全国の都道府県が新たに「地域医療構想」を作ります
地域包括ケアの実現。
その為に、フジノが今年度最も注目しているのが『地域医療構想』です。
全国の都道府県は、新たに『地域医療構想』を2016年なかばまでに作らねばなりません。
「ああ、また聞きなれない『専門用語』が出てきたな」
あなたはそうお感じになりましたよね?
実はフジノもです(苦笑)
何故、新たな改革が必要なのか?
今のままでは、2025年~2050年に向けて、確実にわが国の医療・介護は崩壊します。
現在進行形の課題
- 『高齢者数』の『圧倒的な増加』
→特に75才以上の方々の数が増えます - 『疾病構造』の『圧倒的な変化』
→今のままでは対応しきれなくなります - 医療人材・福祉人材の圧倒的な不足
→今でさえ足りていません
脅しでも何でもありません。
このままでは確実に『医療難民』『介護難民』『看取り難民』が大量に発生する、悲しい未来が待っています。
そんな未来は絶対にダメです!
そこで政府は、改革として『これからの地域の医療・介護を確保していく仕組み』を下のように考えました。
改革の仕組みを実現する為に新たな法律(医療介護総合確保推進法)を作りました。
これらを全て実現させられたらこんな未来になります、と政府は上の図のように考えています。
「地域医療構想」とはどんな中身なのか?
2025年はわずか10年後です。
時間は待ってくれないので、同時進行でやらねばならない改革の取り組みがたくさんあります。
その重要な1つが『地域医療構想』なのです。
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もう1度、改革の図を観てみましょう。
図の真ん中に『医療計画』とあります。
これはフジノがずっと追いかけ続けてきた『医療計画』(神奈川県では『保健医療計画』と呼んでいます)のことです。
この『医療計画』の一部として新たに『地域医療構想』を定めなければならなくなったのです。
ではその具体的な中身はどんなかというと…。
地域医療構想(ビジョン)の内容
- 2025年の『医療需要』
→入院・外来別・疾患別患者数 等 - 2025年に『目指すべき医療提供体制』
→二次医療圏等(在宅医療・地域包括ケアについては市町村)ごとの医療機能別の必要量 - 目指すべき医療提供体制を『実現するための施策』
→(例)医療機能の分化・連携を進めるための施設設備、医療従事者の確保・養成等
今までも『医療計画』は第6期まで作ってきました。
しかし、もっと厳密に将来の姿をデータで細かく推計していくのです。
50年前の日本と今では、人口に占める年齢構成は完全に変わりました。
また、50年前の日本と今とではまるで別の国になったかのように、病気と障がいの種類や在り方も全く変化しました。
そこで、2025年〜2050年において必要な医療資源(どんな機能を持った、どんな疾病をみられる、どんな職種の人達が必要か)を完全に見直していくのです。
さらには、必要な医療資源(人・物・金など全て)をどうやって確保・養成していくのかも考えねばなりません。
こうした事柄を細かく細かく考えて、計画におとしこんでいくのが『地域医療構想』なのです。
すぐ目の前の未来(2025年はわずか10年後です)を今よりも悲惨なものにしない為に、地域の医療・福祉の在り方を大きく変えねばならないのです。
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ここまで読んでもなかなか分かりづらいですよね?
それでもフジノなりに全力でかみくだいてご説明いたしますので、ぜひみなさまも次の記事にもついてきて下さいね。
どうかよろしくお願いします!
(次の記事に続きます)