こども育成部の予算審査をしました
本日も予算審査の為に委員会が開かれました。
いくつもの質疑や提案をフジノは行ないましたが、今日のブログでは『不育症への支援の拡大』の為に行なった提案を取り上げます。
あなたは『不育症』をご存知でしょうか?
妊娠を経験した女性の4.2%が流産を繰り返す『不育症』であるとの調査結果を厚生労働省研究班が公表しています。
けれども、『不育症』は治療をすれば85%もの方々が無事に出産に至ることも明らかになっています。
問題は、わが国で『不育症』の存在がほとんど知られていないこと、また治療の専門家が圧倒的に足りないことです。
フジノにとって『不育症への支援』は重要なライフワークの1つです。
2011年9月議会、横須賀市議会で初めてフジノが不育症への支援を提案しました。
それをきっかけに翌2012年度から、神奈川県内で初めて横須賀市は『不育症』の治療費への助成をスタートしたのです。
けれども、市民のみなさまにその制度はほとんど知られておらず、初年度の利用実績は延3件だけでした。
もっともっと多くの方々に不育症の存在を知っていただき、補助制度を利用して金銭の心配をせずに治療を受けて、赤ちゃんと出会えることを願ってやみません。
そこでフジノは、当事者のみなさまの団体である『不育症そだってねっと』のみなさまにヒアリングをさせていただきながら、制度の改善を提案し続けてきました。
さきの市議会議員選挙(2015年)でも、せっかくマイクを使って市内で演説をできる機会なので、市民のみなさまに『不育症』の存在と治療をすれば85%もの方々が赤ちゃんに出会えることをひたすら啓発してまわりました。
再選後はさっそく様々な提案をしてまいりました。
もちろん、今日のこども育成部の新年度予算案を審査する委員会でも、新たな提案を行ないました。
こうした思い入れのあるテーマなのです。
市立2病院へ不育症専門医を配置または養成するよう指定管理者に要請すべき
新たな提案は、横須賀市が持っている公立病院(市民病院・うわまち病院)に不育症の専門医を配置することです。
実は、不育症の専門治療機関(指定医療機関と呼んでいます)が横須賀市内にはありません。
最も近いのが、わが国の不育症治療のリーダーである杉先生が開業しておられる『杉ウィメンズクリニック』(新横浜)です。
市立2病院は現在、民間の地域医療振興協会に指定管理に出しています。
その契約期間がまもなく終わり、新たな契約更新がやってきます。
そこで、新たな契約の際には不育症専門医を配置する・養成することを明記すべきだ、と提案をしたのです。
フジノの質問
まずは、『不育症』及び『不妊症』の治療費助成事業に関して伺います。
ここ数年来、なかなか件数が伸びないという話の1つに、「本市の中には指定医療機関が無いことが原因ではないか」という話し合いがありました。
そこで、市の医師会などとも相談をしながら、開設あるいは誘致の話し合いをしている、とのことでした。
平成29年度はどのような方向になりそうなのか、お聞かせください。
こども健康課長の答弁
なかなか良い報告ができなくて大変申し訳ないのですけれども、今のところ市内の医師会、産婦人科医会などとの御相談の中では、まだ「うちで」というようなお話はいただいておりません。
そして、不妊・不育の世界というのが医療の中でももっと専門的というか、コアなところもありますので、そこを熱心にやっていらっしゃる大学病院ですとか、それからそこをサポートしている民間の事業所やNPOというのがあるのですけれども、今年度から妊活のイベントをしていく中で、そういう方たちとも連携をとっていく必要があるだろうということで、一応顔つなぎとか、御相談はさせていただいています。
その方たちも、今横須賀市で専門のクリニック、医療機関が無いので、困っているのだということをそれぞれのまた大学病院のほうとかにも、先生方にもお話をしてくださるというようなことは、内々でというか、打診というか、御相談の段階なのですけれども、させていただいています。
また平成29年度は、そういう大学病院の先生方等にも御挨拶に伺って、いろいろ情報をいただこうかと思っているところです。
フジノの質問
様々な取り組みをありがとうございます。
もう1点伺いたいのは、まず医師会に相談をしていただいたことは大変ありがたいと思うのですが、本市には公立病院が2病院あります。
しかもそのうちのうわまち病院は小児医療のセンターまで設置をしていて、拠点として位置づけられている。
周産期に関してはうわまち病院は大変充実している、と思います。
医師会に相談をする前に、まず本市の公立病院の指定管理者である地域医療振興協会に、本市として正式に設置、あるいは医師、専門家の養成を依頼すべきではないかと考えるのですが、その点はいかがでしょうか。
こども健康課長の答弁
おっしゃるとおりだと思います。
実は、健康部の方には御相談に伺っていまして、例えばうわまち病院に設置する場合に、どんな部屋が必要だとか、どんな人員が必要だとかというようなところの資料をお渡ししているところです。
なかなか市として、正式な形で進んでなくて、申し訳ないのですけれども、そこもあわせて御相談していければとは思っています。
フジノの質問
実は、健康部との質疑でも話したのですが、公立病院2病院の指定管理者の選考が新年度行われます。
その際に、仕様書、協定書にこういった事柄もぜひ要望をして書いていただき、そして新しい指定管理者の方には、不妊・不育症治療もやっていただけるところに手を挙げていただく。
そういう形が必要なのではないかと思っていますので、ぜひ健康部ともいろいろ話し合いをして、この取り組みが本市の中でできるように進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
こども健康課長の答弁
うわまち病院の指定管理のスケジュール等を、私の方で把握していませんので、はっきりとここでお答えができなくて、申し訳ないのですけれども、相談はしていきたいと思います。
フジノの質問
ぜひ把握してください。
平成29年度中に公立2病院の指定管理が終わります。
そして、平成30年度からは新しい指定管理者になる訳ですが、そのための選考が平成29年度中に行なわれてしまうのです。
ですから、ぜひ両部で検討していただきたいと思います。
部長、ぜひ健康部と協議をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
こども育成部長の答弁
何ができるのかというところもございますので、情報収集に努めながら、健康部とは連携していき、考えていきたいと思います。
フジノの質問
本市が持っている公立病院であって、本市があくまでも指定管理に出しているわけです。
この後の質疑でも1点伺いたいと思っているのですけれども、現・指定管理者の事情をあまりにも健康部はそんたくし過ぎているところがあると感じています。
ですから、本市のこども育成部としてはどういったニーズがあると感じているのかを健康部に強く伝えていただきたい、と思います。
何ができるか分からない、では無くて、こども育成部としてのニーズを健康部に伝えて、健康部にはそのような仕様書を募集に関しては出してほしいと伝えていただきたいのですが、いかがでしょうか。
こども健康課長の答弁
こども育成部としてのニーズを整理して、健康部には伝えていきたいと思います。
2017年は大きなチャンスの年です。
周産期医療に力を入れているうわまち病院ですが、妊娠中から産後のケアだけではなく、不妊・不育への取り組みを充実させるチャンスです。
こども育成部と健康部にはぜひこの提案を実現してほしいです。
そして、ひとりでも多くの方に治療を受けていただいて、新たな生命との出会いが叶うことを願ってやみません。