「生活保護基準の引き下げ」に反対する国会内集会に参加しました
今日は、国会の隣にある衆議院第一議員会館へ向かいました。
生活保護基準の引き下げに反対する『緊急院内集会』に参加しました。
『生活保護引き下げのトリックは見破られた!〜社会保障生計調査を隠すのは誰?〜』です。
なぜ厚生労働省は「暮らしの生のデータ」を使わず、「新たな独自基準」を使ったのか
フジノは生活保護基準引き下げに反対です。
2週間前の4月12日、国会の予算委員会で長妻昭代議士が行なった質疑は、とても重要なものでした。
厚生労働省では『社会保障生計調査』という調査を行なっています。
生活保護を受給していらっしゃる方々から毎年1100名の方々をサンプリングして、1年間毎日とにかく全ての支出を記録してもらう(家計簿のさらに細かい)ものです。
暮らしの生のデータが得られる、とても重要な調査です。
『社会保障生計調査』と呼んでおり、厚生労働省のホームページにもその『概要』が公表されています。
しかし、今回の生活保護基準の引き下げにあたっては、この『社会保障生計調査』は使われなかったのです。
かわりに、一般世帯のデータを元にした『生活扶助相当CPI』という数値を用いました。
あえてこの『生活扶助相当CPI』を使ったのです。
2013年1月までは無かったデータで、厚生労働省が独自に作成したものです。
つまり、今回の生活保護基準の大幅な引き下げを正当化する為にこじつけで作られたデータなのです。
「生活保護基準引き下げ」ありきで造られたニセ指標だという事実を多くの方々に知って欲しいです
今回の緊急院内集会では、広くこの事実を知ってもらう為の講演が中心となりました。
『社会保障生計調査』の詳しいデータを開示すれば、生活保護世帯の本当の暮らしぶりが明らかになります。
そこで予算委員会で長妻昭代議士はデータを公開するように田村厚生労働大臣に求めました。
しかし、厚生労働大臣は、データの公開を拒否しています。
より詳しく知りたい方は、ぜひ4月12日衆議院予算委員会第5分科会の長妻議員の質疑をご覧下さい。
また、日本福祉大学の山田壮志郎准教授による資料「生活扶助CPIの問題点〜生活保護世帯の消費実態を反映しない物価指数」もぜひご覧下さい。
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日本では長期にわたって『デフレ』が続いており、あらゆる物の値段が下がっています。
それに連動して、政府は、年金や生活保護世帯の受給額を下げます。
「物価が下がっているのだから、生活費も安く済んでいるはず」
という理屈です。
しかし、現実は違います。
『デフレ』で物価が下がっても、実は、低所得の世帯ほど、受けられる値下がりの恩恵は少ない。
これが現実です。
『デフレ』の恩恵を受けられたのは、所得の高い層です。
現実を隠して所得の低い世帯にダメージを与える政策を取るのは、絶対にまちがっています。