2012年度の国民健康保険の決算の結果
今日は、『国民健康保険運営協議会』が開かれました。
ここで、2012年度決算の最終的な金額が報告されましたので、みなさまに報告します。
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まず、下の図をご覧下さい。これは2012年3月の予算議会での補正予算です。
2012年4〜12月の9ヶ月間の実績(前年度比+3%の医療費の伸びでした)をもとに推計しなおした結果、7億8000万円の赤字に転落する、とこの時点では見込まれていました。
その赤字を何とか穴埋めする財源が必要でした。
そこで、県から1億5000万円の借金をして、市税からも6億3000万円を追加投入することになり、補正予算が組まれました。
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しかし、その後、2013年1〜3月の医療費の伸びが鈍化しました。
このおかげで、結果的に2012年度の最終的な医療費の伸び率は約1.8%にとどまりました。
こうして、当初の予想を覆して、最終的に『4億1926万円の黒字』という結果に終わりました。
『黒字』という単語には極めてポジティブな響きがありますが、今回のこの4億の黒字は「たまたま」「結果的に出た」「ラッキーだった」という性質のものに過ぎません。
もちろんこの黒字は、そのまま2013年度の国民健康保険費に繰入金として用いられます。
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市民のみなさまであれば、当然ながらこの疑問が浮かぶはずです。
もしもこの4億円の黒字がハッキリと分かっていたとしたら、2013年度の保険料の値上げはしなくても済んだのか?
この問いに対して、フジノはこう考えています。
「やはり、値上げは必要でした」
もちろんフジノはかねてから主張してきたとおり、「値上げは所得階層別にもっと細やかな対応をすべきだった」と今も考えています。
所得の低い世帯の方々に大きなダメージを与えた2013年度の保険料の値上げの方法はまちがってるとフジノは考えています。
しかし、「値上げそのものは必要不可欠だった」と今も確信しています。
国民健康保険は、市民のみなさまにとって誰もが医療にかかることができる最後のセーフティネットです。
だからこそ、絶対に守らなければならないとフジノは考えています。
現在の横須賀市の保健・医療・福祉政策はもっと努力をして、そもそも医療にかからずに健康で在り続けられるような取り組みが実現できるはずです。
ただ、そうした予防的取り組みに加えて、超高齢社会における医療費の伸びに対応する為には、やはり財源も必要なのです。
だからこそ、2013年の保険料値上げそのものは、必要でした。
さらに重要なのは、「2014年度予算案、2015年度予算案をどのように組んでいくか」という問題だとフジノは考えています。