『平成26年度予算の概要』の中から、注目すべき予算を紹介していきます。今回は『健康保険課の組織改革』『保健事業のスタート』についてです。
そもそも病気にならない、発症しても重症化させない取り組みが必要
厳しさを増す一方の、横須賀市の国民健康保険。
その背景には、『保健=予防の観点からの取り組み』が全く抜け落ちていることが分かりました。
つまり
- そもそも病気にならない健康な生活習慣を確立する
- 病気にかかっても重症化しないよう支援する
この取り組みがすっぽりと抜け落ちていたのです。
『医療』と『福祉』という政策は、もちろん予防の観点もありますが、何らかの病気や障がいになってからの取り組みが大半をしめています。
『保健』とは、そもそも病気や障がいにならない生活習慣を支援するという大きな違いがあります。
これからは『保健=予防の観点からの取り組み』が必要なのです!
そこでフジノは、昨年3月の予算議会と6月議会において、2つの改革案を提案しました。
(詳しくはこちらをご覧下さい)
例えば、国民健康保険を担当している健康保険課の組織改革も提案の1つです。
こうした提案が、新年度から実現することになりました!
新たな取り組みが予算案に計上されました
こちらが『平成26年度予算の概要』で発表された、新たな取り組みです。
上の画像では読みづらいので、文字に起こしたのが下の表です。
健康寿命の延伸のための取り組み
【事業内容】
国民健康保険被保険者の特定健康診査受診率・特定保健指導実施率を向上するとともに、特定健康診査デ一タを活用した保健指導を実施することにより、生活習慣病を予防し、健康寿命の延伸を目指します。
- 事業実施体制の整備
- 保健担当課長を配置し、保健師を中心とした係を新設(保健師5人、事務職員2人、レセプト点検専門員4人)
- 特定健康診査受診率の向上
- 実施期間の2ヵ月延長
6月〜1月→5月〜12月 - 電話・訪問による受診勧奨
- 実施期間の2ヵ月延長
- 特定保健指導実施率の向上
- はがき・電話・訪問による利用勧奨
- 特定健康診査・レセプトデータ等を活用した保健指導の実施
- 自己負担額の完全無料化
- 実施機関の拡大
23カ所→24カ所(新たに保健所健診センターでも実施)
【予算】
3億2042万円
基本的には、フジノの提案が丸のみされた形です。
率直に、うれしいです。
これでようやく『市民のみなさまの健康を守る取り組み』が本格的にスタートできるからです。
「管理栄養士」を配置しなければダメだ
ただ1つ、重大な存在が抜け落ちています。
それは『管理栄養士』が配置されなかったことです。
人間にとって、栄養=食は本当に大きな位置をしめています。
毎日の暮らし(生活習慣)の中で、栄養=食の摂取の仕方が変わるだけで、人の健康は大きく改善されます。
そのプロフェッショナルが『管理栄養士』です。
学べば学ぶほどにその存在の重要性を痛感してきたフジノは、繰り返し『管理栄養士』も配置しなければダメだと訴えてきました。
そうした提案を受けて、担当部署も財政課に予算要求(人員配置の要求)も行なってくれたとのこと。
しかし、最終的には却下されてしまった。
これではせっかくの取り組みが不十分な形になってしまいます。
2014年度がムリでも、2015年度には必ず『管理栄養士』の配置も実現すべきです。
生涯を通じた取り組みがさらに必要だ
2014年度にスタートする健康保険課の保健係は第1弾の取り組みに過ぎません。
今回の取り組みは、言うならば『年代が限定されている』からです。主に40〜74才がターゲットの取り組みなのです。
フジノはさらに第2弾の取り組みとして、「横須賀市民全体の生涯を通じた保健事業を行なう新たな組織改革が必要だ」と訴えてきました。
何故ならば
だからです。
ですから、まず保健事業への取り組みのスタートとして2014年度は全力で成功につなげたいと思います。
そして、さらにフジノは取り組みを拡大していきたいです。