精神保健福祉相談員が足りない!
横須賀市は全国に先駆けて『自殺未遂者支援』に取り組んできました。
自殺未遂者支援事業(2010年8月スタート)
- 積極的支援
自殺企図により、横須賀共済病院において入院治療をした方のうち、保健所の支援を希望した方に対し、健康づくり課精神保健福祉相談員がサポートする。 - チラシの配布
自殺企図により横須賀共済病院に搬送された方で、積極的支援を希望しない方及びその家族に相談電話番号などを掲載したチラシを配布する。 - データの集積
自殺企図により横須賀共済病院に搬送された方について、プロフィールや原因等の情報を収集し、今後の自殺対策に活用する。
今年4月の新聞記事でもこのように記されています。
同保健所の相談員7人が支援したのは、これまでに約60人。11年度に同センターに搬送された自殺未遂者の4割超が過去にも自殺を図っていたが、支援を受けた患者が再び自殺を図った例はほとんどないという。
それが今、マンパワー不足で十分な取り組みが行ない切れていないことが分かりました。
自殺対策推進事業の中の『自殺未遂者対策』について伺います。
これは本当に全国的に見ても、まだまだ取り組んでいるところが少ない中で、横須賀市が特に頑張って頂いている。 平成24年度では、28人の支援をして頂きました。 この成果、予後はどうだったのか。回復をされて、その後未遂をせずにおられるのか。 あるいは 再企図をしてしまった、既遂をしてしまったというような、その後の支援の後の状況というのをお聞かせいただければと思います。 |
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答弁者=保健所健康づくり課長 まず、そこで直接支援に関わった人の中で、再企図をした人、1〜2名いたかと思いますけれども、再企図者は非常に少なく済んでいるということがございます。 そして、当初事業を始める時に、その方の悩みが例えば多重債務で苦しんでいるとか、そういうことに寄り添って、何かそれを解決することによって支援が終了できるというようなもくろみがあったんですが、 実際関わってみると、なかなか支援しても簡単に解決のできるような問題では無い方が大変多うございます。 もともと家族間の人間関係に問題があったりといった場合、その人間関係を修復するということは、行政が手を差し伸べてもできることではございません。 そうなると、半永久的に支援を続けるという訳にもいきませんので、どういった時に支援を終了するかといいますと、本人の自殺念慮が消失したというふうに思われる時に、1回支援を切らざるを得ないというのが実際なんですね。 そういう意味では支援を終了した後も、寄り添った相談員の気持ちとしては「あの人どうしているんだろうか。まだ大丈夫なのかな」とか、そういった思いの残る事業となっています。 ですから、本当にすっきり解決して、良かった良かった、めでたしというケースは、本当にごくごく少ないというのが実際でございます。 |
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先ほど他の委員からもマンパワーのお話があって、 部長、課長からもそれぞれ「現実的に人手が厳しくてキャッチアップし続けることができない」というお話がありました。
この未遂者対策についても、今御答弁いただいたように、できればマンパワーをもう少し何とか増やして、そしてもちろん希死念慮がなくなれば、他の部局であったり、あるいは精神保健福祉相談の一般相談の形でサポートすることになるのかもしれないけれども、もう少し超短期ではなくて、短期から中期ぐらいはサポートできるような体制をつくれないのか。その点についてはいかがでしょうか。 |
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確かにもう少しマンパワーがあれば、もう少し長くを支援をしたいという思いはございます。
そんなことで、現実的には後ろ髪を引かれながら、「今回で終わるけれども、何かいつでも困ったことがあったらまた連絡してきてね」という形で1回はお別れしなければいけない、というのが本当に実情でございます。 |
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自殺や自殺未遂を経済的な指標で評価したようなものが『自殺対策白書』に掲載されていたり、お元気な方の命が絶たれるということは、物すごく大きな損失になると思います。
それから、私間の人間関係にとっても厳しいものがあると。その一番大事なところを支えていただいているのがこういう事業だと思うんですね。 市が経済対策を打つのと同じかそれ以上の意味があると思うんです。 経済対策に比べると華やかさもないし、すごく時間のかかることで、なかなか人員増というのを認められないかもしれない。 この年度は確か『生きる支援相談員』という非常勤の方も雇用されていたと思うんですけれども、本当にあらゆる補助金を使ったり、あらゆる形で財政を説得して、何とか人員を確保していただきたいというふうに思うんですが、重ねて御答弁いただければと思います。 |
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もともと精神保健福祉相談というのが本当の基本中の基本の仕事です。
それが3~4年前は4,000件を超えるような数でございました。それが今2,000件台になってしまっているということは、これはある意味問題だと思っております。 一方で、こういう支援というのは、やり出したら切りがないというのも、一方ではあるので、その辺のかける金額と効果とか、そういったことはある程度考慮しながら進めていかなければいけないのかなというふうには思っています。 ただ、実際の現場の声としては、人手が非常に少ないという印象を持っていますので、課長としても、その辺の気持ちはくんで、管理部門には訴えたいなとは思っております。 |
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特に平成25年度の7月末現在の自殺の数字を見てみると、過去5年間で一番低い数字、それは平成24年度やその前の取り組みがきいてきているからあると思うんですね。
そこで、人手が足りなくてサポートができなくてということになると、今度またがたがたがたと増えたりするようなこともあると思います。 今が本当に勝負のしどころだと思うんです。何とかマンパワーの確保ができるようにお願いしたいと思います。 |