世の中は「男」と「女」の2つだけではないし、「異性を好きになる」だけではありません
かつては、男と女という『2つの性別』だけが存在すると考えられていました。
かつては、『異性を好きになることだけが当たり前』だと考えられていました。
でも、どちらも間違いです。
『性的指向』(Sexual Orientation)と『性自認』(Gender Identity)は人の数だけグラデーションのように様々に存在していることが今では分かっています。
最近メディアでは大ブームになり、『性的な多様性』についてすさまじい勢いで報じられるようになりました。
メディアでは『LGBT』や『性的マイノリティ』という単語を使っています。
ただ、これらの単語は正確ではありません。
『マイノリティ』ではありませんし、『LGBT』(=レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)という4つだけ存在している訳では無いからです。
現実を正確に表現していません。
そこで、フジノはより現実に即して『「性的な多様性」の保障』とか『SOGIに関する政策』と表現しています。
横須賀市は「性的な多様性を啓発するパネル展示・図書コーナー」を2年前から開催してきました
さて、横須賀市では『性的な多様性』を保障する為の取り組みをこれまでたくさん行なってきました。
その1つとして、2014年からパネル展示・図書コーナーの設置を毎年行なっています。
1年目は、『1.市役所でのパネル展示』と『2.南図書館での図書コーナー設置』でした。
2年目は、『1.市役所でのパネル展示』と『2.北図書館での図書コーナー設置』でした。
2年間の取り組みを受けて、フジノはさらに開催場所の工夫と回数を増やすことを提案しました
この2年間の取り組みを受けてフジノは、市長に対して質問と提案を本会議で行ないました。
- 2年間の効果の分析
- 開催場所の拡大(特に、児童・生徒の目に触れる学校への展示の必要性)
質疑応答は下のとおりです。
2015年3月2日・本会議・個人質問
フジノの質問
『多様な性、知っていますか?』パネル展示の2年間の効果の分析と、2015年度における開催場所の拡大、特に児童・生徒の目に触れる学校への展示の必要性について
いわゆる性的マイノリティとされる方々のことを正しく理解していただくとともに、「多様性が保障される社会こそあるべき社会なのだ」と広く市民の皆様に啓発する活動として、本市は2013年度から『多様な性、知っていますか?』パネル展示を実施してきました。
【質問1】
1.「市役所北口玄関ホール」と「図書館」において開催してきたパネル展示の2年間の効果をどのように分析、評価しているのでしょうか。
【質問2】
2015年度はさらに小・中学校、高校、特別支援学校など、子どもたちの目に直に触れる場所にパネル展示を積極的に行っていくべきではないでしょうか。
また、公共施設については図書館だけではなく、行政センター、コミュニティセンターを初めとするあらゆる場所への拡大が必要ではないでしょうか。
市長の答弁
性的マイノリティに関するパネル展示の効果の分析と評価について御質問をいただきました。
【答弁1】
パネル展示はお互いの性のあり方を認め合い、「本当のキモチ」を言いやすい社会を目指すことを目的に、平成25年度から市役所の展示コーナーや図書館で開催してきているところです。
開催に際しては、広報よこすか、市のホームページ、ツイッターや庁内放送でも周知をしていて、多くの方にご覧いただけたものと受けとめています。
【答弁2】
次に、パネル展示の学校での実施と公共施設での展示場所拡大について御質問をいただきました。
パネル展示については、今後も実施することとし、展示場所も拡充していきたいと考えていますが、まずは行政センターやこれまで実施していない図書館での開催を検討してまいります。
以上のような答弁を得られました。
残念ながら『学校でのパネル展示』については、前向きな答弁は得られませんでした。
けれども、さらにコミュニティセンターなど開催場所を増やしての開催は前向きな答弁が得られたのです。
「性的な多様性を啓発するパネル展示・図書コーナー」の開催場所が増えました!
そして、今年は実際に5カ所をツアーしていくことになりました!
下がプレスリリースです。
パネル・図書展示「多様な性、知っていますか?」について
性的マイノリティ(同性愛者、性同一性障害など)の人たちの多くは、性に対する偏見や無理解から、子どもの頃から「自分はひとりぼっちだ」と感じたり、いじめられたりした経験があります。そのことが、自殺の問題にも深く関係があると言われています。
お互いの性のあり方を認め合い、差別のない社会を目指すため、下記のとおりパネル展示および図書展示を行います。
なお、パネルの制作は、「いのちリスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン」によるもので、東京都の「平成24年度地域自殺対策緊急強化補助事業」の助成を受けて作成されたものです。
日時 | 会場 |
---|---|
11月9日(水)~15日(火) 9時30分~17時20分 (木・金曜日は19時20分まで) ※11月14日(月)休館日 |
南図書館2階 ※図書展示を同時開催 |
11月17日(木)~23日(水) 9時~21時 |
田浦コミュニティセンター3階 |
11月25日(金)~12月1日(木) 10時~21時 |
横須賀モアーズシティ8階 |
12月8日(木)~15日(木) 9時~22時 |
生涯学習センター5階 |
12月19日(月)~22日(木) 8時30分~17時 |
市役所1階展示コーナー |
という訳で、今日は最初の開催場所である南図書館を訪れて、実際の様子を観てきました。
南図書館では1階と2階の両方に展示してくれました
京急久里浜駅から徒歩10分ほどの所に南図書館はあります。
玄関の自動ドアを入る前の『お知らせ版』にさっそく表示がありました!
正面玄関を入ると、目の前に『企画コーナー』があります。
司書のみなさんが『性的な多様性』に関してじっくりと選書してくれた本が並べられています。
フジノが所持している本もたくさんありました。
その一方で、「さすが司書のみなさんの選んだ本だ!」と驚かされる本もたくさんありました。
フジノが提案して実現した、2014年からスタートしている市内での交流会『Cafe SHIPポートよこすか』を紹介するポスターも貼り出されています。
続いて、2階にあがってみましょう!
2階は勉強する学生たちの目に止まる場所です
2階のパネル展示コーナーは、とても工夫されていてフジノは感激しました。
上の写真が、階段をあがって2階の廊下を真正面に観たものです。
下の写真は、廊下を突き当りまで行って、撮影したものです。
2階には、学習室があります。
受験勉強をする学生たちが毎日こちらの学習室に通っています。この廊下の前を通らなければ学習室には入れません。
この廊下にパネルが展示されていますので、学生たちは必ずこのパネルが目に入ることになります。
司書の方々のアイディアは本当に素晴らしいです!
本日も学習室には、勉強の為に若い人たちが何人も居ました。どうかパネルを観て下さいますように!
全ての会場には、アンケート用紙を用意してあります。
ここで頂いたご意見は、市民意識を知るとても大切なものです。ぜひご意見を記して下さいね。
とても良い『パネル展示』『図書コーナー』になりました。
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実現に尽力してくれた、市民部人権・男女共同参画課のみなさん、ありがとうございました。
ご協力いただいた南図書館のみなさん、ありがとうございました。
市民のみなさま、各会場のお近くにお立ち寄りの際は、ぜひご覧下さいね!