米軍人との離婚の大変さ・離婚後の生活の厳しさで「泣き寝入り」が「当たり前」になっている今の現実
先日もお知らせしましたが、1月24日の『よこすかひとり親サポーターズひまわり』主催による、国際離婚・国際離別についての法律相談にぜひいらして下さい。
この法律相談は、毎年開催しています。
このまちでは、『国際離婚』はもはや『当たり前のこと』だからです。
そして、残念ながら『泣き寝入り』も『当たり前のこと』になっています。
フジノはその『泣き寝入り』の現実を変えたいのです。
法律相談、どうか足を運んで下さい。
お願いです。どうかいらして下さい!
米軍人との離婚の大変さ・離婚後の生活の厳しさを救済する「新たな組織の必要性」を提案しました
当事者の方々(その100%が、日本人女性がひとり親です)から、数年前からずっとフジノはこの問題のご相談を受けてきました。
けれども調べても調べても、本当に何も救済する制度も法律も存在しないのです。
米軍人男性の完全な『逃げ徳』になっている、というあってはならない現実だけがあります。
フジノなりにいろいろ調べて、悩み考えぬいた結果、『横須賀市が新たな救済の為の組織を立ち上げるべきではないか』という結論に至りました。
そして、市議会でこの問題提起をする機会をずっと探していました。
昨年12月議会、生活環境常任委員会でついに行なった質疑が、下のものです。
2014年12月4日・生活環境常任委員会での質疑
フジノの質問
市民部は市民相談の窓口をさまざまに持っていらっしゃいます。
最近、いろいろ御相談を伺う中で、
「これは本当に窓口がなくてかわいそうだな」
と思ったのが米軍人の方々と離婚した後、逃げられてしまう。
社会保障ナンバーをもとに、米軍がその後の相手・離婚した旦那の行き先等を調べてくれるけれども、まず最初に市役所に相談しても、市役所から基地対策課を通じて米軍に行って、それから佐世保市に連絡がいってとか、いろいろなネゴシエーションがとてもつらいような状況をお聞きしました。
それで、そういう窓口がどうやら米軍基地の中では佐世保市にあるようで「いろいろノウハウを持っている」というようなお話を伺うのですが、とにかく離婚された女性の方が泣き寝入りせざるを得ないことを何件もお聞きしています。
それで、僕がご相談をお聞きした方が自ら一生懸命いろいろなことをやったノウハウをためていって、他の人の相談に乗っていってあげているという状況があるのですね。
その時に「それはとても大変ですね」というお話をしながら、その方に言われたことが
「いち市民にできることというのは限界があるので、行政が、特に横須賀市が他の市とも協力をしながら、何とか相談窓口に行けば、一緒に例えば養育費を確保できるようにするとか、そういう相談窓口を作って頂けないか」
というご相談をいただいたのです。
それは、市役所の中でもいろいろな部署が関係するとは思うのですが、まずは一番市民の皆さんの相談を受ける立場にある『市民部』に伺いたいと思いました。
米軍人の方との離婚専門の相談を受けられるような体制というのは、考えられないでしょうか。
市民生活課長の答弁
『市民部』の中で、市民相談室という部署を『市民生活課』のほうで持っておりますけれども、あくまでも一般的な御相談にとどまっておりまして、今のようなお話ですと、弁護士に実際は関わって頂くとかということになろうかと思います。
このお話は、私以前おりました部署(こども育成部)で関わっておりまして、状況は把握しておりますが、弁護士もどの弁護士でも受けられるという種類のものではなくて、 大変難しい問題だと思っております。
相談室のレベルでは、個別に弁護士を御紹介するというところもやっておりませんので、『法律相談』の中で、一般的な対応に今のところはとどまっているのかなと思います。
*質疑とは関係ない他の議員から「基地の中に『相談機関』がある」とのヤジが出ました。
フジノの質問
「(相談機関は)基地の中にありますよ」というお話もあったのですが、「現実には機能してない」というお話を当事者の方々からは伺う訳です。
いろいろな米軍の方がいらっしゃって、結局『退役』をしてしまえば、軍も追えなくなってしまうというようなことがあって、弁護士をお願いして日本で裁判をやって判決が確定しても、今度海外にいる相手に強制権が全然通用しないというようなことがある。
それで、今、課長もお答えいただいたのですが、なかなか市役所の中でも、専門的なノウハウを蓄積して、これについてサポートするというのはできないということで、谷間に落ち込んでしまっている。
ひとり親の苦しみを課長には寄り添って御理解いただいてありがたかったのですけれども、「これを何とかどこかの部署で支援できないか」ということ、せめて研究課題にしていただけないかと思うのです。
市民部には少し重いのかもしれないのですけれども、いかがでしょうか。
市民部長の答弁
「非常に重要な問題提起をしていただいたな」というふうには思っています。
ただ、実態として、今、ご答弁いたしましたけれども、すぐにそれをやるということができるようなノウハウもございません。
その点を含めて、どのような形でやったらできるのか、基地対策課も含めて相談をしながら、少し研究課題ということになると思いますが、御意見を承ったということで、御容赦いただきたいと思います。
フジノの質問
ありがとうございます。
今回、初めて問題提起させていただいたということで、自分もそのように考えていますので、ぜひどこかの形で、どこかの部局の中で問題提起をしていって、情報を共有して、問題を共有していただきたいなと思います。
この問題はあまりにも担当すべき部署が広く(市役所の部局を横断しなければなりません)、かつひとつの市だけで解決できないので、同じように米軍基地を抱える全てのまちが連携しなければならない重い問題です。
そのような重さを考えると、委員会での質疑ではなく、本会議での質疑を選ぶのが本来あるべき姿だとフジノは考えていました。
けれども、毎回フジノに与えられている本会議での質問時間は、わずか20分間しかありません。
その一方で、フジノが取り上げねばならない市政の問題は、山ほどあります。
しかも、本会議は1年間にたった4回しかありません。
12年間の政治家としてのフジノの任期はもはや終わりが近づいており、本会議での質問ができるのはラスト1回、2015年予算議会だけです。
だからずっとずっと問題意識を持ち続けてきたのに、米軍人との離婚・離別によって大きな被害を受けて苦しんでいるひとり親家庭の救済について、このままでは問題提起が行えない可能性がありました。
そこでフジノはこうした状況を考えて、あえて委員会質疑の場での質疑を行なうことに決めました。
全ての市民相談の入り口となる『市民部』に問題提起をすることで、他の部局との連携・他の市との連携によって「新しい支援体制」をゼロから研究し創りだしていくべきだと提案したのです。
ねぎしかずこ議員が共感して追撃の質問をしてくださいました
しかし、これだけでは終わりませんでした!
なんと、この後のねぎしかずこ議員(共産党)がフジノの質疑を受けて同じテーマで質疑を行なって下さったのです。
もちろん事前の打ち合わせなどは全く無し。
フジノの想いに共感して、あえて行なって下さった質疑です。
それはまさに援護射撃でした。
2014年12月4日・生活環境常任委員会での質疑
ねぎしかずこ議員の質問
先ほど藤野委員の方から、米軍関係者、退役した人を含めてですけれども、その方と結婚やおつき合いをして、またお子さんをもうけられている。
そういう方々が夫やおつき合いしていた人との関係が居所が分からなくなったまま米国に帰られて、その後なしのつぶてだという問題について、私も横で聞いていて、まさに私が今関わっている問題がそこなので質問させていただきます
これは『こども育成部』だとか『生活福祉課』だとかいろいろなところが力を合わせなければできないことなので、所管外のことになってしまうのかもしれないのですけれども、非常に重要な問題提起だと私も思って、何とか行政などが力を尽くさなければいけない問題だと捉えています。
(以下、略)
こうして、2人の市議からの質問に対して、答弁に立った市民部長は
「これから研究をしていきたい」
旨の答弁をしてくれました。
フジノにもねぎし議員にも、たくさんの『泣き寝入り』に追い込まれた当事者の方々の声が届いています。
今こそ、横須賀市がリーダーシップをとって、沖縄・佐世保などとも連携して、ひとり親の方々とそのこどもたちを守るべきです。
ぜひ、生の声をお聴かせ下さい
フジノは、政治家である限り、この課題をずっと取り組んでいきます。
ですから、どうか米軍人との離婚・離別によって大変苦しい想いを強いられているひとり親をはじめ、おこさんがいなくても離婚・離別で苦しんでいる方々の生の声をお聴かせ下さい。
とてもつらい体験をあえて政治家に話すのは、とても気が引けることだと思います。
それでもどうか、お話をお聴かせ下さい。
よろしくお願いします。