ついに『予防接種・ワクチン分科会』が開催
今日は、東京・三田へ向かいました。
『第1回 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会』を傍聴する為です。
都内はまるで初夏のような暑さでした。
そもそもワクチンには『100%の安全』は存在しません。
同時に、『100%の危険』も存在していません。
けれどもそんな『基本的な大前提』も、国民のみなさまにきちんと共有されるような情報発信を日本では行なってきませんでした。
その為、わが国の『ワクチン行政』の歴史をふりかえると、『信頼』と『拒絶』という2つの感情の間を振り子が行ったり来たりしてきたのだ、とフジノは考えています。
100%の安全も100%の危険も無い以上、『ワクチン行政』には「これでベスト」という制度はありません。
ひたすら『ベターな形』を目指して、『より良い仕組み』へと常に改善をし続けていくしか無いのです。
その1つの取組みが、この『予防接種・ワクチン分科会』です。
これまでワクチン行政に関わる関係者のあいだでは『評価・検討』を行なう為の組織の必要性が長年にわたって訴えられてきました。
(例えばこちらの文章がわかりやすいです)
その組織としてお手本にされているのは、アメリカで1964年に設置された『ACIP(Advisory Committee on Immunization Practices)』です。『予防接種の実施に関する諮問委員会』と翻訳されているようです。
すでに韓国でも設置されています。
この『日本版ACIP』を実質的に目指していくのが、今日スタートした『予防接種・ワクチン分科会』です。
- 予防接種の施策全般について
- 中長期的な課題を設定して
- 科学的な知見に基づいて
- 総合的・恒常的な評価・検討を行なって
- 厚生労働大臣に提言すること
が目的です。
傍聴人から意見を聴く、初めての取り組みにチャレンジ!
まず、最初の大きな課題は『予防接種基本計画案』を策定することです。
総合的かつ計画的な予防接種の推進を図る為の案を1年間かけて作っていきます。
今日の分科会で、フジノがとても強く関心を持った2つのことがあります。
まず第1に、『ACIP』で実施しているのと同じように『参考人の招致』『傍聴者からの意見聴取』を導入することが提案されて、了承されたことです。
『参考人』を招いて意見を聴くということは、国会でも地方議会でもよくあります。有識者や利害関係者の声を聴くのは当然です。
しかしさらに一歩進んで、『傍聴者』からの意見も聴くことが決まりました。
これによって、国民のみなさまから広く意見を汲み上げることができるようになるはずです。
特に、見過ごされかねないワクチンの副反応被害を受けた方々がじかにその訴えをできることはとても重要です。
大変に注目すべきことだとフジノは感じました。
この具体的な方法は次回以降に決めることになりました。
そして第2に、今後は3つの部会(ワーキンググループ)が設置されることが決まったことです。
フジノとしては、今後、特に『副反応部会』の傍聴を続けていきたいと考えています。
これは文字通り、「ワクチンによる副反応が起こっているのか否か」を検証していく部会です。
とても重要な役割となる部会になるはずです。
市町村は『ワクチン行政』の最前線です。
国が決めたからとただそれを実施していくのが市町村の仕事ではありません。
最前線の現場の声を、国に発信していくことも大きな役目です。
厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会、副反応部会、どちらもしっかりとフジノは追い続けていきます。