NICUのこどもたちの写真
先月、写真誌の『DAYS JAPAN』(2013年8月号)を読みました。笑顔の赤ちゃんの写真の表紙に目を奪われたからです。
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「DAYS JAPAN」2013年8月号
『いのち 1.生まれる、2.未来を守る』という特集で、写真家の宮崎雅子さんによる『NICU(新生児集中治療室)』の赤ちゃんたちの写真が12ページにわたって掲載されていました。
『NICU』は、生まれてきた全てのこどもたちを守る為に、とても大切な存在です。
政治家としてもフジノにとっては重要なテーマで、
- 2012年度から休止している市民病院の『NICU』を再開したい
- 三浦半島全体の『NICU』のベット数を増やしたい
などの提案を続けてきました。
『NICU』退院後の赤ちゃんのお話を市民の方から伺う機会はたくさんあるのですが、政治家であってもふだんは『NICU』に入れる機会はなかなかありません。
実際にフジノが『NICU』の中に入らせてもらったことは、2005年6月、市民病院への視察の1度だけしかありません。
あとはテレビのドキュメンタリーや、こうした写真集を通してしか、現場の中をかいまみる機会はありませんでした。
今回初めて知ったのですが、おととし(2011年)、宮崎雅子さんの出版したこの本が『NICU』で働く医療・看護職の人々と赤ちゃんとそのご家族を撮影した日本で初めての写真集なのだそうです。
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「NICUのちいさないのち」宮崎雅子、メディカ出版、2011年
この本を通して、視察などでは決して見ることができないたくさんの姿に出会いました。
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「Mother いのちが生まれる」宮崎雅子、医学書院、2011年
宮崎さんは、妊婦さん・助産師さん、妊娠・出産の瞬間などを20年以上にわたって撮影し続けてきた写真集も出版しておられます。
とても印象的な写真ばかりでした。
いのちの地球(ほし)に生きる
その宮崎さんの写真をはじめとする、6つの企画展示が横浜・赤レンガ倉庫1号艦で今日からスタートしました。
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「いのちの地球に生きる」チラシ
開催初日の今日、フジノも見学に行ってきました。
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会場の前にて
宮崎雅子さんのコーナー。
『NICU』の赤ちゃん、ご家族の姿。
妊婦さん、今まさに胎児が生まれてくる瞬間、出産したばかりの母親。
この世に生まれてきた新しいいのちの数十枚の写真を見ることができました。
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6つの企画展示
その一方で、他のコーナーでは末期がんの女性が亡くなるまでの数十枚の写真を通して、いのちが消えていくまでを見つめました。
珍しい動物たち。
沖縄。福島。チェルノブイリ。世界中の戦場。
写真によって切り取られた世界のあらゆる現実を、わずかな時間の中で、一気に見せられ、圧倒されました。
フジノは『NICU』のこどもたちやご家族やそこで働く医療・看護職の方々に関心があって見に行ったのですが、他のコーナーもとても印象に残りました。
ぜひ関心を持たれた方は、足を運んでみて下さいね。
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赤レンガ倉庫
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・開催期間:2013年8月16日(金)~8月28日(水)
・時間:平日・日曜12:00~18:00(金・土曜は19:00まで)
*最終日は16:00で終了
・入場料:大人500円(高校生以下、70歳以上、障がい者無料)
・主催:DAYS JAPAN
・後援:日本写真家協会、日本写真協会、東京都写真美術館、読売新聞
・企画展示
(1)「触れる地球とびっくり動物」
アニマルワールド「びっくり動物写真展」
(2)「いのちのかたち~誕生・成長・老い・死~」
お母さんから赤ちゃんが生まれる瞬間、家族が出来てやがてその家族がさらに拡がる瞬間、最期の時を迎え家族に看取られる瞬間。「いのち」のフォトストーリー。
写真: 宮崎雅子、大塚敦子、ブルース・オズボーン
(3)「沖縄 人々が心に焼きつけた記憶」
「沖縄タイムス」や現地の高校生が伝える沖縄、他。
(4)DAYS JAPAN写真展「地球の上に生きる2013」
第9回DAYS国際フォトジャーナリズム大賞受賞作品。シリア内戦、アフリカで急増する難民など約60点を展示。
(5)広河隆一「チェルノブイリから福島、そして世界の戦場」
2面大型スクリーンで体験する、フォトジャーナリスト広河隆一が撮り続けた世界
(6)「拝啓、震災後を生きるこどもたちへ、大人たちへ」
これからを生きるこどもたちのために何ができるのか。チェルノブイリから学ぶ、福島の今とこれから。福島のこどものための保養施設「沖縄・球美の里」写真展。「沖縄・球美の里」の子どもたちが撮った久米島。
お問い合わせ:yokohama2013@daysjapan.net