完全に意味不明の「釈明」が吉田市長からありました
午後2時に本会議がスタートすると、直後に市長から発言の申し出がありました。
要するに、上地議員とフジノに問責決議を出させない為に、先に謝ってしまおうという作戦を取ったのです。
議長が許可をすると、以下のような発言をしました。
6月11日の本会議における上地克明議員の一般質問への答弁の中で、一部、議員の御質問に対してお答えしていない箇所があり、その御指摘に対して、私は発言通告書や所属委員会のことなど、議会の取り決めを理由に答弁を行わなかった旨の発言をしてしまいました。
これは市長の発言として適切ではなかったと深く反省をしていまして、本件にかかわる私の発言につきましては、取り消しをお認めいただきたいと存じます。
また、上地克明議員に対しまして、御不快な思いをさせてしまったことを衷心よりおわび申し上げます。申しわけありませんでした。
私は、これまでも議会での発言には慎重を期してまいりましたが、他の項目の答弁の中でも不適当な言葉を使い訂正をさせていただいた発言もあり、なお一層の注意が必要と深く反省をしているところです。
今後は、このようなことがないよう、これまで以上に誠意をもって対応してまいります。
二元代表制のもと、市議会と市長は市政を担う車の両輪であるという原点に立ち戻り、気を引き締めて市政運営に臨んでまいりますので、市議の皆様におかれましては、引き続き御指導賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。
このたびは、まことに申しわけありませんでした。
この直後、本会議場の議員のみなさんは絶句してしまいました。
あまりにも市長が何も理解していないことを知らされて、唖然としてしまったのです。
残念というか空しいというかバカバカしいというか、この釈明(?)は一体何なのでしょうか?
何故、上地議員とフジノが問責決議を出そうとしているのかを吉田市長は全く分かっていない(分かっているけれど本気では変える意志が無い)ことが伝わる言葉でした。
吉田市長は、こうした言葉を言えば、ほこをおさめるよう市議会側が上地議員とフジノに説得をしてくれるという甘い期待をしたようです。
しかしこんな偽の「釈明」で上地議員もフジノも気持ちは変わりませんでした
その後、本会議は休憩(1時間)となり、様々な協議がなされました。
もちろん控室で上地議員とフジノも改めて話し合ったのですが、「こんな釈明をするからこそあえて問責決議案を提出すべきだ」との結論に至りました。
そして提出した問責決議案が下の通りです。
決議案第1号
吉田雄人市長に対する問責決議の提出について
本市議会において、次のとおり決議する。
平成27年6月24日提出
横須賀市議会議員 上地克明
吉田雄人市長に対する問責決議
吉田市長は、平成27年第2回定例会の一般質問答弁において、「所属常任委員会所管事項に関する一般質問は遠慮する」という議会運営委員会申し合わせに基づき、答弁を拒否した。
しかし、この規定は、あくまで議会内のものであり、本会議において行われた市民代表である議員からの質問に、市長が答弁する必要があることは言うまでもない。
今回のような対応は、これまでになかったものであり、市長任期2期目となったことによるおごりのあらわれともとれ、市民代表として到底看過できないものである。
あまつさえ、先の人事問題における議会側の申し入れに対する不誠実な対応や一般質問において、本来市長が答弁すべき内容まで部長に代弁させるなど、昨今の議会への対応は目に余るものがある。
よって、市長のたび重なる議会軽視ともとれる不誠実な態度に対し、厳しくその責任を問い、あわせて猛省を促すものである。
以上、決議する。
(提案理由)
市長の議会への不誠実な態度に対し、その責任を問うため。
この決議案の提案理由を、上地議員が本会議場で説明いたしました。
提案理由の説明
上地克明であります。
問責決議を吉田市長に出させていただきたいと思います。
先ほどの陳謝の説明をお聞きした限り、果たして事の本質がわかっているのかということをどうしても疑問に思わざるを得ません。
それは、不適当、不適切という言葉をお使いになっていました。確かに所属委員会における、私が所属している委員会の質問には答えないというのは議員の申し送り、議員内部の問題ですけれども、それについて不適切で不適当だったということはまず理解はしたとしても、その後の一問一答の中でほかの議員の皆さんに配慮をしているというお答えをしています。
この配慮という意味が全くわかりません。
もし配慮するならば、議事録を全部調べてみても、所属委員会に関する議員の質問に答えていない例は一つもありません。
仮にもしそれがうそでなかったとしたら、配慮というのはどういうことなのか。
これは議会制民主主義に対する重大な挑戦、議員一人一人によって意見を変えていく、答弁を変えていくということは重大な二元性に対する挑戦だというふうに思います。
よって、本来、先ほどの陳謝で撤回をさせてもらうつもりも少しはありましたが、本質的な意味で、前言を正当化するために詭弁を弄し、いや、詭弁ではなきこととするために、明らかなうそ、虚偽を述べるというこの体質については、一般人では許されますが、公開の席でこのようなことを続けることは断じて許すべきではないという考えに基づいて、私はこの問責決議を提案させていただく次第であります。
ぜひ議場の皆さんには御賛同いただきますよう、お願いを申し上げたいと思います。
上地議員の提案説明は、以上です。
このあと、採決となりました。
横須賀市史上初めて、市長への問責決議が可決されました
吉田市長の与党会派(7名)を除く、全議員が賛成をしました。
これによって、横須賀市史上初めて、市長に対する問責決議が可決されました。
吉田雄人市長が市長としてふさわしくないという確信を、ほぼ全ての議員が抱いています。
与党議員の方々(ひとりひとりは立派な方々なのに)があえて市長をかばう理由が理解できません。どのように市民のみなさまに説明責任を果たすのでしょうか。
市長が虚偽答弁をしようが、議会で詭弁をしようが、情実人事をしようが、与党議員のみなさまは「かまわない」「問題ではない」とお考えなのでしょうか。
特に、まだよく分かっておられない新人議員の方々は『会派拘束』のままに問責決議に反対をしたのだと思われますが、可哀そうです。
会派拘束を外して、市議会議員としての良識にしたがって賛否を表明させてあげるべきだったのではないかと(他会派のことながら)フジノは感じました。
吉田市長は一刻も早く辞任すべきです
フジノは今、「吉田雄人市長は一刻も早く辞任すべきだ」と確信しています。
横須賀市民のみなさまの為に、市長は辞任すべきです
横須賀市の対外的なイメージをさらに悪化させ、市内に暮らすみなさまの生活も守られない。そんな今の吉田市政からこの横須賀を守る為に、最も早い1つの手段が市長の辞任だとフジノは確信しています。
市長職としての吉田雄人市長の使命は終わったと感じています。
もしもこれからも政治家を続けて国会議員になりたいと今も考えておられるのであれば、これ以上、問題が大きくなる前に今、辞職する方が政治家としての傷は浅いと思います。
衷心から申し上げますが、将来まだ政治家を続けたいとお考えならば、吉田市長は一刻も早く市長を辞職すべきです。
これ以上、横須賀市を悪くする前に市長を辞めていただきたいのです。
フジノは12年間の政治家生活を通して3人の市長と向き合ってきましたが、残念ながら吉田市長が最も成果が無く、将来ビジョンの実現可能性も低く、あらゆる意味で力不足だというのが結論です。
初めての市長選挙では吉田候補を応援したフジノですが、たもとをわかったことは正しかったです。
かつて吉田市長が誕生するきっかけを作った戦犯の一人だという自覚がフジノにはあります。
だからこそ今では、彼を一刻も早く辞任させることがフジノの使命だと最近は強く感じています。
後日談:翌日の新聞各紙が大きくこの問題を報じました
この問題を翌日の新聞各紙が大きく報道しました。
神奈川新聞では横須賀欄だけでなく、社会面でも報じました。
下は、朝日新聞です。
下は、毎日新聞です。
フジノが購読しているのは上記3社なのですが、他社も一斉にこの問題を報じていました。
吉田市長は選挙がとにかく上手く、市長当選後も街頭演説を繰り返しています。
在るべき市長の姿は『街頭演説』の回数が何千回になったとか自慢することではなく、「横須賀に企業を誘致する為に何千社を訪れた」「横須賀に足りない介護サービスを誘致する為に何千事業所を訪れた」というものであるべきです。
ほとんどの市民の方々はそういった本質的な市長の姿の間違いに気づかないままに、なんとなく街頭演説をしている姿に共感を抱いてしまいがちです。
けれども、市民のみなさまには問題の深刻さが市民のみなさまに正確に伝わることを深く願っています。