この記事の内容は、こちらの記事から続いています。
横須賀市立市民病院小児科の入院診療廃止問題について、教育福祉常任委員会協議会が開催されました。
小児科医が6名も退職する原因を把握すべき
フジノが行なった質疑を引き続き報告します。
(フジノ) 『指定管理者』と『横須賀市』の今回の在り方について伺います。 今日、資料に対する口頭の報告であったのですが、4名の小児科医の方がお辞めになる見込みとのことでした。 この理由はお聞きになっておられるのか? また、市民病院の所属なのか、うわまち病院の所属なのか? こういった具体的な理由が分からなければ、対応策も異なってくると思うのですね。 その点についてはどんなふうにお聞きになっているでしょうか。 |
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(地域医療推進課長) 結果として11名ということで、お辞めになる方は6名です。 それからそれについて今確保しているのですが、現状は2名は見つかっているということで、差し引くと11名という話だそうです。
市の職員ではないので市の方で個々に面談ということは難しいのですが、小児科の部長を通じて聞いている話では、当初の予定通りで、病院に2年~3年くらいは居るつもりだったので今回これで(退職する)、という方もおられます。 今回のことが影響しているかどうかというところまでは伺っておりませんけれども、どちらかというと辞める方は毎年必ずいらっしゃるので、それを埋める方を苦労していると。 苦労していることのひとつに、「こういった市民病院・うわまち病院で入院の体制を維持していくということもちょっと気にしている方もいるかもしれない」というお話はありました。 辞める内訳については、市民病院・うわまち病院あわせて、ということでございます。 |
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(フジノ) 今回、配布された資料では「市立2病院で現在の体制を維持する場合に懸念されること」として『医師の離職』ということが挙げられています。 この内容というのはよく理解できることです。 やはりみなさんスキルアップもしたいし、宿直は本当に体にきついので1人に負担がかかるというのは『立ち去り型サボタージュ』という言葉ではありませんが、医療崩壊につながってしまう1つの原因だと思います。 ただ今回お辞めになる方々が、そういった『懸念されること』と一致している内容で『離職の意向』を示しておられるのか。 それとも全く関係のない理由なのか。 ドクターですから、そんな関係の無い理由でお辞めになるということは無いと思うのですけれども、やはりそこは把握しておいていただきたいんです。 それを議会に報告するかどうかはともかく、今後の運営に役立てる為にも、せめて地域医療推進課は確認しておいていただきたいと思うのですが、いかがですか。 |
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(地域医療推進課長) おおむね小児科の診療部長を通じて、だいたいの「どういったことが理由で」ということは聞いております。 ただ「予定どおりこのくらいで」という方もいらっしゃいますし、あるいは、なかなかこうでというはっきりした理由をおっしゃらない方もいるかもしれません。中には今回のことが原因という方もいるかもしれませんけれども。 ちょっと個別にひとりひとりどうこうということまでは把握しておりませんけれども、通常の自分が考えていた範囲の中で辞めるという方です、としか、公的にはなかなかちょっと申し上げにくいというところがございます。 |
フジノが知っている小児科医のみなさんは、熱意が高く、できれば自分が担当したこどもたちを元気になるまでずっと診てあげたいと願っています。
それにもかかわらず退職せざるをえない理由というのは、やはり『心身の疲弊』が最大のものだとお聴きしています。
その視点に立てば、市民病院で入院診療を維持することでの『宿直回数』の増加は大きな『心身の疲弊』につながります。これが理由での退職ならば、フジノは共感もできます。
ただし、市は今回6名もの小児科医の方々が退職する理由を、ハッキリとは把握していないのです。
これでは今後の対策の取りようがありません。
うわまち病院に集約をしても、退職理由が改善されていなければ、うわまち病院でも小児科医療の崩壊が起こります。
この質疑をとおして、相手が指定管理者に所属する医師であろうとしっかりと退職の理由を把握すべきだとフジノは訴えました。
もしも医師のみなさんが『心身の疲弊』などではなく、何らかの理不尽な理由でお辞めにならざるをえないならば、市はそれを指定管理者に是正を指導することもできます。
また、市民のみなさまがとても共感も理解もできないような身勝手な理由での退職であれば、市は指定管理者に対して「何としてでも医師を招聘せよ」と厳しく迫ることもできます。
いずれにしても、退職理由が不明なんてことは市がだらしなさすぎます。
市は、今後は必ず把握すべきです。
(フジノの質疑その5に続きます)