議事録が公開されたのは、発言通告書の締切の翌日でした
フジノが今日の一般質問でとりあげた、市長の定例記者会見(5月27日)における問題発言。
横須賀市がその議事録を公開したのは、6月6日でした。フジノの『発言通告書』の締切日(6月5日)の翌日です。
そのせいで、発言通告の作成にあたってフジノは新聞記事からしか情報が得られませんでした。
市の広報課を信頼しているので、意図的なスケジュールでは無いと思いますが、とても残念です。
せめてあと1日早く公開してくれたなら、わざわざ本会議で取り上げませんでした。
記事よりも、実際の市長の発言は酷かった
新聞記事を読んだ時、市長の発言にはショックでした。
しかし、公開された議事録を読むと、市長の記者会見でのやりとりは、新聞記事で報じられたものよりもっと酷かったです。
サイクリングパンフレット問題についての記者の質問と市長の答弁は、以下の通りです。
(記者) 先日、『三浦半島サミット事業』で配布した『サイクリングパンフレット』を配布直後に回収したようですが、回収した事態について市長はどう思われていますか? |
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(市長) 今回、指摘を受けて道路交通法などのマナーやルールというものへの啓発が足りないのではないかというようなご意見いただきましたので、シールを貼るなどして対応していきたいと思っています。 |
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(記者) では、再配布をするということですか? |
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(市長) 当然です。 |
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(記者) 回収したこと自体についてはどう思われますか? |
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(市長) 私どもとしては、スピード感を大事にした事業でしたので、遅くなったことが残念だと思っています。 |
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(記者) 遅くなったとはどういう意味ですか? |
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(市長) 配布がすぐにできなくなってしまったということが、残念だと思っています。 |
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(記者) 回収についてはどうですか? |
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(市長) 回収したことによって、スピード感をもって配布できなかったことが残念だと思っています。 |
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(記者) 回収が残念ということですか? |
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(市長) スピード感が失われてしまったということが残念なことです。 |
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(記者) 回収については発表されてないと思います。 配布する時はサミットの場で発表されましたが、回収について発表しなかったのはなぜでしょうか? |
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(市長) 特にその必要性を感じなかったからです。 |
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(記者) それは何故でしょうか? |
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(市長) 逆になぜ必要があるのですか? |
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(記者) 4月30日に発表をして、5月8日に回収をしていると思いますが、例えば隔週発行するようなメディアや月刊のメディアが回収の事実を知らないで報道してしまう可能性もあると思いますし、そもそもこういう所で配布をしていますと発表しているので、その配布がされていないのであるならば、そこを発表した方がいいのではないかと思いますが、いかがでしょうか? |
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(市長) 今回すでにシールを貼って対応するという方向性も決めていますし、回収して配布を取りやめるということであれば、おっしゃられるような理由で発表する必要性も出てくるかと思いますが、配布は今後も継続しますので、その必要性は感じていません。 |
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(記者) では、ここなら配架がされてあると思って行ってそこに無かったとしても、しょうがないということですか? |
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(市長) いや、それはすごく残念なことです。 |
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(記者) 「残念」というのは何が残念なのですか? |
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(市長) そういう人たちが、あると思って来たのになかったと思われるのがちょっと残念なことですね。 |
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(記者) そうでしたら、やはり発表された方がよかったのではないですか? |
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(市長) そうは思いません。 |
かつて吉田市長が市議会議員に初当選した頃、掲げていたキャッチコピーの1つが「伝えていく政治」でした。
しかし、今の吉田市長は「伝えていく政治」からは遠くかけ離れている、とフジノは感じます。
当事者意識と問題意識が欠如した市長の発言
この質疑応答における市長の答弁は、あまりにも問題だらけで信じられません。
サイクリングパンフレットの中身に法令違反やマナー違反などの問題があるから回収をしたにもかかわらず…
- 「回収をしたことをどう思うか?」と責任を問われると
→「スピード感をもって配れなかったことが残念だった」と責任逃れの的はずれな答弁 - 「何故、発表しなかったのか?」と問われると
→「発表する必要性を感じなかった」と答弁 - 「何故、必要性を感じなかったのか?」と問われると
→「逆に何故、必要なのか?」と記者に逆ギレ
『コンプライアンス(法令遵守)』の観点からも、『危機管理』の観点からも、『情報公開』の観点からも、吉田市長の答弁は間違っています。
一般質問でも指摘したとおりですが、平常時の軽微な過ちでさえ発表しない市長の姿勢は問題です。
そんな市長では、いじめ自殺のような事件や原子力災害などが起こった時に、行政に都合の悪い情報はもはや公開しないだろうと強い危機感を抱きました。