「対話」によって日韓の未来を創る為に
今日は、東京・内幸町の日本プレスセンターへ向かいました。
『認定NPO法人言論NPO』と韓国のシンクタンク『East Asia Instuitute(東アジア研究院)』が主催する『第1回・日韓未来対話』に参加しました。
2010年2月に『言論NPO』の方がフジノを訪ねてわざわざ横須賀に来て下さいました。
それ以来、『言論NPO』のメーリングリストに参加して、アンケート調査に協力したり、その活動に協力しています。
フジノは、日本と韓国との民間外交に強い関心があります。
そこで『言論NPO』が、今回の『日韓未来対話』にフジノを招待して下さったのです。
『言論NPO』と『東アジア研究院』は、日本と韓国の間の課題についての建設的・未来志向の新たな対話の場として民間主体の議論の場(プラットフォーム)を立ち上げました。
「両国の課題に真正面から向き合って、若い世代も交えながら議論を行なうことによって、日韓が抱える課題の解決だけでなく、相互理解により新たな展開を創出することが対話の目的」とのことです。
すでに『言論NPO』は中国との間にも『日中未来対話』を設立しています。
民間によるこうした草の根レベルの取り組みは、政府レベルでの摩擦が大きい時ほど重要だとフジノは感じています。
隣りの国への理解が圧倒的に足りない現状を変えよう
今回の開催に先立って3月に行なわれた『日韓共同世論調査』の結果が報告されました。
とても興味深い結果でした。その結果を一部抜粋します。
- 韓国人の約8割が日本に対して「良くない」印象を持っている
- 韓国人の半数が現在の日本を「軍国主義」と見ている
- 日本人の55.1%、韓国人の67.4%が現在の日韓関係を「悪い」と見ている
- 韓国人は「対日関係」よりも「対中関係」を重視し、「日本」よりも「中国」に親近感を覚えている
- 両国民の多くが、日本と韓国の間に領土紛争が存在していると認識
- 韓国人の4割が、北朝鮮、中国に続く軍事的脅威として日本を挙げている
この世論調査に、フジノは率直に危機感を抱きました。
日本ではたくさんの韓流ドラマが流れて、芸能界では韓流スターが活躍しています。
さらに、韓国ではこどもたちが『名探偵コナン』を観たり、日本語を話せる人がとても増えています。
そんな交流が進んでいる隣の国同士なのに、現在の日本が『軍国主義』だと韓国では半数以上の人々に認識されているのです。
時の政権の在り方に問題があるとはいえ、世論調査によって国民の意識がこのような現状であることが明らかになりました。
これは危機的な状況だと感じます。
もっともっと両国間は交流を重ねて、お互いの国民性を理解しあわなければならないと感じました。
ところで、余談ですが…パネリストには、政局に巻き込まれて9日に常任委員長を解任されたばかりの川口順子参議院議員もいらっしゃいました。
●
こうして1回のイベントに参加したからといって、急に何か変化が起こる訳ではありません。
けれども、地道に回数を重ねていくことがとても大切だと考えています。
フジノは、2006年1月にも『韓国政経フォーラム』(韓国の地方議員の方々)との意見交換に参加しました。
民間外交はとても重要だと考えています。
外交は国政だけで担うものではありません。
1人1人の交流、NPO・民間団体・市町村などの草の根レベルの交わり、企業のビジネスによる関わり、こうした全てによって国と国との関係は紡がれていくものだとフジノは信じています。
後日談
翌日の朝日新聞がこの会を報じてくれました。