「LGBT成人式」に今年もお招きいただきました!
新年早々、本当に嬉しいことに、今年で6回目となる『LGBT成人式』に来賓としてお招きいただきました。
一昨年の様子はこちら。昨年はインフルエンザで無念の欠席。
今年もお招きいただいたことはフジノにとって、光栄の極みです。とてもとても嬉しかったです。
多くの国会議員、都議会議員、区議会議員が参列する中で、神奈川県から招かれた議員はたった2人だけ。
これまでの頑張りを評価していただいた気がして、すごく嬉しかったです。
主催者であるNPO法人ReBitのみなさま、参加者のみなさま、ありがとうございました。
SOGIに関わる課題へのフジノと横須賀の取り組みをどうしても知ってほしく
政治家に転職してからずっと続けてきたことがあります。
なるべく『来賓』としてイベントには行かない、ということです。特に、あいさつやスピーチをしなければならない時は。
あなたも、入学式や卒業式やいろんな機会に政治家がやってきては長ったらしい退屈な挨拶を聞かされた体験があると思います。イヤですよね。
自分がイヤだったことは、他人にもしない。
だから、政治家に転職してからなるべく『来賓』としてイベントには行かないようにしてきました。
けれども、今年もお招きいただいた『LGBT成人式』は、フジノの中で他の多くのイベントとは全く位置づけが異なります。
「ひとことでいいから、話をさせて下さい」
と心からお願いしたい、大切な機会です。
約十年ほど取り組んできた、フジノと横須賀市の『性的な多様性の保障』の為のいろいろな活動を少しでも多く知っていただきたいから。
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国会議員からは『LGBTに関する課題を考える議員連盟』の会長である馳浩代議士(前・文部科学大臣)のビデオメッセージを筆頭に、初鹿明博代議士と池内さおり代議士のスピーチ、福島瑞穂参議院議員や山本太郎参議院議員の祝電など、お祝いの言葉がたくさんありました。
続いて、都議の方々、区議の方々と続いていきます。
事前に頂いた主催者の方からの依頼文には、進行スケジュールの都合から「ひとことお祝いのお言葉をお願いします」と『ひとこと』が強調されていたのですが、みなさんひとことでは収まりません。
そして最後の方にフジノの番がやってきました。
ステージからは参加しておられるみなさんのお顔がとてもよく見えますから、自分の番が来る前にすで退屈であろうことは痛いほど分かっています。
それでもフジノは、なんと5分間ほどもお話しさせていただきました。
ごめんなさいね。でも、どうしても伝えたかったから。
性的指向も性自認もグラデーションのように人の数だけ異なるのが当たり前なのに、日本はその現実に対応した法や制度になっていないし、人々の意識も追いついてきていません。
だけど、横須賀ではたくさんの制度を変えて、たくさんの研修を行なって(保育園・幼稚園・小中学校・学童保育・高校・市役所職員はあまねく担当者クラスから部長クラスまで・人権擁護委員ほか)、学校現場でも地域のコミュニティセンターでもパネル展示や講演会や当事者の方々とのワークショップを積み重ねて、人々の意識を現実に追いつかせようと努力してきました。
けれども、まだまだ不十分な部分があることもしっかり理解していて、それをみなさんと一緒に変えていく強い決意があります。
もしも退屈でつまらないと思われてでも、それでも伝えたいことがありました。長いスピーチを、ごめんなさい。
そして、聴いて下さってありがとうございました!
スタッフのみなさんの心遣いや気配りにとても心を打たれました
まず何よりも、主催者である『NPO法人ReBit』のみなさんのホスピタリティあふれる働きぶりに今年もとても胸を打たれました。
会場は駅から徒歩3分くらい。初めて訪れたフジノでもすぐに分かる場所です。それでも、寒空の下、案内の紙を持ったスタッフの方が立って案内をして下さっていました。
晴天に恵まれたものの、気温そのものは低くてとても寒くて手は冷たくてたまらない、という状況です。辻辻に立っているスタッフの方もそんな中ずっと立っていれば寒くてたまらないはずなのに、笑顔で案内をして下さいました(ありがとうございます!)。
そして会場に到着してからも、細やかな気配り・心遣いに感謝の気持ちばかりでした。
これは来賓だからの対応ではなく、全国・関東のあらゆる地域から参加するみなさまに対して一貫した姿勢なのでした。
参加者の方々が「参加したい」と感じても『実際に参加できるかどうか』というのはまた別で、いまや『LGBT成人式』の知名度も全国的に上がってテレビもメディアもたくさん取材に来る中で、参加への心のハードルはむしろ上がってしまったかもしれません。
それでも「参加しよう」と決めて足を運んで下さった方々に対して、ReBitのみなさんは誰もが居心地の良い空間をつくろうと全力を尽くしておられました。緑色のスタッフ腕章を着けておられたみなさん、本当におつかれさまでした。素晴らしい働きでしたよ!
新成人へ送る言葉に胸を打たれ、トークショーで大いに笑いました
プログラムはこんなです。
式次第
第1部
-開式の辞
-オープニング映像上映
-来賓の紹介
-世田谷区教育委員会教育長 祝辞
-新成人の辞(ゆずまさん、るーみんさん)
-新成人への辞(タキタリエさん)
-トークショー(らーさん、モンキー高野さん、太田尚樹さん)
〜休憩〜
第2部
-自己紹介ゲーム
-ワークショップ
-ご歓談
きっとメディアの報道は『新成人の辞』に集中すると思いますので、当ブログでは割愛します。
フジノが最も胸を打たれたのは、人生の先輩にあたる方からの『新成人への辞』でした。
いわゆる『LGBTQ』とされる若者にとってだけでは無くて、今の時代、全てのこどもたちに必要な人生のロールモデルとなる大人の存在がとても不足していると思います。
親戚のおじさんおばさん、近所の大人、学校の先生、バイト先の先輩、あらゆるところに「ああ、この人みたいになりたいなあ」と思える大人の存在(人生のロールモデル)がこどもたちには必要です。多く居れば居るほど、その子にとって人生の選択肢は広がっていき、豊かになります。
でも、誰もが日々の仕事に追われて生活を送ることで精一杯の今、そういう存在は明らかに減ってしまった、とフジノは感じています。
そんな中、今日の『新成人への辞』を述べて下さったタキタリエさん(合同会社ハチドリ商会・代表)は、本当に素敵でした。
ああ、こういう方こそまさにロールモデルとして存在してほしい方だ。お話を聴けて本当に良かった、と感じました。
語られた言葉そのものも素晴らしかったのですが、その立ち姿・立ちふるまいも含めて、まさにロールモデルとして最適の存在だと深く感銘を受けました。
タキタさんのようなカッコいい大人がたくさん居てくれたら、こどもたちはその生き方や背中をみながら成長していくことができます。もっとタキタさんのような人にたくさん出会いたい、とフジノ自身が感じました。
6年間経営しておられた表参道のカフェ『gossip』は、その設立を決意した時の使命(まさに歴史的使命が『gossip』にはあったと思います)を終えたので、クローズされたとのこと。
ああ、もっと早く知りたかった。行きたかった。
ホームページで観る『gossip』はとてもリラックスできるカッコいい空間でした。
それにしてもタキタさんを『新成人への辞』に選んだReBit、さすが。ナイス人選でした。
(自分の気持ちばかり書いてしまいました。トークショーなどの様子についてはのちほど改めて記します)
後日談:たくさんのメディアにとりあげられました
共同通信社によって全国に配信されるとともに、朝日新聞・産経新聞でも報じられました。
テレビ朝日(AbemaTV?)でも取り上げてくれました。
翌日(16日)夜にはフジテレビ『ユアタイム』でも特集が報じられました。