「船越学童保育の会」を見学させてもらいました
本会議終了後、急いで市議会を出て京急田浦駅前に向かいました。
『船越学童保育の会』を見学させて頂く為です。
「今年は市内の学童クラブを全て見学したい」と決めてから、5月に訪れた『浦郷学童クラブ』に続いて、2カ所目となります。
井坂しんや議員・大村洋子議員・ねぎしかずこ議員と一緒に、4名でお邪魔しました。
ものすごく古い建物に入っていました/こどもたちの暮らしを守る為に市の責任で移転を推進すべき
1985年にスタートした『船越学童保育の会』。
現在、京急田浦駅から徒歩1分のビルの中に入っています。
けれどもかつての『船越学童』はものすごい古い建物の中に入っていました。
大正5年の建築だそうです(大正15年との説もあり)。旧・田浦町役場の建物でした。
前回報告した『浦郷学童クラブ』も今年度に小学校の余裕教室に移転する前は、とても古い建物を借りて運営をしていました。
横須賀市は「こどもが主役のまち」を謳っていながら、市内の学童クラブの多くが全く不十分な環境に置かれたままです。
こどもたちの暮らしが守られるように、『学童クラブの移転』を市の責任で進めるべきだとフジノは考えています。
通うこどもたちが多くなった為に、学童クラブを分割しました
フジノたちが今回、視察先としてこちらを選んだのは理由があります。
学童クラブの『規模の適正化』の観点から国の要綱が改正されて、在籍者が71名以上の学童クラブへの補助金が打ち切られることになりました。
2010年度から3年間の経過措置が取られたのですが、これによって大規模学童クラブの分割が全国で進められました。
新しいマンションが建ったり、新興住宅地が開発された地域では、当然ながら学童クラブに通うこどもたちの数が急増します。
その為、横須賀市内でもそれまでの学童クラブを分割して、新たな学童クラブを立ち上げた地域がいくつもあります。
『船越学童保育の会』でも、今年度、新たに2つ目の学童クラブ(船越学童保育の会・第2)を立ちあげたのです。
同じ貸ビルの3階と4階の2つのフロアをそれぞれ別の学童クラブとして運営をしています。
学童クラブも横須賀市が「公的責任」で運営すべきだ
改めて、自分自身がその場に身を置いてこどもたちと一緒に過ごしてみて本当に良かったと思いました。
3階、4階、ともに元気いっぱいのたくさんのこどもたちで、すぐに汗だらけになってしまいました。
こどもたちが安心して暮らせる環境は、やはり小規模であるべきで、指導員の数もこどもたちの数に応じて増やすべきです。
●
「もっと学童保育に対して公的な責任に基づいた市の関与が必要不可欠だ」
というのがフジノの長年の主張です。
現在の横須賀市のような『民説民営』では明らかにムリがあります。
今日見学させていただいた『船越学童保育の会』は本当に頑張っている学童クラブです。
しかし、他の学童クラブでもここのように運営できる訳では全くありません。
一般論として「大規模だから分割しなければならない」としても、実際にはいくつもの問題があります。
- その為の土地や建物も保護者たちが探さなければならない
- 新しい土地や建物が見つかっても、全て契約や連帯保証人も保護者がならねばならない
- 分割された新しい学童クラブの為の、指導員の求人も保護者が行なわねばならない
- 会計・決算の手間が2倍に増えるが、それも全て保護者が行なわねばならない
- 新たな学童クラブを立ち上げると手間は数倍に増えるが、運営の為の補助金は多くの場合、全く足りない
- 新しいマンション建設や新興住宅地によってこどもの人数が増加して大規模学童クラブを分割しても、数年でこどもは減少する
- 1度分割した学童クラブを統合することは分割以上に難しい
ちょっと考えるだけでも、問題はいくつもいくつも出てきます。
現在の『民殺民営』という運営形態は、こどもたちの暮らしに対する横須賀市の責任放棄だ、とフジノは考えています。
そうした状況は『子ども子育て支援新制度』の導入によって、国の姿勢として保育同様に学童保育も公的責任が明確に位置づけらて改善されるのではないか、とフジノは期待していました。
しかし、そうはなりませんでした。
ですから、改めて「横須賀市の学童クラブは横須賀市がしっかりと支えていく」と横須賀市自身が認識しなければなりません。
こうした基本的な在るべき姿を今後も市議会で強く訴えていくとともに、ぜひ一人でも多くの保護者の方々にも現状を理解して頂けるように情報を発信していきたいと思います。
●
本日は、『船越学童保育の会』のみなさま、見学を受け入れて下さってありがとうございました。
フジノはこれからも市内の学童クラブを全て見学したいと思っています。
見学OKという学童クラブは、どうかぜひご連絡ください。
よろしくお願いします!