2025年、横須賀・三浦は「回復期・慢性期のベット」が1500床不足する/6月議会・9月議会と提案を続けてついに12月議会で正式に「地域医療構想」の報告が委員会で行われました

「予備日」を使って今日も「教育福祉常任委員会」が開催されました

昨日で教育福祉常任委員会を終えることができなかったので、『予備日』である今日を使って引き続き委員会が開かれました。

予備日を使用して開かれた教育福祉常任委員会(2日目)

予備日を使用して開かれた教育福祉常任委員会(2日目)


この委員会で扱っている内容はとても広く、フジノのライフワークもたくさんありますので、このブログでお伝えしたいこともたくさんあります。

けれども今日はあえて『市民のみなさまにとって最も関心が薄いであろう事柄』をご紹介します。

しかし実はそれは『数年後、市民のみなさまの暮らしにとって最も重要になるであろう事柄』だからです。

他の課題と異なって、誰もが避けられない問題です。



「医療」を専門家から取り戻そう/フジノは「地域医療構想」を市民のみなさまと作っていきたい

この数年間、ずっとフジノは国の審議会や県の審議会に通い続けて、追いかけ続けている大切なテーマがあります。

それは、2025〜2050年の超高齢少子多死社会に向けて、社会保障を守り、市民のみなさまが人生の最期の時まで地域で暮らせる仕組みづくりを実現することです。

その実現の手段の為には様々な取り組みが行われていますが、その1つが『地域医療構想』です。

この国の人口構成は変わりました。こどもは減り、ご高齢の方々は増えました。

当然、人々がかかる病気の種類も完全に変わりました。

けれども、まちなかの診療所や病院の多くは、その変化に対応していません。

さらに問題なのは、市民のみなさまはその変化に全く気づいておらず、昔ながらの受診行動を取り続けておられます。

このままでいれば、日本の『医療』は確実に崩壊します。

それを食い止めようとしているのが、この数年間の『地域包括ケア』システムの実現を全国で目指す動きです。

『保健』『医療』『福祉』『介護』が一体となって、大きな改革を行なっています。

しかし、残念ながらこの『社会保障を守る』という重要な問題に向き合っているのは、今のところ専門家(厚生労働省の官僚の方々、意識の高い医師の方々や医療・福祉関係者の方々、研究者の方々など)ばかりです。

この問題は専門家だけでは解決できません。市民のみなさまの議論と合意が無ければ不可能です。

問題を考えることを市民の手に取り戻したいとフジノは考えています。



神奈川県がじかに市民の声を聴かないならば、市役所に「市民の声」を反映させようとフジノは考えました

全ての都道府県は『地域医療構想』を作らなければなりません。

もちろん神奈川県も作り始めています。

しかし、これを作るのは県の職員だけではダメです。地域に暮らすみなさまとともに作らねばなりません。

それなのに、その為の会議では県は『市民の声を聴く場』を作っていません。

ただ、市役所の職員も出席しています。何故なら、横須賀市は市立病院を持っているからです。

そこでフジノは、市役所の担当部局にしっかりと市民の声を反映させれば良いのだと考えました。

こうして、公募市民らがメンバーの『市立病院運営委員会』の場と、市民代表である『市議会』の場で、きちんと『地域医療構想』とそれに基づく『病床機能報告制度』を議論できるようにすべきだと提案を続けてきました。

今年6月議会、9月議会と2回続けてフジノは委員会で長い質疑を行なって、提案しました。

以下に引用します。

2015年6月15日・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

 
それでは、健康部に質問します。地域医療推進課もしくは市立病院担当課に質問します。
 
まず、『病床機能報告制度』と、市立病院と指定管理者の関係について伺います。
 
平成26年度にスタートした『病床機能報告制度』によって、医療機関は、その病床で担っている医療機能の現状と今後の方向を選択して、病棟単位で都道府県に報告しなければなりません。

今回、市立2病院が神奈川県に報告するに当たって、どのような協議を行なったのか。

健康部と指定管理者である『地域医療振興協会』は、病棟の在り方を話し合った上で結論を出されたのでしょうか。

それとも、単独の指定管理者のみの判断だったのでしょうか。



地域医療推進課長の答弁

すでに『病床機能』を、当面どういうふうに行くかということについては、各病院のほうから神奈川県のほうへ報告しております。

その報告は昨年度行なった訳ですが、報告を行なう段階で「こういったことで報告したい」ということについては相談を受けて、それに従って報告しております。



フジノの質問

「相談を受けた」との御答弁をいただいたのですが、市の意向などはきちんと伝えて、そしてそれが反映されているのでしょうか。



地域医療推進課長の答弁

まず当面の病床数で届け出たということで、今後のことにつきましては、委員も御存じかと思いますが、『市立病院運営委員会』で、市立病院の病床機能をどうしていくかという検討をします。

今後につきましても、当面は結論が出ないだろうということで、現状の病床機能ということで届け出をしております。



フジノの質問

診療報酬のあり方なども、『病床機能報告』をどのようにするかによって大きく違うと思うのですが、今回の報告については、もうとにかく現状どおりということで、具体的な市の「こうあってほしい」というような思いというのは特に提案をするということは無かったということですか。



地域医療推進課長の答弁

現在検討中ということでございますので、委員のおっしゃるとおりでございます。



フジノの質問

もう1点伺いたいのですが、今回の診療報酬改定の目玉であったのは、『地域包括ケア病棟』の新設だったと思います。

市内では衣笠病院が『地域包括ケア病棟』の新設をしていただいた訳ですが、今、地域医療連携拠点を市内4カ所持っていて、市民病院、うわまち病院もある中で、各病院とも、病棟のあり方について議論する場というのはなかったのでしょうか。



地域医療推進課長の答弁

今回の届け出につきましては、各病院と協議をするとかいったようなことはしておりません。



フジノの質問

そこで、部長にぜひお聞きしたいのです。

うわまち病院の建てかえが今まさに検討されていて、同時に『病床機能報告制度』が始まり、『地域医療構想』の策定も県が今年度進めています。

これは全て、僕の中では完全に連動していて、横須賀市の中でいかに地域包括ケアシステムを実現するか。その1つずつの試みが、制度としてはばらばらにあるように見えるが、全てはつながっていると考えています。

「時々入院ほぼ在宅」という方向を横須賀市はまず進めていると思います。

どれだけ在宅で皆さんが最期まで暮らせるかによって、まちによって必要な病床数も全然違うと思いますし、まちによって必要な病床機能も全然違うと思うのです。

それを、下手をしたら、国は病床の数だけで「減らせ」とかいったことを県に言ってくるかもしれない。

神奈川県は全国で1番病床数が足りないですから「減らせ」ということは無いと思うのですが、その『機能』については、地域包括ケアの中の病院として役割分担をきちんと考えていってほしいと思うのです。

地域で在宅で暮らしていくとは言っても、やはりバックベッドがなければ、安心して過ごしていけない。
 
そんな中で、質問に移るのですが、お話を事前に健康部長・福祉部長お2人ともに伺ったのですが、「現時点ではまだ、福祉部はうわまち病院の建てかえに積極的に関わるところには至っていない」というお話でした。

けれども僕は、もう今の時点から健康部と福祉部がタッグを組んで、うわまち病院の建てかえについては議論していくべきではないかと考えているのです。

何故ならば、これは単に老朽化した建物の建てかえという話ではなくて、地域包括ケアシステムがこれから2025年〜2050年を迎えるに当たっての、さらにいえば二次保健医療圏の大切な話だと思うのです。

そのタイミングで建てかえがあるということは大変ありがたい話だとも思っています。

ですから、地域包括ケアシステムの主管課は両部だと僕は認識しているのです。健康部だけでもできないし、福祉部だけでも絶対できない話。

その中で特にうわまち病院の持つ機能というのは重いですし、同時に市民病院との機能分担も議論されるはずだと思っているのです。

ですから、積極的に今の段階から福祉部にも『市立病院運営委員会』に出ていただきたいし、うわまち病院のあり方については積極的に協議していっていただきたいと考えているのですが、いかがでしょうか。



健康部長の答弁

いずれにしても、福祉部と一緒にやっていくということは必要だと思っております。

ただ、現状の中で、県のほうも今、『病床機能届け出』によって他の病院も、横須賀市は市立病院だけではないですから、他の病院の意向だとかそういったものも聞きながら、どういった方向性でいくのかと。

それとまた、県がいろいろ計画を決めていった時に、それにそぐうような『病床』の配分になるかどうかとか、そういったことをまず進めていかないと、今の段階で両部だけでやっていけるというような話ではないのかなと思っています。

ただ、そうは言いながらも、いろんな情報交換はする必要があろうかと思っていますので、そこは福祉部とも密に情報交換しながら進めていきたいと思います。



フジノの質問

部長の御答弁のとおりではあるのですが、僕は県の医療政策の能力にやや懐疑的で、横須賀市のことはやはり横須賀市が一番分かっていると信じています。

横須賀市役所と横須賀市医師会の関係もかなり良好ですし、歯科医師会・看護師会の支部の皆さんとも一緒にやってこられたのではないかと思っています。

ですから、三浦半島については横須賀市がむしろ牽引していくぐらいの存在なのではないかなと思っています。

それこそ「県の『地域医療構想』が変な形で出てこないといいな」というのが正直な思いです。
 
まず、他病院との協議もこれから行われると思うのですが、その点も横須賀市がまず牽引していってほしいというのが1つの僕の要望です。

そしてもう1つは、繰り返しになってしまうのですが、地域包括ケアシステムの中の1つの存在としての病院。しかも、大きな力を持った拠点病院、市民病院・うわまち病院ですので、そこに福祉部の意見も聞きながら、本来であれば、中学校区に1つぐらい地域包括ケアの拠点がなければいけないが、そこまでには至っていなくて、どういった在宅で高齢者をみとりまで進めていくのか。

介護保険の仕組みの中にも、今回、看取りの仕組みが入って、地域医療連携の仕組みが入っていったので、もっと密接に話し合いをしてもいいのではないかなと思うのです。

決して早過ぎるということはないと思いますので、別に『市立病院運営委員会』に課の職員を出せとか、そういう話ではなくて、もう今の時点から両病院のあり方について、福祉部も積極的に発言していってほしいと思うのです。

1点目については要望ですので、健康部長にそのままお聞きいただいて、積極的に協議をしていってほしいという点については福祉部長から御答弁をいただきたいのですが、いかがでしょうか。



福祉部長の答弁

確かに福祉部としても、地域包括ケアシステムの中でこの病院は非常に重要な位置づけとなっております。

ただ、今すぐここで『運営委員会』に入るかとか、その辺については今後、健康部と協議しながら進めていきたいと思うのですが、いずれにしても、どこかの時点で福祉部としても意見を伝えながら、連携してやっていきたいと思っています。

続いて、9月議会でも提案を行ないました。

2015年9月3日・教育福祉常任委員会での質疑

フジノの質問

では、まず健康部に伺います。市立病院担当課長、あるいは地域医療推進課長に伺いたいと思います。
 
まず、『病床報告制度』における市立2病院の指定管理者と市の関係について伺います。
 
まず平成26年度の『病床機能報告制度』における市立2病院の報告内容の決定プロセスについて伺います。
 
さきの6月議会において、この委員会で僕は『病床機能報告制度』について質疑をしました。

その際、平成26年度の『報告』を行うに当たってどのような協議をしたかと僕は尋ねましたが、地域医療推進課長は答弁の中で

「現状についてはまず当面の病床数で届けた。今後については、市立病院運営委員会で市立病院の病床機能をどうしていくかということを検討しており、当面は結論が出ないため、現状の病床機能ということで届け出た」

と答弁していますが、これは事実とは異なりました。

8月6日に神奈川県が開催した『第1回三浦半島地区地域医療構想調整専門部会』を傍聴したところ、そこで報告された『平成26年度病床機能報告集計結果』によれば、課長の答弁とは違う内容が、市立市民病院について報告されていました。

具体的には、現在休床している136床について、病床機能報告制度においては、現在の医療機能と6年後の医療機能について、つまり質疑で答弁いただいたとおり現状についての今後についてを報告しなければならないのですが、6年後の予定について、具体的には急性期病床を40床近く増やす、それから、回復期病床を95床、新たにオープンするということが報告されていました。

地域包括ケアを僕は推進したい立場なので、新たに市民病院に回復期95床がオープンするという報告がされていたことは、大変うれしいことではあります。

しかし、個人的な政策的立場としては歓迎をしますが、政策プロセスとしては明らかに問題があったと考えますので、説明を求めたいと思います。
 
まず前回の答弁の内容と、実際に神奈川県に報告されていた内容がなぜ異なったのかを御説明ください。



地域医療推進課長の答弁

申し訳ございません。前回の答弁、正確に私の意図が伝わらなかったかもわかりません。
 
現在、稼動している病床については、現在の可動状況について余りいじらないということで答弁したつもりでございます。
 
ただ、御指摘があったように、新たに今稼動していない病床について、新たな用途については届け出をしておりますので、その点については答弁が不十分であったことはお詫び申し上げます。



フジノの質問

「不十分」というのは適切な答弁ではないと思います。
 
議員の皆様にもぜひお伝えしたいのですが、『病床機能報告制度』というのをもとに、県は『地域医療構想』というのを作って、各地域のベッド数を4つの医療機能(高度急性期・急性期・回復期・慢性期)ごとに定めていく訳です。

今回提出された報告に基づいて、県は『地域医療構想』をつくる為に走り出している。

その中で、『市立病院運営委員会』を横須賀市は持っているのに、そこにも報告していないし、市議会にも報告していない。

しかも、前回議会で僕は委員会質疑をした時に、「今後については、現状どおりのまま」と言っておきながら、どこのコンセンサスも得ないで指定管理者と市だけで協議して、6年後は回復期をオープンさせるみたいな報告をして、それが県に提出されてしまっているというのは、不十分とかそういう次元の答弁ではないと思うのですが、いかがですか。



地域医療推進課長の答弁

報告当時、私が病院のほうを担当しておりましたので、病院のほうからこのような内容で届け出をしたのか報告を受けておりますし、それについて部長まで相談の上、県へ届け出をしてございます。



フジノの質問

部長にぜひお聞きをしたいのですが、僕、毎回『市立病院運営委員会』も傍聴していますし、それから、市議会でも教育福祉常任委員会に所属していますので、一度もこの『平成26年度病床機能報告』の中で、6年後の姿で回復期を新たにつくるなんていうことは聞いていないですし、『市立病院運営委員会』のコンセンサスも得ていないまま、報告したということをどんなふうにお考えですか。



健康部長の答弁

 
少し私も理解が不十分かもしれませんが、今、『市立病院運営委員会』で検討している今後の2病院のあり方の中での最終形の形というものについては、まだ今後検討するものであって、最終形のものではない、どこを最終とするかという問題ありますが、その2病院のあり方を検討した結果のものではないものです。
 
ただ、病院の機能というものについては、どうしても流動的に動く部分がありまして、中間的なものとしては、今、病院がその運営のあり方として、そういう回復期が必要だというものの中での答えとして95床というものを結論考えたのだろうと。
 
その中で、答弁の関係でございますが、確か私の理解では、あのときは両病院の機能のあり方を検討した中での数というものは、これから決めるものですよというふうな考えで、そういったものについてまだ現状の中で決まっていないのだと。

ただ、今のあり方については、今の現状の病床の中で出したのだと、そういうふうな理解でいたところでございます。



フジノの質問

正式な議事録も手元にあるのですが、

「今後については、まず市立病院が病床機能を検討しており、当面は結論が出ないため、現状の病床機能ということで届け出た」

という答弁をしているのです。

ならば、6年後の姿も、この今休床している136ベッドについてはそのまま、休床のままで出したと答弁としては聞こえる訳です。

どうですか、この齟齬については。



健康部長の答弁

私たちの考えとしては、今、私が申し上げたとおりなのですが、そういった誤解といいますか、きちんとした正確な答弁ができていないということに関しては、大変申し訳なく思います。



フジノの質問

指定管理者と市だけで話し合って、またもっぱら指定管理者の意図が『市立病院運営委員会』や市議会の意思を越えて県に報告されて、これがオフィシャルなものとされてしまうことに強い危惧を覚えます。

ぜひ『市立病院運営委員会』にも報告していただきたいし、市議会にも報告していただきたかった。

そして、その了承を得た上で、県に報告してほしかったと思うのですが、いかがですか。



健康部長の答弁

手続上、そういうしっかりしたことができなかったことは大変申し訳ございませんでした。
 
今後なるべくそういったものについて、よく病院とも情報交換しながら、なるべく情報提供していきたいと思います。



フジノの質問

すでに平成27年度の『病床機能報告』が厚生労働省のホームページではスタートしていて、10月1日から開始して、10月末及び12月上旬に提出の締め切りが設定されています。

今回平成26年度であったようなことを、平成27年度は絶対に起こさないでほしいということで、あえてお聞きしたのですが、今回『平成27年度の病床機能報告』提出の決定プロセス、これはやはり今述べたように『市立病院運営委員会』と市議会にもコンセンサスを得た上で出していただきたいと思うのですが、いかがですか。



市立病院担当課長の答弁

今、藤野委員がおっしゃられたとおりでございまして、まさしく昨年は、これ11月に回答しておりますが、その時には『市立病院運営委員会』がまだ実は立ち上がっておりませんでした。

この2月にうわまち病院の建て替えということで、新たなメンバーでもってスタートしておりますので、今回の『病床機能報告』においては、『運営委員会』のほうに諮っていきたいと。

また、その経過については、議会のほうにも御報告することがあれば、当然きちんとしていきたいと思います。



フジノの質問

続いて、福祉部に伺いたいのですが、この『病床機能報告』がなされたその具体的な数値を、福祉部は報告を受けていましたか。



福祉部長の答弁

具体的な数字については、承知しておりませんでした。



フジノの質問

地域包括ケアを推進する上で、健康部と福祉部の連携は欠かせないというのを常々申し上げてまいりました。
 
地域の病院、特に横須賀市は地域医療連携拠点として4ブロックつくって、それぞれの地域ごとの病院が拠点になっていただいている。

市立市民病院についても、市立うわまち病院にしても、どの病床がどういう役割を果たすかというのは『地域包括ケア』を推進する上で大変重要なことだと思うのですが、それが福祉部に情報として伝わっていないというのは、いかがなものかと思うのです。
 
これはやはり改めて、福祉部にもきちんと報告をしてというか、相談をした上で『病床機能』だって決めていただきたいというのが、かねがね申し上げてきたことなのですが、その点についてはいかがお考えでしょうか。



健康部長の答弁

我々としても、いつもいろいろ相談をしながらというつもりでいたのですが、今回その相談をしないで過ぎました。
 
少し言い訳で恐縮なのですが、95床というのは、6年後というのを見据えた中でのお話で、今後数年の中で、いっぺんに95という形には多分いかないだろうと思います。当然、看護師の配置だとかいろいろな問題がありますので。

そういった中で、個々いろいろな段階において、細かく情報が決まり次第、こちらの内部である程度見え次第、福祉部、それから、議会、委員会のほうにもいろいろ報告をさせていただきたいと思います。



フジノの質問

回復期95床ということも、それから、休床されているベッドがあくことも、個人的には大変歓迎しております。

それ自体は全く問題がないことなので、手続論的にきちんとどこからも文句を言われない、それから、地域包括ケアを推進するために、健康部、福祉部、強力に連携していくという、そういう形はきちんととっていただきたいと思います。

それで、関連してもう1つ申し上げたいことなのですが、この『地域医療構想』の策定を初めとする横須賀・三浦二次保健医療圏のあらゆるテーマは、二次保健医療圏と言いつつも、実際には本市がメインですし、本市の決めることが横須賀・三浦二次保健医療圏のテーマになることが大変多いと思います。

そこで、今後はこうした県の会議を初めとして、横須賀・三浦二次保健医療圏について、何にかの議論や協議がなされた場合は、ぜひ横須賀市議会にも『市立病院運営委員会』にも報告をしていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。



健康部長の答弁

今後、我々としてもこの三浦半島はやはり中核として、いろいろ関係の4市1町でいろいろやっていかなければいけないだろうと思っております。

そういったことを話し合いながら、どういったいろいろな課題があるのか等、逐次報告させていただきたいと思います。




正式に委員会で報告がなされ、質疑応答が実現しました

この結果、ついに本日の教育福祉常任委員会で『地域医療構想』をはじめ『病床機能報告制度』などについて、正式に報告が行われたのです!

健康部が提出した報告資料

健康部が提出した報告資料


報告資料の該当部分をPDFファイルにしましたので、ぜひご覧下さいね。

資料の内容は、決してすごいものではありません。

国・県の資料のコピー、県の会議の概要、制度の簡単な説明、横須賀・三浦二次保健医療圏の現状と今後ぐらいです。

けれども、ようやく議論がスタートできる土台ができました。

「2025年の必要病床数の推計結果」より

「2025年の必要病床数の推計結果」より


例えば、横須賀・三浦は今のままでは、『回復期』『慢性期』のベットが1500床も足りません。

これをどうやって解決していくのか?

逆に、『高度急性期』『急性期』は900床も不要になっていきます。

どの病院が、どうやって病床を転換していくのか。

果たして、間に合うのか?

間に合わなければ、かねてからフジノが申し上げてきたように『医療難民』『介護難民』『看取り難民』が現実のものになるでしょう。

だからこそ、今からまさに重要な議論をしていかねばなりません。



誰もが暮らしなれた地域と住まいで安心して最期まで過ごせる為に、今こそ議論をはじめよう

今は市民のみなさまにとって何のことか分からないかもしれません。

しかしフジノは、専門家の手から医療を市民のみなさまの手に取り戻したいのです。

2025年まであとわずか10年しかありません。

わずか10年間で地域包括ケアシステムの実現へ、もはや待ったなしです。

2年と数カ月後の2018年には、『第7次医療計画』と『第7期介護保険事業計画』がスタートすると共に、『診療報酬の改定』と『介護報酬の改定』が同時に行なわれます。

2025年までわずか10年と書きましたが、実際にはカウントダウンはもっと早く始まっています。

この危機感をどうか市民のみなさまと共有できますように、これからも努力します。

そして、誰もが暮らしなれた地域と住まいで安心して最期まで暮らしていかれる社会を実現する為に、みんなで力を合わせていきましょう。

残された時間は、あまりありません。

けれども、やれることはたくさんあります。

市議会に正式に報告をさせて、こうして市議はみな質疑を交わせるようになりました。

市民のみなさま、ぜひ市議会にどんどん意見をぶつけて下さいね。

もちろんフジノはこれからもあらゆる情報を発信し続けていきますから。



健康部が提出した報告資料

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