毎月開催の教育委員会定例会が開かれました
今日は、『教育委員会・定例会』が開かれました。
今回のプログラムは下のとおりです。
『横須賀美術館を教育委員会から市長部局へ移管する』というテーマについて、2回目の議論が行なわれる予定でした。
しかし、事務局から突然の発表がありました。
ものすごく残念な結果になりました。
事務局が「4月移管とりやめ」を発表しました
あっけなく、方針撤回です。
『来年4月の移管』は、とりやめになりました。
配布された説明資料は、以下の通りです。
報告事項5
横須賀美術館の在り方について
横須賀美術館の在り方については、2014年市議会第3回定例会に報告として説明したが、この中で、今後の方向性として、「集客やイメージの向上に資する為、教育を目的とすることだけに縛られない、自由な発想の中から幅広い活用を図る為に、美術館を教育委員会から他部課との連携がより緊密に取れ、文化行政を所管する市長部局(政策推進部)へ移管することを考えている」とし、これに向けたスケジュールを示した。
しかしながら、教育委員会での検討を重ねた中で、引き続き十分な議論をする必要があると考え、教育委員会会議を経た上で市議会第4回定例会に予定していた美術館条例ほか関連条例の改正議案の上程は行なわないこととした。
今後は、社会教育委員会会議の答申及び教育委員のご意見を踏まえ、美術館をより一層活用できるよう、『美術館運営改革プロジェクトチーム』で引き続き検討していく。
また、検討状況に応じて教育委員会会議で報告をし、慎重に議論していき、美術館の在り方の方向性を定めたい。
●これまでの経過
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- 10月24日の教育委員会会議では、答申についての報告を受け、今後の進め方を審議した。その中で下の意見が示され、引き続き十分な議論をしていく必要があるとの考えに至った。
(10月24日の教育委員会会議における意見概要)
(1)市長部局へ移管することで集客増や幅広い活用が期待できるとの説明だけで、その具体的なものが示されておらず、期待増だけでは判断が行なえない。
(2)移管すべきか否かより、社会教育委員会議から要請されている「市民に身近で市民や地域に開かれた美術館」をどうやって実現するか、その課題についての方向性とその手段を考えていかなければならない。
(3)例えば、教育委員会の所管には残すけれども、事務の委任のかたちで、実質的に業務は市長部局で行ない、教育を目的とする事業の確認の為に教育委員会に事業計画を見せるなどの方法を可能性として考えるべき。
(4)社会教育委員会議の答申を踏まえて、教育委員会として十分な議論をした上で、美術館の在り方を選択していくべき。 - 改めて市長部局と教育委員会事務局が協議し、当初予定していた議案の提出は行わないこととした。
毎年3億5000万円の赤字を減らして、こどもたちを守る為にもっと予算を使いたい!
赤字の穴埋めに使ってきた市民のみなさまの税金を、もっとこどもたちの為にこそ充てるべきだから。
その為に、美術館の在り方を変える方法を今までいくつも提案してきました。
その手段の1つが『教育委員会から市長部局への移管』でした。
しかし、今日開かれた教育委員会定例会で、事務局から「来年4月の移管とりやめ」が報告されました。
フジノにとっては、悔しさでいっぱいです。
あと少しで実現するところでした。
移管に向けたスケジュールのうち、終わっていた手続きは下の表でグレーに色付けしたところです。
8月22日 | 教育委員会会議 ・中間報告書について報告。 ・美術館の在り方について社会教育委員会議に諮問。 |
8月28日 | 社会教育委員会議 ・諮問(美術館の在り方について)を受ける。 |
9月5日 | 第3回市議会定例会 ・美術館の在り方について報告 |
9〜10月 | 社会教育委員会議 ・4回の議論。 |
10月22日 | 社会教育委員から教育長へ答申 |
10月24日 | 教育委員会会議(答申を受け、審議) |
11月14日 | 教育委員会会議→今日はココです |
11月 | 第4回市議会定例会(条例改正議案上程・組織改正報告)→とりやめ |
2014年4月 | 市長部局(政策推進部)へ移管→とりやめ |
でも、終わりではありません。
もう1度、仕切り直しです。
もう1度、改革を実現させる為にリスタートしなければなりません。
フジノは12年間ずっとハコモノ改革を訴えてきたのです。これからも改革が実現する為、何度だって立ち上がります。
市民のみなさまに知っていただきたいこと
ひとつ、市民のみなさまに知っていただきたいことがあります。
この改革を潰した責任は誰にあるか、ということです。
教育委員の4名ではありません。
(教育委員は5名いますが、教育長は除きます。彼は戦犯の1人だからです)
教育委員のみなさまは、社会教育委員会会議への諮問を出したことをはじめ、答申を受けた前回・今回とも誠実な議論を行なわれました。
フジノからすれば賛成はできなくとも、彼ら彼女らの立場からすれば、定例会の議論で発言された全てのご意見は十分に理解することができるものばかりでした。
つまり、教育委員としての責務に忠実であった訳です。
では、誰がこの改革を潰したのか?
担当課である美術館運営課長が悪いのでは、絶対にありません。
課長・学芸員のみなさんをはじめ、スタッフのみなさんが汗を流してきた姿をフジノは知っています。
では、誰がこの改革を潰したのか?
今回の問題の根本は、
- 市長と教育長のトップ2人がちゃんと4人の教育委員のみなさんと意思疎通を続けてこなかったこと。
- 条例提出のスケジュールが先に決められていて「結論ありき」での議論に、社会教育委員も教育委員も誰もが『不快感』を抱いたこと。
の2点です。
つまり、市長・教育長のトップに最大の責任があります。
これによって、またハコモノ改革が遅れました。きっと最低でも1年は先送りになるでしょう。
吉田市長への失望は、本当に大きい。フジノには怒りを通り越して呆れしかない。現場の職員が可哀想でならない。
これから始まる12月議会でも、この件に関しては激しい追及がなされることでしょう。
けれども、どうか市議会のみなさま、矛先を誤らないで下さい。
市民のみなさまもどうか知っていて下さい。
この改革を潰したのは…いや、そもそも無理なスケジュールで最初から改革を実現するつもりが本当にあったのか。今となっては本気度にさえ、疑問を感じてしまう。
市長と教育長がもっとしっかりと教育委員・社会教育委員・市議会のみなさんに対して、丁寧に意思疎通を図っていたならば、違う結果になったとフジノは考えています。
今はただ、悔しくてたまりません。
また改革が潰された。