セシウム2.7bq/kgが検出されたほうれん草は「結果的」に給食食材として使用せず

給食食材の産地の9月分実績が発表されました

横須賀市教育委員会は、児童生徒が食べる学校給食の食材を事前・事後に測定する『横須賀方式』を継続しています。

その測定結果は、教育委員会ホームページで公表しています。

測定の結果、9月の学校給食において使用予定の食材(ほうれん草)からセシウムが測定されました。

当然、多くの保護者の方々からご心配の声を頂きました。

教育委員会に対して保護者有志の方々から産地変更を求める要請がなされ、フジノも同じ想いから教育委員会との意見交換・要請を行ないました。

しかし、8月30日の活動日記でお知らせしたとおり、教育委員会の方針としては「現時点では産地変更はしない」という結論でした。

横須賀市教育委員会ホームページより

横須賀市教育委員会ホームページより


それから2ヶ月が経った10月16日。

横須賀市教育委員会は『給食食材の産地・9月実績分』を発表しました。



セシウムが検出されたほうれん草は使用されませんでした

下の画像は、発表された9月分実績のうち野菜・果実類を抜粋したものですのでぜひご覧下さい。

2013年10月16日に教育委員会が発表した「9月分の実績」

2013年10月16日に教育委員会が発表した「9月分の実績」より野菜・果実類を抜粋


セシウムが検出された群馬県産ほうれん草は、使用されませんでした。

9月に不使用が決定した時点でツイッターではお知らせしたのですが、本来でしたらブログでもお伝えすべきでした(ごめんなさい)。

使用しなかった公的な理由は、「市場への出荷量が横須賀市立学校で使用する量と合わなかった為」です。

フジノとしては「結果的に給食食材として使用されなかったこと」を公的なタテマエとして受け入れつつ、ただ、私的な本音としては「ああ、やっぱり横須賀市教育委員会はあえて使用しなかったのだな」と感じました。

もちろん保護者のみなさまは、他都市が明確に「不使用を決定した」ように横須賀市教育委員会にも同じ対応を取るべきだとお考えのことと思います。フジノもそれが最も分かりやすくすんなりご理解も得られると考えています。

ただ、「結果的に使用されなかった」ということをフジノは1つの現実的な解決策として受け入れていただけるとありがたいな、とも考えています。

このパラグラフの僕の文章はわかりづらい内容でごめんなさい。



9月議会・教育福祉常任委員会でフジノが行なった質疑

すでに教育委員会に対して産地変更などを求める要請は行なってありましたが、改めて9月9日の教育福祉常任委員会の場でもフジノは教育委員会に対して質疑を行ないました。

2013年9月9日・教育福祉常任委員会
question まず、教育委員会に学校給食の放射線量の測定に関して質問します。

学校給食の放射線量の測定を行った結果、9月使用予定の群馬県産ホウレンソウから1キロ当たり2.7ベクレルのセシウムが検出されたことについてです。

教育委員会はこれをホームページ等で発表してくれました。

産地変更を求める保護者の方々が当然いらっしゃるわけですが、教育委員会としては、現在、産地変更する考えはないということですが、どのように考えて、そういった結論になられたのか、まず見解を伺いたいと思います。

answer 答弁者=学校保健課長
委員御指摘のとおり、群馬県産のホウレンソウから事前のサンプリング検査で2.7ベクレルという数値が出ました。

国の基準値は100ベクレルとなっておりますので、2.7ベクレルという数値につきましては安全は確保されていると考えているのが1点でございます。

それから、実際に今月すでにホウレンソウを使い始めているわけですが、こちらの産地につきましては、市場の入荷状況等を確認し、千葉県や宮崎県の他の県のものを使用している状況でございます。

後半、もう一度ホウレンソウを使う週がございますが、そちらについても市場の入荷状況等を確認しながらということで、基本的には基準値以下ということで積極的な産地の変更はしないということでホームページ上でも記載させていただいたところです。

question 国の基準に従って対応しているのが横須賀市教育委員会の対応だと思います。

ただ、放射線量がいくつであれば絶対に安全という値は確立されていない中で、他都市に目を向ければ、鎌倉市のように保護者の要望を受けて、セシウム等が検出された場合は産地変更している教育委員会も実際にあります。

こういった中で、「検出されても変更しないなら何で教育委員会は測定しているのだ」という批判の声もある訳です。

他都市の動向などを見て、そういった批判の声には教育委員会としてはどのようにお考えになりますか。

answer そのようなお電話での御意見ですとか、メール等で御意見をいただいております。

横須賀市におきましては、以前から実際に子どもたちが食べた提供食ということで、事後の測定をしております。

今回、このホウレンソウをもちろんまだ使ったわけではないのですが、昨年ですと冷凍ミカン、その前ですと豚肉等で若干数字が出ているケースがございました。

ただ、実際にそれを調理して食べた量を測定したところ、数値が検出されなかったという事実もございます。

したがいまして、直接口に入れるもの全てをはかれるわけではございませんので、横須賀市では実際に提供したものをはかって管理していくことに重きを置いておりますので、そちらのほうでチェックしているということでございます。

question 18日以降の食材の産地が決まるのはいつ頃で、そして決まった場合はどのように周知していくのか教えて下さい。
answer 3連休を挟むのですが、今週末には入荷の状況が確認できると市場から聞いておりますので、分かり次第、学校にも市のホームページでも公表したいと考えております。
question 最後に1点、昨年の冷凍ミカンのときと同じ要請をしたいのですが、仮に群馬県産ホウレンソウの使用が決まった場合、保護者、児童・生徒がその食材を使った給食のおかず等を食べない選択も尊重してほしい。

昨年も同様に尊重していただけるというような答弁だったと思うのですが、実際の現場では完食運動をやっている先生がおられたり、望まずに食べざるを得なかった児童・生徒がいるという御意見の保護者もいらっしゃる。

仮に群馬県産のホウレンソウを使うと決まった場合、それを食べない選択肢も認めるということを現場にも教育委員会として伝えていただきたいと要請したいと思うのですが、いかがですか。

answer 実際に入荷状況等が判明した際には、学校へ通知する際に内部でも十分に検討し、前例がございますので、そちらも踏まえた中での検討をし、状況に合わせた対応をしたいと考えております。




横須賀市教育委員会ホームページより

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