7日間の選挙中、ほとんど活動しなかった理由
ツイッターをご覧のみなさまはご存知かと思いますが、今回の市議会議員選挙で、フジノは7日間のうち合計5日しか選挙活動をしていません。
その5日間も、半日間くらいしか街頭には立ちませんでした。
いくつもの出来事が重なった為なのですが、その1つが『母の入院』でした。
もともと11年間にわたって父は入院しているのですが、その父が「危篤となった」との連絡を受けたのが選挙2日目のお昼のことでした。
「母も父も入院しているのに、長男のおれが選挙活動なんか続けてて良いものなのか」と、かなり悩みました。
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世の中の多くの息子たちと同じく、マザコンとまでは言いませんが、僕もわが母が大好きです。
「両親が入院しているのにおれは選挙なんかにかまけていて良いのか?」という自問自答です。
危篤の報を受けて、父のもとにはすぐに向かい、一晩ベットサイドに居ました。
結局、
「もしも父さんに意識があれば『英明、自分の持ち場に戻れ!』と言うに違いない」
そして、母については
「病院でドクターと看護師のみなさんに守ってもらっているのだから、僕が行ってもできることは無い」
と考えることにしました(そう考えることに決めたのです)。
そんな理由から、母のもとには選挙中は1度もお見舞いに行くことはしませんでした。
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いつも開票日の夜は、実家で『速報ファックス』を受け取ることにしています。
『速報ファックス』というのは、選挙管理委員会に事前に候補者が登録(1ヶ所だけ)しておいたファックス番号に、開票速報を流してくれるのです。
テレビの速報はあくまでも速報に過ぎませんし誤報もありますが、この『速報ファックス』の情報は選挙管理委員会のものなので最も信頼性が高いものです。
それを過去4回全ての選挙において、実家で受け取ることにしている理由はただひとつです。
「まず母を安心させたいから」なのですね。
今回も実家で『速報ファックス』を受け取ったのですが、母は入院していて不在でした。
当確がTVKで報じられた直後に、まず母のガラケーにショートメールを送って当確を伝えました(もう病棟は消灯していましたので)。
当選後3日目で初めてお見舞いに行くことができました
当選翌日は、午前中は仕事、午後は当選証書付与式とネパール大地震緊急募金などでお見舞いには行かれませんでした。
当選2日目は、午前中は厚生労働省、午後は横浜、夕方はまた都内で仕事で、お見舞いに行かれませんでした。
こうしてやっと当選3日目(4月29日)になって、母のお見舞いに行くことができたのでした。
それから2日が経った今日の午後、母の退院となりました。
フジノは午前中が仕事だったので、終わるとすぐに母の病院に向かいました。
そして、入院中の荷物を実家へと運びました。
人間として、必ずもっと強くなります
「政治家という仕事は、家族の死に目にあえないものだ」
とフジノは数年前に覚悟はできていました。
しかし、父と母とダブルでそのようなことが起こりかねないことも、今回のことで「本来は想定しておくべきだった。甘かった」と感じました。
政治家として常に最悪の事態を想定して、最善の結果と成るように市民のみなさまの為にいつも考えるトレーニングをしてきました。
けれども、自分自身のことになるといつも後手後手に回ってしまい、今回も選挙中、選挙だけ専念していれば良いなんてふっきれた瞬間はありませんでした。
もっと強くなりたい。
家族も守り、そして何よりも市民のみなさまをしっかりと守れるようになりたい。
あの東日本大震災の時には、多くの人びとが自らもケガをしたりご家族も被災して亡くなっている中で、それでも他者を救う為に頑張り続けました。
僕は自分もそのような事態になれば同じように行動できると信じてきました。
けれども、まだまだ父と母のことになると、僕は身体が動かなくなってしまう。
父と母を放っておいてまで選挙なんてやっている場合じゃない、と考えてしまう。
両親の犠牲よりも、40万市民の代表として働くべきことが優先されるのは、大震災のような事態を考えれば当然のことだ。
それでも今回の選挙を通して、僕にはまだその覚悟ができていないことがハッキリと露呈した。
僕は、もっと強くなりたい。
そして、どんな時もいつも、家族も市民のみなさまもともに守りたい。守れるようになりたい。
改めて今日、「さらに覚悟を強く持っていかねば」と決心しました。
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みなさまのおかげで、母が約1週間半で退院することができました。
もちろん、退院してから在宅での療養こそが大切です(政治家としてずっとこのテーマに関わってきましたからよく理解しています)。
でも、まずはみなさまに心から感謝を申し上げたいです。
選挙中、フジノの両親のことを心配して下さったみなさま、ありがとうございました。
父の状態の悪さはずっと続いていますが、まずは母は大丈夫です。
謹んで、感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。