予算案に対して「組み換え動議」が提案されました
今日は『予算決算常任委員会(最終日)』でした。
今日は、市長から提出された議案のうち『予算に関わる議案』のみ、採決を行ないます。
採決に先立って、一柳・上地・山城議員の3名から、『一般会計に対する組み換え動議』が提出されました。
内容は以下の通りです。
「議案第16号平成26年度横須賀市一般会計予算」の組み替えを求める動議
「議案第16号平成26年度横須賀市一般会計予算」について、市長は次のとおり組み替えを行い、再提出することを要求する。
記
- 組み替えを求める理由
(1) 横須賀出身の著名人を市長自身が作った人間的関係によらずに勝手に認定したうえ、その方々に横須賀のPRをしてもらうという発想自体が、本市出身の各界人士に礼を欠くものである。(2) 仮に「横須賀倶楽部」の発足式を行うのであれば、市民の自に触れる当地横須賀で開催すべきであり、また予算額も半分以下にすべきである。
- 組み替えの内容
(1)歳出予算の組み替え
横須賀倶楽部キックオフ会予算について
フジノはこれに賛成しました。
しかし、この『組み換え動議』は賛成者7名で、『否決』されました。
予算決算常任委員会で当初予算案が可決
続いて行なわれた『一般会計の市長原案』に、フジノは反対しました。
しかし、賛成多数で『可決』されました。
残りの議案に対するフジノの賛否は下の通りです。
番号 | 議案の名前 | フジノの結論 |
---|---|---|
16 | 一般会計予算 | × |
17 | 特別会計国民健康保険費予算 | ○ |
18 | 特別会計公園墓地事業費予算 | ○ |
19 | 特別会計介護保険費予算 | ○ |
20 | 特別会計母子寡婦福祉資金貸付事業費予算 | ○ |
21 | 特別会計公債管理費予算 | ○ |
22 | 特別会計後期高齢者医療費予算 | ○ |
23 | 水道事業会計予算 | ○ |
24 | 下水道事業会計予算 | ○ |
25 | 病院事業会計予算 | ○ |
31 | 手数料条例中改正について | ○ |
33 | 基金条例中改正について | ○ |
35 | 国民健康保険条例中改正について | ○ |
36 | 市立学校の授業料等に関する条例中改正について | ○ |
38 | 都市公園条例中改正について | × |
39 | ボートパーク条例中改正について | ○ |
40 | 港湾緑地条例中改正について | ○ |
最終的に、委員会としては全ての議案を可決しました。
誰もが問題を感じながら市議会は予算を修正できなかった
今回の市長が提出した予算案は、あまりにもたくさんの問題を抱えていました。
会期中、本会議・委員会を問わず、激しい質疑が交わされました。
とても原案どおりに成立させるべき予算ではありませんでした。
けれども、最終的に市議会側は『修正案』を出せませんでした。
誰もが問題を感じていたのに、残念ながら会派を超えて団結して『修正動議』や『組み換え動議』を(賛成多数で可決できる形では)提案することはできませんでした。
市長側による「切り崩し」工作
これが実現できなかった裏側には、吉田市長側による市議会の各会派への『切り崩し』があった、とフジノは感じています。
具体的な『切り崩し』の現場をフジノはじかに目撃した訳ではありません。
指示を出したのが吉田市長ご自身なのか、吉田市長のことを忖度してまわりが勝手にやったのかは知りません。
しかし、『切り崩し』をしている、という発言をフジノ自身が確かに耳にしました。
つまり、「市議会の各会派は、市長側にうまく分断させられてしまったのだ」とフジノは感じています。
フジノが初めて直面した課題
これは、フジノにとって11年間の政治家生活で初めて直面した『新たな課題』でした。
無所属のフジノはいつも必ず少数派であることから、『政局』を左右する影響力が全く無い為に、『政局』に関わったことはありませんでした。
また、数合わせの為にあやうく『政局』に巻き込まれそうになった時は、いつも距離を置くようにしてきました。
だから、これまでは、タフな交渉やアメとムチのやりとりに直面したことがありませんでした。
今後は、この『課題』にも逃げずにぶつからねばならないのだと覚悟を決めました。
大義なし・政策不在、市長のメンツ重視
しかし、今回の予算について。
うまく切り崩してほくそ笑んでいるであろう市長側に、この予算を絶対に可決せねばならない『大義』はあったのでしょうか。
「こどもの暮らしを守る」という『大義』など全く存在しませんでした。
フジノがじかに聴かされた言葉は
「吉田市長の2期目の最初の予算を『無傷』で成立させなければならない」
というものでした。
2期目に当選した吉田市長が最初につくった予算だから、市議会が修正したり組み換えしたりして傷をつける訳にはいかない、というのです。
これを聴かされた時、フジノには違和感しかありませんでした。
吉田市長のメンツなんてどうでもいい。勝手にしてくれ、と思いました。
まず守るべきは市長のメンツではなく、市民のみなさまの暮らしなのに。
今回の予算可決は、市民の暮らしを守るという『大義』は全く存在していませんでした。
そして、『政策』も存在していませんでした。
政策本位では無い、貧困・低所得世帯のこどもたちを完全に置き去りにしたやりとりに怒りと嫌悪感を覚えました。
今日の予算決算常任委員会を終えて、ただひたすらに虚しさとバカらしさだけが僕の中に残りました。
大義を持つ本気の政治家は誰か、よくわかった
ただ、この予算議会の会期を通して、今回1つだけ良いことがありました。
フジノは、こうした一連のやりとりの渦中に身を置いて、会派を問わずに『政策本位』で本当に汗をかく政治家は誰なのか、よくよく分かりました。
今後はそうしたこころから信頼できる『政策本位』の方々とあらゆる機会に連携を深めていけたらと願っています。