「高校での特別支援教育」の必要性が新たな「支援教育推進プラン」に明記されます!

インクルーシブ教育の実現は、世界の義務

1994年、ユネスコで『サラマンカ宣言』が行なわれました。

障がいの無い子にとっても障がいのある子にとっても(つまり全てのこどもたちにとって)、教育は基本的な権利であると宣言されました。

インクルーシブ教育(障がいの無い子もある子もともに学ぶ教育)こそ原則である、と明確に求める初めての国際的な法律文書です。

さらに2006年、国連総会で採択された『障害者権利条約』では、質の高いインクルーシブ教育を実施する責務を各国政府に課されました。

この12月4日の参議院・本会議で、ようやく『障害者権利条約』の承認案が全会一致で可決されました。

現在まですでに世界137カ国が批准している本条約がついに日本でも批准されることになります。

ついにわが国でもインクルーシブ教育を本格的に実施していくことになります!

インクルーシブ教育の実現は、フジノの重要政策です

11年前に初当選して以来、政治家としてフジノは、『インクルーシブ教育の実現』を最重要政策として取り組んできました。

日本での政府の動きはとても鈍く、障がいのある方々の当事者団体や関係機関から強い批判も受けてきました。

他の全ての政策においてもそうですが、フジノは「国の動きが遅ければ、地方が先に動けば良い」と信じて常に行動してきました。

『インクルーシブ教育』の実現についても、横須賀市で実現する為にフジノは提案を行なってきました。

その実現の為の具体的な課題として、下の2つのテーマがあります。

  1. 市立総合高校でのインクルーシブ教育の実施
  2. 高等学校での支援教育・特別支援教育の実施

1については、創立10周年を機に現在議論が行なわれている総合高校改革の動きの中で、フジノは繰り返し提案を行なってきました。

2については、教育福祉常任委員会において教育委員会に対して繰り返し提案を行なってきました。

特に、現在、横須賀市教育委員会では『支援教育推進プラン』という新しい計画を策定しています。

フジノはこの計画の中に、『インクルーシブ教育の実現』に向けた取り組みをあらゆる形で明記していくべきだと考えています。

「支援教育推進プラン」に高校での支援教育をもっと明記すべきだと提案

この12月議会の教育福祉常任委員会においても、2の「高等学校での支援教育・特別支援教育の実施」について改めて提案を行ないました。

その質疑の一部を紹介します。

2013年11月29日・教育福祉常任委員会
question 『支援教育推進プラン』について、高校での支援のあり方について伺います。

「指針3」の中で、「就学前から高校卒業後まで切れ目のない支援システムを構築します」という記述があります。ですから、小中学校の義務教育期間だけではないんだな、ということははっきりわかります。

ただ、どんなことがな行われるのか、よく分からない。

例えば「指針2」であれば、「小学校には相談室の設置と整備をすすめていきます」という表現があったり、「小学校・中学校では個別学習を行う場所の設置と指導員の配置をすすめています」という表現があります。

では、総合高校ではどうなのか?

あるいは市内の私立・県立などの公立学校ではどうなのか?

高校の年齢の児童に向けての横須賀市教育委員会の支援教育というのはどういうことが行われるのか?

もう少しわかるようにしていただけないかと思うのですが、いかがでしょうか。

answer (答弁者=支援教育課長)

高等学校段階での支援教育のあり方というのは、大変今、文部科学省も含めての「研究段階」にあるという形で申し上げるのが一番適切かなと思っております。

都道府県によっても対応の仕方が様々でございますけれども、本市におきましても、市立総合高校で具体的に全日制・定時制においてどのような課題があるのかというまずは課題の認識。認識できた段階で手立てをどう打っていくのか『研究段階』でございまして、具体的な明確な手立てが打てている訳ではないのが現実でございます。

ただ、これは市立横須賀総合高校だけでなく、高校の中途退学の問題・県立の養護学校の入学定員が大変増えている問題、そういったところを考えますと、高等学校段階での支援教育の必要性というのは大変高くなってきていることは事実でございますので、県教育委員会とも連携しながらこの具体的な方策について考えてまいりたいと思っております。

question 小中学校における横須賀市教育委員会の発達障害に対する取り組みというのは、本当に長年のものがあります。

まず市内の学校から各リーダーに出てきて頂いて、そして研修をして、それから翌年には各学校に持ち帰って頂いてという形で、各学校でかなり対応できるようになっているというのは認識しております。

ただ、やはりそれは小・中学校までで終わってしまう。

飛躍しているように聞こえるかもしれないのですが、青年期の『社会的ひきこもり』がなんでこう爆発的に多いかといったら、やっぱり小中学校の義務教育期間までは発達障がいにも理解があるし支えてこれるけれども、高校ではもう一気に何も無くなってしまって、さらにその次の就職の機会や大学になったらますます手が離されてしまう。

きっと適切な支援があれば、社会的ひきこもりになんてならないであろう。なってからではなかなかもう1度戻ってきてねというのは難しいであろう。

高校でももう少し支援があったら年齢にあった社会人に向けてのサポートがあったらば、こんな厳しい状況には決してなっていなかったんではないかなと思うんです。

その小中学校のノウハウがある横須賀市だからこそ、高校においても、文部科学省の研究成果を待つまでもなくできる支援というのがきっとあるはずだと思うんです。

さっきから読み取れないという言葉ばかりで本当に申し訳ないんですけれども、『支援教育プラン』の中からは横須賀市のノウハウをどう高校に活かしていくのかというのも研究していくというのも残念ながら読み取れないんです。

でも、「やっていく」という意志がもしおありになるのであれば、ぜひそれも触れていただきたいと思うのです。

いかがでしょうか。

answer その点につきましては、高等学校での支援教育のあり方というのは大変大きな問題でございますし、長い時間をかける余裕はない部分だというふうに考えております。

その部分につきましてはこちらの意図がわかるような表現の仕方を考えてまいりたいと思います。

あわせて、『支援教育推進委員会』の中で、そのようなご意見を幅広く頂いてまいりたいと思います。

これは11月29日に行なった質疑だったのですが、さっそく教育委員会が動き出してくれました。



さっそく教育委員会が動いてくれた!

昨日12月6日に開催された教育委員会・定例会において、永妻教育長から次のような報告がなされました。

  • 『支援教育推進プラン』策定の議論を行なっている『支援教育推進委員会』を、12月3日に臨時で開催した。
  • この委員会において、市議会での提案を受けて高校での支援教育の必要性について事務局から議論を求めた。
  • 委員メンバーの議論の結果、「高等学校段階の特別支援教育の必要性については今後さらに推進することが大切である。その為に、県との連携が必要である」との意見を得た。
  • 今後『支援教育推進プラン』にどのように記述されるか、事務局が検討をしていく。

素晴らしいです!

こうした議論が行なわれた以上、必ず『支援教育推進プラン』に『高校での支援教育』について明記されることになるはずです。

大きな前進です。

改革の歩みはいつも遅々としているので、多くの市民の方々にとっては本当にもどかしいことだと思います。

インクルーシブ教育を総合高校で実現する為に、フジノが立候補する前から一緒に活動していたおかあさんたちのグループは、今ではもう解散してしまいました。

このグループのみなさんのおこさんたちは、もう成長して学齢期を過ぎてしまいました。

かれこれ12年、それでもフジノはあきらめずに実現を目指し続けています。

どうか、あきらめないでくださいね。

僕は絶対にあきらめません。

一歩ずつ、進んでいきます。遠回りに見えることでも、1つずつ変えていきます。

どうか、待っていてくださいね。



後日追記(2014年3月6日)

完成した『横須賀市支援教育推進プラン』がこちらです!

横須賀市支援教育推進プラン

横須賀市支援教育推進プラン


そして、フジノの提案が実現して明記されたのがこちらです!!

「横須賀市支援教育推進プラン」における高校での支援教育の記述

「横須賀市支援教育推進プラン」における高校での支援教育の記述


『計画』に明記させることに実現したら、次は現実を動かす番です。

全力で実現させていきます。



横須賀市支援教育推進プラン

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