フジノは「緊急質問」をすることが認められ、市長を厳しく追及しました
今日は、20時半まで本会議が続きました。
何故ならば、フジノをはじめ5名の議員が異例の『緊急質問』を行なったからです。
けさ開かれた議会運営委員会で、問題の緊急性が認められて緊急質問が急きょ本会議の日程に追加されることになりました。
トップバッターで緊急質問を行なったフジノの追及を受けて、市長は「(問題となっている)横須賀市健康マイレージ制度事業を『凍結』する」と答弁しました。
「国の『交付金』が財源だ」と説明し続けてきたにも関わらず、『交付金』に認められず『不採択』となった2事業。
それを市長は突然に「全額を市の一般財源に切り替えて実施する」と打ち出しました。
こんな方針転換は間違いであり許すべきではないという議員が緊急質問に立ったのです。
ですから、事業の実施をいったんとりやめる=『凍結』するという答弁を引き出したことは『間違った市長の方針転換』を止めたように見えるかもしれません。
しかし、違います。
問題の事業を「凍結する」と市長答弁を引き出しましたが、全く納得できませんでした
再質問において、フジノは
「『凍結』では不十分であり、事業を廃止する為に費用全額を減額した修正議案を提出すべきだ」
と重ねて追及しました。
何故なら、『凍結』とは形だけやめるそぶりであって時が経てば実施する、という意味だからです。
事業そのものが問題なので、凍結ではなく、廃止すべきです。
しかも市長はこれまで数年間にわたって『虚偽答弁』を繰り返してきました。
もはや「『凍結』する」という答弁(口約束)だけでは、信じられないのです。
廃止を確実にすべく、事業の全額を予算からカットする為に減額しなおした予算案を提出すべきだとフジノは訴えました。
さらに、4名(小室議員・土田議員・大野議員・青木哲正議員)の緊急質問も、同じく市長のあいまいな姿勢に対して厳しく迫りました。
けれども市長は「『凍結』する」という答弁だけで、最後まで本質的な問題と向き合うことから逃げ続けました。
問題の事業を廃止させる為に「決議」を行なうことに
そこで、議会側は本会議の休憩を求めて、『決議』を作ることにしました。
この時点ですでに18時。
各会派によって熱心に議論がなされて、決議案がまとまりました。
こうして19時から議会運営委員会が開かれ、正式に決議案を本会議で採決することが決まりました。
本会議で「決議」を全会一致で可決しました
19時20分、本会議が再開されました。
そして、以下の決議案が提出されました。
横須賀市健康マイレージ制度事業の見直しを求める決議の提出について
本市議会において、次のとおり決議する。
平成28年3月25日提出
議会運営委員長 鈴木真智子
横須賀市健康マイレージ制度事業の見直しを求める決議
この事業は地方創生加速化交付金の対象事業として平成27年度に補正予算を組み、総額16,801千円の全額を繰越明許費として計上し、平成28年度の事業執行としたものである。
今定例会の予算決算常任員会教育福祉分科会における本事業に対する質疑では、本市独自にスマートフォン用アプリを活用したシステムを構築する必要性や妥当性及び費用対効果などに多くの議員が疑問を呈した。
しかし、当該事業の財源は、全額、国からの交付金であることから、賛成多数で可決されたものである。
しかしながら、国からは、交付金対象事業として不採択との決定がなされた。
このことから、財源の見通しが立つまで、当該事業のうち、アプリ開発関連予算を凍結するとの市長方針が示された。
本市の財政状況が厳しい中、議会としては、全額国からの交付金の活用を前提に認めたものである。
よって、市長におかれては、当該予算を凍結するとしても、交付金が活用できないのであれば本事業の必要性について廃止を含めた再検討を行なうよう、強く要望する。
以上、決議する。
20時20分頃、この決議案は全会一致(全ての議員が賛成)で可決されました。
つまり、「廃止せよ」と市議会が市長に求めたのです。
文章を一読すると、フジノにすれば「一部弱い表現になってしまった」と感じるところもあります。
しかし、全ての議員が賛成できる決議案として文章をまとめるにはやむをえなかったと思います(政治は目的実現の為には妥協も重要です)。
けれども結論は同じです。「廃止すべきだ」と市長に市議会全員が求めたのです。
決議には法的拘束力はないものの、市民代表である議会の総意です。
それを守らないという選択肢は、市長にはありえません。
問題を起こし続けてきた市長はすでに『問責決議』を2回受けています。
もしもそれにもかかわらず今回の『決議』を破ることがあれば、次の選択肢は1つしかありません。
市議会は、市長に『辞職勧告決議』を出すことにならざるをえません。
●
今回は、国が交付金として『不採択』の判断を下したことで、市議会がまとまることができました。
けれども、2月23日のブログに記したとおりで、財源が国であろうがそもそもこの事業はやるべきではないとフジノは他の議員のみなさまを説得できる力をつけねばならないと改めて感じました。
後日談:翌日の神奈川新聞が(本会議が長引いたので途中経過まで)報じてくれました
翌日の神奈川新聞が、緊急質問についてのみ報じて下さいました。
その後に行なった決議がひとことも触れられていないのは、本会議が長引いたせいで、記事のしめきり時間に間に合わなかったのかもしれません。
それでもフジノと青木哲正議員が追及した、横須賀市単独のDMO設立準備事業の問題点も取り上げて下さいました。ありがとうございます!
横須賀市にとって大問題だったにもかかわらず、残念ながら他紙は全く報じてくれませんでした。
さすが地元紙・神奈川新聞です。