が3月で定年退職をして、4月から芸術劇場の管理運営をする外郭団体の事務局長として働いている。
そんな外郭団体の現実は、政治家として「絶対に許せない」です。
昨日まで市役所で働いていた人が今日からいきなり芸術劇場の経営ができますか?できるはずがありません。絶対にムリです。
「もちはもち屋」と言いますが、劇場のトップに就く人材は「朝から晩まで興行のことしか考えずにいられない」ようなプロでなければダメです。本物のプロにやってほしいのです。
でなければ、膨大な赤字を減らせるはずがありません。ましてやその遠く先にある目的である文化振興なんてもっと実現不可能です。
興行は、市の外郭団体がやるべき仕事では絶対ありません。
結果発表は、11月12日!
プレゼンテーションを受けての選考は、11月12日(月)に行われます。
どうかその結果に注目していて下さいね!