教育福祉常任委員会での質疑で明らかになったこと
前回のブログでは、中学校給食に関する質疑の部分を取り上げました。
今回は、『外国籍児童の教育の機会の保障』についてのフジノの質疑を紹介します。
全てのこどもたちに教育を受ける機会を大人は保障しなければなりません。それは大人の義務です。国籍は関係ありません。
けれども、横須賀市では外国籍のこどもが公立学校に通っていなければ、学校に通っているか通っていないかさえ把握していないことがフジノの質問で判明しました。
絶対にあってはならないことです。
2016年3月15日・予算決算常任委員会
フジノの質問
日本語指導推進事業費に関連して、外国籍児童への支援について伺います。
まず、1点、最初に伺いたいのが、昨今、アンケートが全国的に行われて発覚をした、外国籍児童の就学を全数把握しているかという点についてです。
本市の場合は、外国籍の児童、就学年限の児童が就学をしているのかどうか、全数を必ず調査をしておられるかどうか。
いかがでしょうか。
支援教育課長の答弁
具体のものが、今手元に資料はございませんが、本市において、外国籍のお子さん方については、人数については把握してございます。
フジノの質問
今、住民票がある方の人数は把握しておられるということだったのですが、学齢期の外国籍児童の就学の有無の把握はしておられるでしょうか。
支援教育課長の答弁
新入学または住所を持たれたときに、公立の学校に就学するのであればということで、全員の方に御案内をさせていただいております。
ですので、公立の小・中学校に在籍していらっしゃるというお子さんのものについては把握をしてございます。
フジノの質問
住民票で学齢期の児童は、全員まず把握できるはずなのですが、その中から外国籍の児童が、公立であれば把握しているという御答弁だったのですが、その意味が少し理解できなかったのです。
公立であろうと、私学であろうと、きちんと就学をしているかどうかまでは把握できていないということでしょうか。
つまり、公立以外については、もうどうなったか分からない、学んでいるかどうかも分からない、というような状況なのでしょうか。
支援教育課長の答弁
まず、最初の窓口の段階で、学校への就学ということについては、全員に御案内をさせていただいておりまして、その就学、公立の学校に手続をとられている児童・生徒についての人数については、支援教育課で把握してございます。
ただ、公立の学校に通っていらっしゃらないお子さん方が、私学であったりインターナショナルスクールであるとか、どちらかに通われているかどうか、そこについての把握はしてございません。
フジノの質問
昨今、大変問題になっているのは、外国籍児童で就学をしていない学齢期の児童が、全国で1万人近くになるというお話がありました。
この1万人の中に、本市の在住の子どもたちが含まれるのかどうか、それもわからないということになるのでしょうか。
支援教育課長の答弁
横須賀市に住所をお持ちの外国籍のお子さん方の人数、そして公立の学校に通っていらっしゃるお子さん方の人数というところについては、支援教育課で把握できるところでございます。
ただ、その後、どのような形で就学、ほかの私学であったり、ベース内の学校であるとかまでは把握しておりませんので、その1万人の中に横須賀市のお子さんが実際含まれるのかどうかについては、具体に断定してお答えすることは難しいところです。
フジノの質問
一番お聞きしたいことは、外国籍であろうがなかろうが、本市の子どもであることに変わりはないので、学齢期の子が学校に行っていない可能性があってはならないと考えています。
公立ならば把握しているというのは承知しました。
けれども、それ以外については私学に行っているのか、インターナショナルスクールに行っているのか、それとも学校に行っていないのかも含めてわからないというのでは問題だと思います。
せめて学校に行っているか、行っていないかの把握はできないのでしょうか。
支援教育課長の答弁
全国的にそういった把握をするための取り組みをしているという自治体もありますので、本市においてそれができないということにはならないと思います。
フジノの質問
これは調査しないこと自体が、『国際人権規約』に違反するというお話もあります。
ぜひ、教育委員会は学齢期の外国籍の子どもたちが、皆きちんと就学できているかどうかの調査をしていただきたいと強く思うのですが、いかがでしょうか。
支援教育課長の答弁
そちらについては、今後検討してまいりたいと思います。
大野忠之委員長の発言
私も大変興味がありますので、よろしくお願いいたします。
フジノの発言
委員長、ありがとうございます。大変重要なことだと思います。
この問題は、『国際人権規約』にかかわる大切な人権問題です。
教育委員会事務局のみなさんは真剣に仕事をしてくれる職員が多いので、きっとこの質疑を受けて、調査を行なってくれると信じています。
フジノは引き続き、市議会で取り上げ続けていきます。