今日も傍聴者はフジノひとりだった教育委員会定例会
『横須賀市教育委員』に選ばれている5名の委員によって、毎月、定例会(市議会でいうところの本会議)が開かれています。
横須賀の教育の方向性を定める最も重要な会議である『教育委員会定例会』を、この数年間フジノは毎月傍聴し続けてきました。
けれども、ふつうに暮らしておられる市民の方々が傍聴にいらしたことはほぼありません。
今日もまた『定例会』が開かれたのですが、平日の午後3時半の開催ということもあり、やはり傍聴はフジノだけでした。
前教育長の任期の時からずっとフジノは『市民のみなさまに身近に感じられる、開かれた教育委員会を!』と訴えてきました。
(例えば、教育福祉常任委員会の質疑では2012年9月26日、2013年3月12日、2013年10月2日など多数行ない、改革を提案してきました)
教育委員のみなさまも他にお仕事を持っておられる方々ですから、もっと開会日程に工夫が必要かもしれません。
また、かねてから主張してきたことなのですが、この定例会の審議をインターネットで生中継し、録画も即日公開すべきです。
教育長をはじめ、教育委員会事務局(教育委員のみなさんと教育委員会事務局は別のものです)にはさらに努力をして頂きたいです。
みんなが忘れてもフジノは絶対に美術館改革の動きを見逃さない
『教育委員会定例会』は横須賀の教育のあらゆることを議論する場です。
今日の議題も、小中学生のスポーツ大会の結果から各種委員の人事や教職員のお給料など様々な分野にわたりました。
それらの中でもフジノが特に注目していたのは2つのテーマ(美術館改革・中学校給食)についてです。
今回のブログ記事では、美術館改革についてを報告します。
教育委員会ではいまだに傍聴者に対して資料の持ち帰りを許していません。
(他の審議会はフジノの本会議での指摘によりかなり改革がなされましたが、教育委員会は本当に閉鎖的です)
そこでフジノが資料を必死にメモ書きしたものを以下に掲載します。
美術館の在り方の検討について
- 今年度の検討の方向性について
美術館の在り方については、昨年度の社会教育委員会議からの答申、教育委員会委員及び市議会からいただいたご意見をふまえ、今年度は、美術館のより一層の活用を図り、「市民に身近で市民や地域に開かれた美術館」としていくため、次の3点に基づき具体的な検討を行なう。(1)美術館運営課において、これまでの様々な取り組みの結果や実績について検証し、今後の具体的な検討の基礎としていく
(2)検討の方向性については、「市民に身近で市民や地域に開かれた美術館」を念頭におきながら、『美術館運営改革プロジェクトチーム』(以下、PT)が掲げてきた①集客力アップ、②市民満足度の向上、③経費削減・収入増加の3つの柱を軸に検討を進める。
(3)具体的な方策の検討にあたっては、より実務的な議論をしていくために係長・主査級以下の職員で構成する作業部会を設置する。作業部会は検討結果をPTに報告する
- これまでの経過
2014年
5月〜8月第1〜3回PT会議開催 8月 教育委員会会議
(PTから提出された中間報告書について報告)
(美術館の在り方について(諮問)の審議)
社会教育委員会に諮問9月 第3回市議会定例会
(美術館の在り方について報告)10月 社会教育委員会から答申
教育委員会会議(答申を受け、審議)11月 教育委員会会議
(条例改正案を提出しない旨、報告)
第4回市議会定例会
(同上)12月 第4回PT会議開催
なんと、『美術館運営改革プロジェクトチーム(PT)』の下に、さらに『検討部会』が設置されました。
しかもこの『検討部会』のメンバーは、係長・主査級以下の職員で構成されています。
さらに、すでに5月20日に第1回が開催済みとの報告がありました。
(フジノは市議会事務局を通してさっそくこの第1回検討部会についての情報公開請求をしました。その後日談をこちらに記しましたのでぜひご覧ください)
実際に何かを決定できる権限を持つ課長クラスがメンバーとして集まっている『PT』よりも、さらに権限を持たないメンバーによって何を議論できるのかフジノには理解できません。
そこで議論されたことを『PT』に報告して、『PT』はそれを決定したとします。
それだけで、昨年あれだけ市長部局への美術館移管に反対した『社会教育委員会』『教育委員』『市議会』の3つを説得できる材料になるとでも、市長・教育長は本気で考えているのでしょうか?
5月14日に開かれた市長記者会見での美術館改革に対する市長と記者のやりとり
実は、昨日5月25日に議事録が公開されたばかりの市長記者会見(5月14日開催)で、『美術館の市長部局への移管』に関する質疑応答があります。
以下に全文を引用します。
【美術館の所管部局の移管について】
記者
今年4月に移管というのを去年の秋の時点で断念されましたが、引き続き移管を目指すというお話だったと思います。その後の状況を教えていただきたいのですが。
市長
教育委員会の方で『美術館の在り方』ということについての検討を引き続きしていただいている状況です。
記者
『移管』は目指されているのですか。
市長
そうです。私としては「移管したい」という意向を持っています。
記者
時期はいつ頃ですか。
市長
時期について今はっきりと申し上げられる段階ではないです。
記者
移管先は政策推進部だったと思いますが、確か会見でお伺いした時にはそこは議論の1つになるだろうとおっしゃっていたと思います。移管先のイメージについてはいかがでしょうか。
市長
今もそれほど変わってはいません。政策推進部というのが望ましいのではないかと思っていますが、確定的に申し上げるべきではないかと思います。
記者
仮に教育委員会から移管した場合、『美術館連絡協議会』とこういうお付き合いができなくなるものなのかどうかお伺いしたいのですが。
美術館運営課長
美術館としての活動をきちんとしていくのであれば、『美術館連絡協議会』との関係がなくなるということはないと思っております。
市長が強いリーダーシップを発揮して移管のメリットを語らない限り、実現できるとは思えない
最後の答弁以外は、吉田雄人市長が答えています。
「私としては移管したいという意向を持っています」
と明確に答えており、移管先についても昨年と同じく『政策推進部』を考えていると述べています。
また、教育委員会は法的には市長部局と独立していることから「教育委員会の方で引き続き検討をしてもらっている」と述べていますが、実際には『検討部会』には市長部局の職員も入っている為、そんな他人事的に答えてはならないはずです。
吉田雄人市長は、本気で移管する強い決意があるのかフジノには全く見えません。
しかし、この記者会見でのやりとりと今日の教育委員会での報告を聴いて、これでうまくいくとは思えません。
もっとリーダーシップを吉田市長が発揮して、何故そうしなければならないのかをはっきりと反対する人々(社会教育委員会・教育委員・市議会)に示さなければならないはずです。
1年が経っただけ、時間が過ぎただけ、新しい説得材料は何も無い。これが現在の客観的な状況です。
『検討部会』がどのような議論をしていくのか、今日行なった情報公開請求でどんな資料が出てくるのか、フジノは注視し続けていきます。
絶対に、市議会の誰もが忘れようとも、市民のみなさまの関心が無くなろうとも、フジノの原点である美術館改革を最後まで市長に実行させる為にずっと厳しく注目し続けます。
そしてこれからも市議会で提案を続けていきます。
まもなく6月議会がスタートします。
フジノは教育委員会を所管している教育福祉福祉委員会の委員に再び就任しました。
改めてこの場でも、『検討部会』の目的と方向、その議論の期限、また教育長の市長部局移管への道筋をどう考えているかなど、ハッキリとした答弁を求めていきたいと考えています。