予算説明会が開催
今日は朝から市議会へ向かいました。予算説明会に出席する為です。
18日から『2013年度予算案(当初予算案)』を審議する予算議会がスタートします。
その開会数日前に、市長・副市長から予算案について簡単な『説明』が行われるのが毎年の慣例になっています。
市の全ての分野の予算案を説明するのは到底不可能ですから、『説明会』というよりは『セレモニー』に近い内容です。毎年のことですが、1時間の予定よりも早く本当にあっけなく終わりました。
実際の当初予算案はすさまじく莫大な量にのぼりますので、具体的な内容については少しずつ報告していきたいと思います。
「セレモニー」からの改善点
この『予算説明会』を単なる『セレモニー』で終わらせない為に、毎年、市議会からは改善に向けた提案が市長側に対して行われています。
今回の説明会から、新たにスタートする事業と、廃止される事業について、説明がありました。
特に、新たにスタートする事業については『個表』が説明資料として配布されました。これは市議会側の提案がそのまま反映されて改善された取り組みです。
実際に個表を見てみて、とても良いものだと感じました。
これを予算審議でも使えたら、もっと良い議論ができるはずです。
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こちらは、廃止される事業の説明資料です。
数年前までは自分で資料請求しなければ、市はこの資料をフジノに出してくれませんでした。これも改善された取り組みの良い例ですね。
市も市議会も基本的な情報は全て共有して、その上で政策論議をすれば、市民のみなさまにとってより良い政策が実現するはず。
借金が3000億円を切るか否かよりも大切なことがある
今日の説明会で、1つだけ、強く印象に残ったことがあります。
フジノの活動日記ではすでにお伝えしてきましたが、『国民健康保険(特別会計)』は2013年度も赤字に転落することが確実です。
そこで予算案では、『国民健康保険(特別会計)』への穴埋めとして『一般会計』から約24億円を補填しなければなりませんでした。
そのことを説明する時、吉田市長が必要以上に嫌そうに述べた気がしたのです。
フジノは邪推をせざるを得ませんでした。
一般会計から24億円の繰出金を出すことで、任期中最大の目標である『2013年度末の市の借金総額が3000億円未満にすること』の実現が危ぶまれたからではないか、と。
だから、吉田市長にとっては、とても嫌な気持ちになることなのだろう...と。
もちろんこれはフジノの邪推に過ぎません。
ただ、その邪推が当たっていてもいなくても、同じ1つの意見をフジノは持っています。
国民健康保険の赤字の穴埋めとしての一般会計からの繰出金は、必要な支出である
という意見です。
例えば、新たにサッカー場を造るのに15億円の税金を使うのとは、全く意味合いが違うものだとフジノは考えています。
国民健康保険への繰出金は、いのちを守る為に必要不可欠な支出だと考えています。
今、横須賀市は『特別会計』の赤字を埋める為に『一般会計』から繰出金を補填することを、どんどんやめています。
フジノは財政健全化の立場から「この方針そのものは正しい」と考えています。
けれども、フジノにとって、財政健全化の目的は社会保障の財源を生み出すことです。だから美術館建設をはじめとするハコモノに反対してきたのです。
国民健康保険は言うまでもなく国民皆保険を実現した世界に誇るセーフティーネットです。
この赤字に対して、一般会計から繰出金を支出するのは国民健康保険を守る為には絶対に不可欠なことだとフジノは考えています。
ましてや、2013年度は国民健康保険料の値上げをせざるをえません。
値上げの金額をどのように設定するかを決める上でも、一般会計から繰出金がギリギリしか無いような状況では、所得が低い世帯に大きなしわよせがいくことになります。
セーフティーネットを守ることは財政健全化よりも高次の目的です。
吉田市長には、このことを絶対に見失わないでほしいと思います。
もしも国民健康保険を守る為に一般会計から繰出金を出すことで、市の借金残高についての財政基本計画の目標値を結果的に達成できなかったとしても、それは間違っていないということを。
これが今日の予算説明会で最も強く印象に残ったことでした。