今日は、お昼から市議会へ向かいました。
フジノが所属している『議会IT化運営協議会』に出席する為です。
昨年からの1年間、青木秀介委員長を筆頭に『議会IT化運営協議会』には、フジノにとって信頼できるメンバーばかりでありがたかったです。
任期はまもなく終わってしまうのですが、とても充実した1年間でした。
この『議会IT化運営協議会』は、横須賀市議会議員の政策能力をアップさせていく上で大きく貢献するであろう改革に踏み出しました。
フジノの提案、実現へ
なかなか報告できなかったのですが、フジノの提案が今、実現に向かっています。
横須賀市議会の全ての書類を『データ化』して『クラウド化』することを目指しています。
予算書、決算書、議案書、本会議・委員会での説明資料をはじめ、市議会にはすさまじい量の『紙ベース』の書類が存在しています。
これらを、実現可能なところから全て『PDF化』していきます。
- P=ポータブル
- D=ドキュメント
- F=フォーマット
2008年7月に「ISO32000-1」の国際規格にも正式に承認されて、将来にわたって安心して閲覧・保管することができるようになりました。
ビジネスをはじめ、今ではあらゆる書類は『紙』ではなく、『PDF』(持ち運べる文書形式)というファイル形式で活用されています。
民間企業では、書類の『PDF化』は当たり前のことでもあります。
さらに身近なところでは、『自炊』という言葉が知られるようになりましたよね。
スキャナーで本やマンガを読み込んで、タブレット型パソコンで読んでいる人が増えてきました。
これを市議会でも行なっていくのです。
フジノ個人としては4年程前から、配布された紙の資料は全てスキャナーで読み取って『PDF』にしています。
データは全てクラウド上に保管してあります。
そのおかげで、ものすごく仕事がやりやすくなりました。
たくさんの大きなメリット
この『PDF化』『クラウド化』には大きなメリットがあります。
PDFにはセキュリティを設定できるので、社内文書が仮に流出しても内容を勝手に編集することはできません。また、パスワードが無ければファイルそのものを開くことができませんので、安心です。
そして、使う機器を選びません。
デスクトップパソコン、モバイルパソコン、タブレット型パソコン、スマートフォン、携帯電話、あらゆるデジタル機器でどこにいても全てのデータにアクセスすることができるようになります。
そもそも、ある書類が市議会に置きっぱなしだから自宅や事務所では読めない、なんていうもったいない時間の損失はゼロになります。
例えば、予算書は厚さが電話帳サイズなので、手で持ち歩くのは大変です。
でも、フジノのスマートフォンにはこの10年間の予算書が全て入っています。決算書も議案書も全てです。
夜、布団でふとあるデータが気になってもすぐにチェックすることができます。
トイレでも、電車の中でつり革に掴まっている時でも、出張先でも、いつどこにいても全ての資料にアクセスできるのです。
最大のメリットは、文字を検索する能力がすさまじく向上したことです。
ある単語を入れれば、過去全ての書類から一瞬で検索してくれます。
今まで『紙』ベースでは、勘と経験によってあらゆる資料や冊子に書かれているかもしれないデータを必死に探さねばならなかった訳です。
それが『PDF』化してあれば、過去の全てのデータの中から、一瞬でその単語を検索して全てを表示してくれます。
これは、政治家の政策立案能力を大いに高めていきます。
好条件が揃い実現へ
実は、数年前からフジノは、この実現を目指して議会事務局にうちうちで調査してもらってきました。
でも、本音では「すぐに実現するのはムリだろう」と思っていました。
それが、たまたま2012年度は、無所属を代表してフジノが『議会IT化運営協議会』メンバーに就任できることになりました。
さらにラッキーだったのは、青木秀介さんが委員長に選ばれたことです。
フジノにとって信頼できる存在の秀介さん(と青木議員のことを呼ばせてもらってます)が委員長であることで
「秀介さんならば色メガネ抜きでフジノの提案を受け止めてくれるはず」
という安心感がありました。
(*10年経った今でも市議会の中でフジノはまだ色メガネで見られて提案しても受け止めてもらえないこともあるのです)
そして、実際に提案したところ、青木委員長・西郷副委員長ともにフジノの提案を取り上げて下さって、他のメンバーもみなさんが賛同して下さいました。
それから1年、いろいろな議論をして条件を詰めてきて、ついに予算議会が終わる頃には試行されることになりました!
IT化は政策力アップの単なるいち手段
フジノはなんでもIT化することが良いとは全く思っていません。
例えば、紙ベースの書類はとても一覧性に優れています。iPadでPDFを見るよりも、絶対に紙の資料を見た方が早いです。
あるいは、本会議場での市長との質疑にパワーポイントを使ってデータを示したりすれば、分かりやすくはなります。でも、分かりやすさと良い政策提案かどうかは全く別の問題です。
政策立案能力が無いくせに、パソコンやインターネットを使うのだけが得意な人間は、政治家として必要ありません。
今回、この『議会IT化運営協議会』が行なう取り組みは単なるIT化ではありません。
あくまでも、より仕事をしやすくする為のものです。
書類を探すのに時間をムダにせずに、短縮できた時間をもっと市民のみなさまから生の声を聴かせて頂く時間に充てるのです。
資料の山に埋もれて浪費していた時間を、必死に考えたり議論をしたりする時間に向けられるようにするものです。
流行に流されたようなIT化ではなく、効果のある政策立案の為の改革を進めていきたいです。