美術館運営評価委員会へ
今日は、横須賀美術館へ向かいました。
毎年度3回開かれている『美術館運営評価委員会(2014年度第3回)』を傍聴しました。
『ハコモノ改革』は政治家フジノの原点です。
どんなに世間が『美術館問題』を忘れ去っても、フジノはこの税収が増えることの無い時代に1円でも税金をムダにしない為に、ずっと問題を追及し続けています。
この『美術館運営評価委員会』にも、過去2回ほどを除いてスタートから毎回ずっと立ち会ってきました。
今日のテーマは、『2015年度の事業計画(案)』と『今後のスケジュール』についてでした。
2015年度は新たな企画展「ウルトラマン創世記展」に取り組みます
こちらをご覧下さい。
横須賀美術館が2015年度に開催する『企画展』のリストです。
展覧会名 | 会期 | 観覧者数 |
---|---|---|
生誕110年海老原喜之助展 | 4/1〜4/5 | 1,000人 |
ほっこり美術館 | 4/18〜6/14 | 1万5,000人 |
ウルトラマン創世紀展 | 6/27〜8/30 | 3万0,000人 |
長新太 長新太の脳内地図 | 9/12〜11/3 | 1万8,000人 |
横須賀製鉄所創設150周年記念事業 浮世絵に見るモダン横須賀&神奈川 |
11/14〜12/23 | 1万3,000人 |
第68回児童生徒造形作品展館 | l/9〜1/25 | 1万5,000人 |
嶋田しづ・磯見輝夫 | 2/6〜3/31 | 6,000人 |
所蔵品展のみの期間 | 上記以外 | 6,000人 |
企画展は、美術館が所蔵する作品(常設展)とは別の意味で、その美術館が目指す方向性を示しています。
今回、横須賀美術館がこれまでの路線とは異なり、新たに『ウルトラマン創世記展』に取り組むことは、『横須賀美術館を新たな方向へ進めていく為の改革の1つ』としてフジノは評価しています。
事業計画書(案)の冒頭には、以下の文章が記されました。
~より多くの方に愛される美術館に~
横須賀美術館は、平成19年度の開館以来、美術を通じたさまざまな交流の機会を提供し、市民の美術に対する理解と親しみを深めるための事業を展開してまいりました。
観覧者数は、開館当初目標としていた年間10万人を概ね達成し、平成27年度中に、のべ100万人に達する見込みです。
これからも横須賀美術館が掲げる3つの使命を果たしつつ、さらに多くの方に利用される美術館となることを念頭に置き、平成27年度の事業計画を策定いたしました。
集客にも寄与し、新たなジャンルへの挑戦となる「ウルトラマン創世紀」 展をはじめとする展覧会事業や、多様なテーマによるワークショップやギャラリートークなどの教育普及事業の一層の充実を図り、美術館の魅力を広く発信し、市民に愛され、地域にも貢献できる美術館を目指して、事業を展開してまいります。
美術館運営課長をはじめ、学芸員の方々の意気込みが伝わってきます。
それでも赤字は3億7280万円。税金で穴埋めします
しかし、それでも2015年度予算案をみれば、またも大きな赤字です。
下の表をご覧下さい。
収入は7683万円しか無いのに、支出は4億4967万円。
つまり、赤字は3億7284万円。これは2014年度の赤字よりも484万円、増えます。
この赤字は全て市民のみなさまの税金で穴埋めします。
つまり、市が直営で美術館をもって市職員が運営する『公設公営』では、これが限界なのです。
新たな軸を打ち出しても、赤字体質を抜け出すことはできないのです。
この3億7284万円の赤字(=市民のみなさまの税金)をフジノは、貧困世帯でもがんばっている高校生たちに奨学金として給付してあげたい。
この3億7284万円の赤字(=市民のみなさまの税金)をフジノは、重度障がいのある方々の医療費の補助に使いたい。
昨年、吉田市長があまりにも拙速なやり方で失敗させた、市長部局への移管。
けれども、市長部局へ移管するだけでは甘いしダメです。
横須賀美術館を改革して市民のみなさまの税金をこれ以上出血させない為に、フジノは、第1段階として『指定管理者への移行』、第2段階として『民間企業への売却』をずっと訴えてきました。
他に道はありません。
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フジノは、横須賀美術館で働く学芸員のみなさんと裏方の事務職のみなさんのがんばりをいつも高く評価しています。
今のまま、学芸員のみなさまに『美術館としては小さな予算』で窮屈な運営を強いるのは、おかしいです。
しかし、市民のみなさまの税金を超少子超高齢多死社会において美術館の赤字の穴埋めに使うのは絶対におかしいです。
だから、もう横須賀市が美術館を持つことを、終わりにするのです。
何故、市役所が美術館をもたねばならないのですか?
あなたは税金で美術館を運営してほしいですか?
それともその税金をもっともっといのちと暮らしを守る為に使ってほしくありませんか?
吉田市長のハコモノ改革はまやかしです。
ソレイユの丘も、芸術劇場も、全てごまかしの改革でした(つまり『小手先の改善』に過ぎませんでした)。