全国在宅療養支援診療所連絡会の第1回全国大会へ
『1万メートルプロムナード・ウォーキング』の疲れも全く抜けないまま、朝6時半に起きて、東京駅へ向かいました。
『全国在宅療養支援診療所連絡会』による『第1回全国大会』に参加する為です。
『在宅療養支援診療所』を開業しておられるドクターをはじめとする医療関係者900名の団体で、5年前に設立されました。
今回、初の全国大会開催となりました。
ひたすら座学の1日
今日は、朝9時半から夕方5時まで、丸一日を座学で過ごしました。
最近はずっと忙しくて、学会に出席するような『まとまった時間を学ぶ機会にあてること』が全然できませんでした。
この学会も本来は2日間なのですが、フジノは1日だけの参加。
それでも、今日は全国の取り組みを学ぶことができて、とても充実した良い時間を過ごすことができました。
出席できなかった講座の資料も、お願いして予備を頂きました。同じ時間帯に開催された2つの『ランチョンセミナー』も、半分ずつかけもちしました。
とにかく1秒もムダにしないよう、貪欲に吸収に努めました。
先日の教育福祉常任委員会(最終日)にて、今年度末で定年退職される市の課長が退職の挨拶をされました。
とても尊敬していた方だったのですが、その方が「人一倍努力すること」の大切さを語られました。「人一倍努力すること」を大切にするその姿勢を、僕も絶対に貫いていこうとこころに誓いました。
政治家が必死に学べば学ぶほど、必ず市民のみなさまの利益になる
昨日のカフェトークに数カ月ぶりに参加して下さった方から
「フジノさんのブログを読んで『在宅』という選択肢があることを知って、『在宅療養連携シンポジウム』にも足を運んでいた。
親がガンになって入院をしていたけれど、先月末に退院するにあたって、在宅で過ごすことを選んだ。
スムーズに在宅に移ることができて『訪問看護』に来ていただいている」
というお話を伺いました。
とても感謝されて、フジノ自身も「情報発信をしてきて良かった」とうれしく感じました。
でも、その時にこんなお話が出ました。
「親の『訪問看護』は『介護保険』ではなくて、『医療保険』を利用している。
『訪問看護』といえば『介護保険』だと思っていたけれど、『医療保険』を使う『訪問介護』もあるのを初めて知った」
恥ずかしながらフジノには知識が足りなくて、どういう時に『医療保険』の適用となって、どういう時に『介護保険』の適用となるのか分からず、その方に説明することができませんでした。
永井康徳先生(医療法人ゆうの森たんぽぽクリニック理事長)によるランチョンセミナーでは、ちょうどこのお話が出ました。
日本はすでに超高齢社会となり、2025年の多死社会を迎え、地域包括ケアシステムを推進していくことを見据えながら、平成26年度診療報酬改定が行われました。
このランチョンセミナーでは、この診療報酬改定を踏まえながら、かかりつけ医が知っておきたい在宅医療の制度の基礎知識についてお話ししたいと思います。
在宅医療に関わる制度は医療保険と介護保険、福祉制度、障害者自立支援法、生活保護法など各種の制度が複雑に絡み合っています。
それにもかかわらず、医学教育や看護教育の中にはまだまだ在宅医療の制度の知識は組み込まれておらず、介護保険の知識さえ、医療従事者が理解していないことも多々あります。
自分が関わる患者様に最大限の利益が与えられるマネージメントを行うためにも、制度の知識をしっかりと身につけておくことは大切な事だと思います。
また、当法人では在宅医療専門クリニックを開業して14年目となり、全国から見学者や研修者が多数訪れます。見学者や研修者にお話ししているノウハウについても、これから積極的に在宅医療を展開しようと考えている方々に、少しではありますが、お伝えできればと考えています。
全国各地域での在宅医療の普及のために、少しでも皆様のお役に立てば幸いと考え、このランチョンセミナーを企画しました。
これがランチョンセミナーの概要だったのですが、まさに「訪問看護が医療保険となるケース」についても解説がありました。
- 介護保険の認定を受けていない場合
- 厚生労働大臣が定める疾病等の場合
- 急性憎悪期
『訪問看護』は原則として『介護保険』が優先されるのですが、上の3つのケースでは『医療保険』になるのです。
(1)『医療保険』から『訪問看護』が入れば、『介護保険』はその他の介護サービスを主体に入れることができます。
(2)重心医療受給者証を持っていれば、『医療保険』の『訪問看護』は自己負担が公費負担になります。
こうして、在宅で暮らす方の生活をより良い形でサポートすることができるようになります。
制度を細かい内容まで全てをフジノには把握することはできませんが、それでも1つでも多くの知識があればそれで救われる方がいるかもしれません。
もっともっと勉強しなければ、と痛感させられました。
カフェトークで昨日抱いたばかりの疑問が、翌日の学会で解消できた。
これは偶然でも何でも無くて、自分から「学びの機会」を取りに行ったからこそ出会うことができたのだと思うのです。
これからも市民のみなさまの力になれるように、しっかり学び続けようと思います。
参加したプログラム
学会2日間のプログラムはこちらをご覧下さいね。
フジノは、午前はこちらに参加しました。
『今、なぜ在宅医療なのか?』
- 「今、なぜ在宅医療なのか?~在宅療養支援診療所連絡会の歩みとともに~」太田秀樹
- 日本医師会 横倉義武
- 厚生労働省医政局指導課在宅医療推進室 佐々木昌弘
- 東京大学高齢社会総合研究機構 辻哲夫
- 大会長講演 新田國夫
午後は、こちらに参加しました。
『在宅医療・介護連携拠点が地域包括ケアにおいて果たすべき役割』
- 座長:
医療法人財団千葉健愛会 川越正平
ナカノ在宅医療クリニック 中野一司 - 演者:
岡山市保健福祉局 森真弘
徳島市医師会 豊田健二
佐久総合病院 小松裕和
チームもりおか 板垣園子 - 指定発言:
厚生労働省老健局振興課 岡島さおり
そして、2つのランチョンセミナーに参加しました。
とても有意義な『学びの機会』でした。