ついに社説にまでとりあげられたサイクリングパンフレット問題
けさの神奈川新聞の社説で、吉田市長によるサイクリングパンフレット問題が批判をされていました。
6月議会で問題提起をしたフジノは、この社説に全く同感です。
今も何も問題は解決していません。
以下に全文を引用します。
横須賀・自転車パンフ問題
固執は負の循環に陥る横須賀市の吉田雄人市長が会長を務める三浦半島観光連絡協議会のパンフレット「自転車半島宣言」をめぐる波紋が収まらない。
道交法上の指摘を受けての回収から始まり、議会では契約面の疑義などが浮上。
加えて、回収費の公金負担に吉田市長が固執しているからだ。
同パンフレットは、横須賀、鎌倉、逗子、三浦の4市と葉山町の5首長が観光振興や地域課題を話し合う「三浦半島サミット」の昨秋の初会合で作成を決め、3万部を発行した。5月1日から京急線の京急川崎、横浜駅や横須賀市内各駅、JR横須賀駅、公共施設などで配布した。
だが、その直後に複数の写真に対し、並走、右側通行、警音器がないなど、法令に違反しているとの指摘が鎌倉市議から寄せられた。協議会はこれを受け、同月8日から回収に踏み切った。
色彩が大きく変わったのは、6月中旬の横須賀市議会。
編集制作を随意契約で受託したNPO法人の主要メンバーに、吉田市長の後援会員や古くからの友人がいる事実が質疑の過程で判明した。
NPO法人が設立から間もなく、編集制作の実績がなかったことも相まって、委託先の選定が妥当であったのかという疑念が浮上した。
事態をさらに複雑にしているのは配布直後の回収や修正にかかる約40万円の追加負担の問題だ。吉田市長は委託先のNPO法人ではなく、協議会で負担する方針を表明した。
鎌倉市の代表監査委員が「明らかに慎重さを欠いている」と疑問視して再考を求めたが、吉田市長はなお、協議会が負担するとの意向を崩さなかった。「監査委員の指摘は指摘として承るが、私としては適当な支出ではないかと思っている」というのが、市長の見解である。
横須賀や鎌倉の市議からも「発注側には非がない。全額NPOに負担させてください」「一般的な常識では(追加負担は)業者が持つべきだ」と指摘される中、公金で穴埋めするような形での追加負担にこだわり続ければ、疑念を深めてしまうのではなかろうか。
吉田市長は、自身の政策的判断で導入し、自民党が廃止を強く求めている市内ゆかり製品の優先調達については、「柔軟に対応したい」とコメントした。市内外からの指摘を直視し、パンフの追加負担問題に関しても柔軟な姿勢を示してほしい。
社説では、吉田市長が柔軟に対応することが必要だと(ややお手柔らかに)まとめています。
しかしフジノは、回収費用などはNPOが負担するのは当然のことで、もっともっと重要なことは、NPOとの不適切な関係に対する疑義を全く吉田市長が反省していないことにこそあると考えています。
サイクリングパンフレット問題では、多くの人が深く傷つきました。
NPO法人に集っている方々は、ここで頑張ることが横須賀の未来を良い方向に変えると信じていました。
そうした想いを市長らが自分たちの為に『利用』したことは許されないと感じます。
NPOのメンバーで
「やたらと政治家の出入りが多くて嫌だった。この問題が報じられた時、政治家に巻き込まれてしまったと感じた」
と話してくれた方がいました。
また、サイクリングパンフレットの写真撮影のモデルになった方々は、今回の件でとてもつらい想いをしたと人づてに聴いています。
モデルになった方々には全く責任がありません。
吉田市長はこうした道義的な責任を今も全く自覚しておられないとフジノは感じています。
人々の想いを深く傷つけたことこそ、絶対に許されないことだと考えています。