トンネル点検・補強の取り組みを報告します
中央自動車道の笹子トンネルの事故が起こってから、市民の方々からトンネルについて質問を頂く機会が増えました。
そこで、今回の予算議会で提案されている2012年度補正予算案の内容と共に、これまでの横須賀市の取り組みについて報告します。
これまでの取り組み状況
高度経済成長期には、全国でトンネルや橋が大量に建設されました。
これらは同時期に老朽化が進んでいくので、一斉に補修するのではすさまじい費用が必要となってしまいます。
そこで、一時期に過大な財政負担が集中しないように、計画を立てて定期的に点検・補強を行なってきました。
横須賀市の場合、1999年と2008年の2回に分けて、市が管理している全47トンネルの点検を実施して、優先順位を付けて補強を行なってきました。
これからの取り組みについて
点検は1度実施すれば終わりではなく、将来にわたってずっと繰り返し行なっていく必要があります。
そこで、横須賀市としては改めて全47トンネルの点検を、2016年度まで4年間かけて実施していく予定でした。
それが今回、国の補助を受けられることになり、前倒しで早期に実施できることになりました。わずか1年間で、47ヶ所全ての点検を完了する見込みです。
政府は緊急経済対策を1月11日に閣議決定して、補正予算を組みました。
中央自動車道笹子トンネルの崩落を受けて、老朽化したトンネルや橋の対策としての公共事業に3.6兆円を投じます。これを横須賀市のトンネル点検事業の財源として使えることになったのです。
予算総額は1億500万円です。
内訳は、国庫支出金が5775万円、横須賀市は4725万円となります。
トンネル補強対策 | 費用 | 国庫補助 | 横須賀市 |
本体の点検 | 5800万円 | 3190万円 | 2610万円 |
附属施設の点検 | 4700万円 | 2585万円 | 2115万円 |
合計 | 1億500万円 | 5775万円 | 4725万円 |
横須賀市は「全国の自治体で1番トンネルが多いまち」です。
トンネルは横須賀らしいまちなみを作っています。観光政策の売りの1つでもあります。
けれども安心して通行できてこそのトンネルです。
三浦半島は災害によってトンネルが崩落してしまえば、交通が寸断されてしまいます。陸の孤島と化すことを防がなけれはいけません。
点検を行なった後は、計画的な補強を続けていきます。
そして、事故が起こらないように、対策をしっかりと実施していきます。