「介護保険運営協議会」へ
今日は午後から市役所へ向かいました。
毎回必ず傍聴している『介護保険運営協議会』に参加しました。
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介護保険運営協議会を傍聴するフジノ
(前回の様子はこちらをご覧下さい)
吉田市長4年間の施設整備の実績
今日は、『第5期介護保険事業計画』による高齢者福祉施設の整備についての報告がありました。
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2012年2月に吉田市長が策定、第5期介護保険事業計画
吉田市長が就任後に策定したのが『第5期介護保険事業計画』です。
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吉田市長による巻頭挨拶(第5期介護保険事業計画)
『第5期計画』では、特別養護老人ホームとグループホームの整備をこのように定めました。
計画
- 特別養護老人ホーム
既存の施設を利用して100床、増築する - グループホーム
既存の施設を利用して7床、増床する
この計画がどこまで実現したか、報告されました。
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吉田市長の4年間で実現した高齢者福祉施設の整備
実績
- 特別養護老人ホーム
2013年6月1日現在の増床完了数は、55床 - グループホーム
6床の増床
*1事業所が辞退した1床は、再募集しない。
ということで、吉田市長がこの4年間で実現したことは、合計61床の増設です。
蒲谷前市長4年間の施設整備の実績
前市長時代と比べてみたいと思います。
今から4年前(2009年4月1日現在)、横須賀市で特別養護老人ホームへの入所待ちをしている待機者数は、2,072人でした。
そこで、蒲谷前市長が策定・実施したのが『第4期介護保険事業計画』です。
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2009年2月に蒲谷市長が策定、第4期介護保険事業計画
蒲谷前市長は、特別養護老人ホームを新たに300床増やすという整備計画を立てました。
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蒲谷市長による巻頭挨拶(第4期介護保険事業計画)
そして、市内3ヶ所(長浦・太田和・衣笠)に新しく特別養護老人ホームが開設し、300床を増やしました。
グループホームも64床、増やしました。
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第4期計画の実績報告書
・特別養護老人ホーム
2012年4月1日、3施設で合計300床(ユニット型)スタート。
*ショート床も50床併設
*施設の詳細
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3つの特別養護老人ホームの詳細
・グループホーム
新設2事業所36床、増床4事業所28床、合計64床
*施設の詳細
(1)新設
・小規模多機能ホームゆりの花
・小規模多機能併設グループホーム「和の里」
(2)増床
・グループホームいずみ:9床
・グループホームなごみ:1床
・はくおうの里:9床
・グループホームあんずの家:9床
こうして蒲谷前市長によって、364床の増床が実現した訳です。
けれども高齢者の増加もあって、2009年4月1日現在2,072人だった待機者数は、364床の増床にもかかわらず、2012年10月1日現在1,999人となっています。
増床した分も高齢者数の増加によって、吸収されてしまった形になります。
待機者を減らす為に本当にやるべきことは特別養護老人ホームを増やすことではない
さて、話を現在に戻します。
特別養護老人ホームの待機者数は、今も1,900名に及ぶ現実があります。
まだまだ取り組みが必要です。
しかし、もはや特別養護老人ホームを増やす政策は取るべきではありません。
「待機者とは何か」をもっと冷静に分析しなければなりません。
1,900名の待機者を丁寧にひとりひとり分析していくと、全ての方が特別養護老人ホームへの入所が本当に必要な程に重度の方ではありません。
少なくとも半分以上の方が、将来的な不安から『早めの入所登録』をなさっており、今すぐに入所しなければならない状態であるとは言い切れません。
必要なことは、ご高齢の方々がどのような状況(一人暮らしであれ、ご夫婦であれ、老老介護の状態など)にあっても、安心して暮らせる住まい方と住まいを提供することだと考えています。
特別養護老人ホームを新たに建設すれば、それだけ介護保険料も値上がりしていきます。介護保険料の値上がりはもはや限界に来ています。
そこでフジノは、あえて特別老人ホームはもう新たに増やすべきではない、と考えています。
それではどうするのか。
フジノは、
(1)民間活力による『サービス付き高齢者向け住宅』を横須賀に誘致していくべきだと考えています。
『地域包括ケア』の切り札として、厚生労働省と国土交通省が共管して新たに作られた高齢者向けの住宅です。
その最大のメリットは、入居費用の安さです。
国民年金プラスアルファ(月額10万円程)で入居できるからです。
(例えばフジノが視察した先進事例として、品川にはこんな素晴らしい高齢者向けの住まいがあります!)
しかし、現在の横須賀には、わずか1ヶ所しか『サービス付き高齢者向け住宅』はありません。
今後、フジノとしては積極的に『サービス付き高齢者向け住宅』を誘致していきます!
(2)自宅にドクター・看護師・ホームヘルパーが来てくれる地域包括ケア体制の積極的な整備こそ進めるべきだと考えています。
年齢が高くなってから施設入所したり引っ越しをするのは、リロケーションダメージといって認知症や要介護度が進んでしまうことがあります。
やはり住み慣れた自宅でそのまま暮らし続けて、そこに医師・看護師・薬剤師・理学療法士などの医療関係者をはじめ、ホームヘルパーなどの介護関係者が訪問してくれることが大切です。
もう特別養護老人ホームを新たに建てていく時代では無いとフジノは考えています。
この2つを積極的に進めていきます!