内閣府と外務省が明日、横須賀市役所に説明に訪れます
本日15時に、市民安全部長名で以下の報告が全議員宛に行なわれました。
市民安全部長
原子力艦の原子力災害対策マニュアル検証に係る作業委員会見解の市長への説明のための内閣府及び外務省の来訪について
- 日時
4月1日(金)11時30分 - 場所
横須賀市役所3階 市長室 - 来訪者
(調整中)
取り急ぎ、ご報告いたします。
5か月も検証作業を行ないながら「ダブルスタンダード問題」は放置されました
11月6日スタートした『原子力艦の原子力災害対策マニュアル検証に係る作業委員会』が、3月28日に終わりました。
その結果(作業委員会見解とりまとめ)を報告するのが目的です。
長年『反原発』の立場をとり続けてきた河野太郎代議士が『内閣府特命担当大臣(防災)』としてこの問題のリーダーに就いたことで、はじめはこの検証作業はまともな方向に行くかもしれないという期待感が住民の中にはありました。
しかし、5か月間が経ち委員会が終わった今、大きな失望が残りました。
危険の大きさは、原子力発電所も原子力軍艦(原子力空母・原子力潜水艦)も同じなのに、『応急対応範囲』(避難する範囲)がそれぞれ異なるという『ダブルスタンダード問題』は放置されました。
その結果を下にまとめてみました。
つまり、原子力発電所で事故が起こった時と原子力軍艦で事故が起こった時とでは、住民が即時避難する『応急対応範囲』が異なるのです。
原子力軍艦が事故を起こせば被害に直面する三浦半島や関東の3000万人もの住民は「放射能に強い」とでも言うのでしょうか。
めちゃくちゃなダブルスタンダード問題は放置されたまま、いや検証のための作業委員会のお墨付きを得て『固定化』されてしまうことになってしまいました。
吉田市長は、内閣府と外務省の説明に対して、厳しく反論すべきです。
原子力艦の原子力災害対策マニュアル検証に係る作業委員会見解とりまとめ
作業委員会がとりまとめた見解の最後のページには、以下の文章があります。
本見解を踏まえ、直ちに現行マニュアルの改訂を実施することが望ましい。その際には、関係自治体に対して、改訂の趣旨についての丁寧な説明が行われるべきである。
言うまでもなく、原子力艦の災害対策に当たり最も重視すべきは、寄港地の地域住民の安全・安心の確保である。改訂後のマニュアルの実効性の確保に向け、関係省庁が連携して迅速かつ適切な災害応急対策を実施できるよう、マニュアルを踏まえた防災訓練の実施に取り組むとともに、これを通じて、地域住民の理解を深めるよう努力されたい。
今まで横須賀市がずっと現行マニュアルの改訂ができなかったのは、政府がダブルスタンダード問題を放置し続けてきたからです。それを「直ちに改訂を実施することが望ましい」とか書かれてしまいました。
さらにダブルスタンダード問題を放置したままであるにもかかわらず、「地域住民の理解を深めるよう努力されたい」などと書かれています。
住民は命の危険に晒されて、さらに国策としての安全保障に対して横須賀市として必死に災害対策の取り組みに全力を尽くしてきました。
しかし、そうした住民の命への脅威も、行政の長年の努力も、政府にとってはどうでもいいのだという印象を改めて受けました。
不快の極みでしかありません。