国民健康保険の4年後の収支見通しはマイナス40億円
昨日だけでは終わらなかった為、今日も教育福祉常任委員会が開催されました。
たくさんの課題が議論されましたが、その中からフジノがこれまでずっと取り組んできた『国民健康保険』の問題について紹介します。
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国民健康保険の厳しい財政状況を改善する為に、2013年3月、吉田市長は『国民健康保険財政健全化計画』の策定を打ち出しました。
それから約10ヶ月が経ちましたが、今日の委員会では、この『計画』策定の進捗状況などが報告されました。
しかし、『計画』の具体的な中身は全く見えてこず、委員会では厳しい批判が相次ぎました。
この『計画』の内容は来年度予算案にも連動する訳ですが、その策定が進まなければ予算編成も困難になるからです。
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そんな状況ですが、報告された資料の中にも注目すべきデータはあります。
このブログではすでに紹介済みですが、『今後4年間の収支見通し』はフジノが重視しているデータです。
2014年度 | 2015年度 | |
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歳入 | 504億4144万円 | 634億0071万円 |
歳出 | 504億4045万円 | 654億5882万円 |
差引 | 98万円 | ▲20億5810万円 |
来年度(2014年度)には、収入から支出を引いた収支差額はわずかプラス100万円(黒字)へと落ち込みます。
そして再来年度(2015年度)には、一気にマイナス20億5810万円(赤字)となります。
この20億円の赤字を埋める為には、再び国民健康保険料の値上げが必要になる可能性があります。
2016年度 | 2017年度 | |
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歳入 | 643億4837万円 | 652億7704万円 |
歳出 | 677億4715万円 | 697億1213万円 |
差引 | ▲33億9877万円 | ▲44億3509万円 |
3年後にはさらに赤字は増えてマイナス33億9877万円、4年後にはマイナス44億3509円となります。
もちろんこのデータは推計(見込み)ですので、もっと悪くなる可能性もやや改善する可能性もあります。
いずれにしても、年度が進むごとに財政が厳しくなることは全く避けられません。
保健事業に取り組む為に新たに担当課長が配置されます
もう1つ、重要な報告がありました。
来年度から『保健事業』に取り組む為に、新たに担当課長が配置されることになりました。
『保健事業』に取り組む為の新たな組織・人員の配置の必要性は、かねてからフジノが提案してきたとおりです。
この担当課長の新設は、正しい方向性だとフジノは考えています。
今後についてですが、まず来年度(2014年)は、1年間にわたって担当課長のもとで、『健康保険課における保健事業』の取り組みを全力で実施していくべきです。
そして、再来年度(2015年)は、『全市的な保健事業に取り組む新たな組織』へと発展させるべきです。
市役所の部局を横断する形で(健康部地域医療推進課・保健所健康づくり課・こども育成部こども健康課・福祉部高齢福祉課など)、人の生涯を通じて一貫した『保健施策』を実施する為の組織にすべきです。
その第一歩として、この担当課長の新設をフジノは評価します。
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『国民健康保』険の財政を取り巻く状況の厳しさは、実は、市民のみなさまの健康を取り巻く状況の厳しさなのです。
超高齢化社会において、保健施策に取り組まなければ、誰もが生活習慣病にかかり、認知症となり、医療も介護もとても必要になってしまいます。
そうなれば当然、医療も介護も財政はパンクします。
そこで、こどものうちから栄養・生活習慣・運動・睡眠などの心身の健康を維持できるような仕組みを組み込んでいくのです。
そもそも生活習慣病にならない、もしも生活習慣病になっても重症化しない、そんな仕組みを毎日の生活の中に組み込んでいくのです。
必ず現状は変えることができます。
その為の道筋は、どんどん発信していきます。ぜひ一緒に変えていきましょう!