市の委託業務を終えた後は、みんなで「三笠教会」へ移動しました
横須賀市から委託された『シングルファーザーステップ講座』が無事に終わりましたが、今日はこれで終わりではありません。
この後さらに、『よこすかひとり親サポーターズひまわり』独自の取り組みが行なわれました。
稲岡町にある『カトリック横須賀三笠教会』に移動しました。
楽しい『夕食会』の開催です!
ここからはシングルファーザー以外のみなさまも参加して頂いて、10組20名くらいでしょうか、みんなで食卓を囲みました。
『カトリック三笠教会』ボランティアのみなさまに、おいしいごはんをたくさん作っていただきました。
みんなでワイワイ囲む食卓は、ひとりで食べるよりも楽しくておいしく感じますよね。
本当にありがとうございます。
長年にわたって食の支援に熱心に取り組んでこられた「カトリック三笠教会」のみなさん
フジノと長年おつきあいのあるAさん(2004年に『精神保健ボランティア講座』を受講した時の同期の方です)、『ひまわり』に長年にわたってボランティアに来て下さっているBさん。
それぞれ別々の機会に出会ったのですが、お話を伺うと、お二人とも『カトリック横須賀三笠教会』の信徒さんでお互いに知人同士だったのです。
フジノにとって『カトリック横須賀三笠教会』といえば、路上生活をしておられる方々への『炊き出し』に長年にわたってボランテイアで取り組んで来て下さったありがたい存在です。
横須賀で路上生活をしておられる方々の数は、フジノが市議になった14年前とくらべて(見かけ上は)4分の1へと減少しました。
けれども、対象となる方々の数は減っても、ボランティアのみなさんのエネルギーは減りませんでした。
そこで数年前から、Aさんたちから
「せっかくの長年の『炊き出し』のノウハウを活かして、子ども食堂にチャレンジしてみたいんです」
とフジノはご相談をいただいていました(本当に嬉しかったです!)。
さっそくフジノは横須賀市の生活困窮者自立支援担当とカトリック三笠教会ボランティアさんの間をとりもちました。
ありがたいことに市が開催している『社会的居場所づくり支援事業』(いわゆる貧困世帯に学習支援をしています)の場に、こどもたちへの『軽食の支援』をしていただきました。
学校が終わった後に勉強をするのですが、お腹が空いていたら勉強なんてできないですものね〜。
こどもたちの「食の支援」の為に行政と民間団体の長所で協力しあっていけることを願っています
こうした取り組みを今後もさらに増やしていきたいという想いから、今年の当初予算案の審査の時にも下のような質疑をしました。
2017年3月7日・予算決算常任委員会での「福祉部」への質疑
フジノの質問
『社会的居場所づくり支援事業』に関連しての質問です。
『子どもへの学習支援』の取り組みを現在進めていって頂いています。
『学習支援』の場において『食の支援』もぜひしていただきたい。
すでに取り組みを幾つか伺ってはいますが、『子ども食堂』や『フードバンク』などの事業と連携をして、『子どもの学習支援』の場に来られる子どもたちに『食の支援』を続けてほしい、と思うのですが、いかがでしょうか。
自立支援担当課長の答弁
現在、藤野委員が御案内の団体にも『軽食支援』をして頂いているところです。
また、その他の2カ所の団体も『軽食支援』をして頂いています。
一方、『子ども食堂』とコラボレーションと申しますか、融合させようという意見は一時あったのですが、『子ども食堂』ほど食べてしまいますと、『学習支援』の時間がそがれるということで、学習支援団体のほうとお子さん方御本人たちから「10分程度で食べられるものがほしい」というお話でした。
『子ども食堂』を現在展開しているところは何種類かございますけれども、一つは『一緒につくる』というところでございます。
したがいまして、一緒につくる時間、5時には『子ども食堂』に着いて、急いで食べて、そこの中の別の会場に行く子が就学援助費をもらっている子どもだということが果たしてわかって良いものかというところもございました。
いろいろな観点から、現在1カ所では成功しているのですけれども、次の『学習支援』のユニットでこれができるというめどが現在のところ立っておりません。
何とか支援団体・ボランティア団体を探したい、とは考えております。
学習支援の場に食の支援をマッチングさせたいという提案は1ヶ所では成功しているけれども、今後新たに展開していく場(市内にどんどん増やしていきます)でも実現できるかは分からない。けれども支援してもらえる団体やボランティアは探したい、という答弁でした。横須賀市、もっとがんばれー!
2017年3月9日・予算決算常任委員会での「こども育成部」への質疑
フジノの質問
ひとり親の家庭に関して、『食の支援』を福祉部と連携をしながら取り組んで頂きたいと思うのです。
何故かと言えば、ひとり親の御家庭の団体からは「子ども食堂やフードバングの情報が来ない」と言われ、子ども食堂からは「貧困世帯やひとり親の家庭のリストを欲しいけれども、そういうリストは手に入らない」と言われるのです。
どちらも情報が欲しいけれども情報を得ることができない、という状況の中で、マッチングがうまくいかなくなっています。
現在、福祉部は『食の支援』に積極的に乗り出していて『学習支援』の時に軽食を提供したりということをしている。
そんな中、ひとり親世帯のデータを持っているこども育成部と、実際に団体と連携をしている福祉部と、協働をして『ひとり親家庭の食の支援』にも乗り出していただきたいと思うのですが、御検討いただけないでしょうか。
こども青少年給付課長の答弁
『子ども食堂』については、市内で幾つかの団体が開催しているのは、承知しております。
『食の支援』ということですが、私どもも『職員フードドライブ』ということで、年末に職員から食料を募って、用意しました。
実際にひとり親家庭の方で年末に食料を活用された方は、4家庭ほどありましたので、実際年末年始にその食料で足しにしてもらったという形をとれています。
食の問題というのは難しいとは思うのですが、確かに「夜になると親がいないので食べられない」とか、「実際に頼りになっているのは給食だけだ」という小学生もいると聞いていますので、そこは今後の検討課題だと認識しています。
フジノの質問
『職員フードドライブ』は大変すばらしい取り組みで(といってもフジノが議会で提案したものですが・・・)特に、こども育成部は生活福祉課などとは違って本当に熱心だったと聞いています。本当にありがとうございます。
重要性も認識いただいているということなので、次は『情報のマッチング』を自立支援担当とぜひしていただきたいと思うのです。
情報が欲しいという人と食の支援が欲しいという人と食の支援がしたいという人との情報をそれぞれに持っているのが、こども育成部と自立支援担当課なのです。
ぜひ両方が連携をしていただけないかと思うのですが、いかがでしょうか。
こども青少年給付課長の答弁
もちろん個人情報という問題もあるのでしょうが、生活福祉課とこども青少年給付課が一緒になって活動していけば、それで情報の連携がかなりの部分とれると思います。
その辺はよく話し合って、今後のことを対応していきたいと考えています。
個人情報を守ること以前に、こどもたちの命と暮らしを守る為に、食の支援をしていくことは優先されるはずです。
こども育成部にもさらにがんばってほしいと思います。
2017年3月10日・予算決算常任委員会での「教育委員会」への質疑
フジノの質問
『土曜寺子屋教室』の実施に関して伺います。
『土曜寺子屋教室』、いわゆる『どてら』ですが、こちらでは『食事の提供や軽食の提供』はあるのでしょうか。
教育指導課長の答弁
そういったものは一切ございません。
フジノの質問
福祉部自立支援担当とも質疑をしたのですが、福祉部自立支援担当の『学習支援事業』では民間団体と連携して軽食をお出ししている。
これは確実に来る児童が生活保護世帯であるとわかっている、またはこれからは生活困窮世帯の児童であるとわかっていることもあって、『食の支援』をしてほしいという提案を受けて、スタートしている訳です。
ただ、地域が限定されているのですね。エリアが限定されている。
そんな中で、自立支援担当課の取り組みと違って、教育委員会の『土曜寺子屋』では『13カ所』にエリアを広げて、『全ての児童を対象』にしている。
『子ども食堂』を実際にやっている皆さんの悩みとして、『子ども食堂』という名前が『イコール貧困世帯』というスティグマが貼られてしまっている中で、『子ども食堂』をやってもなかなか人が来てくれないこともある。
または「誰でも来ていいよ」というと、本当に困窮してない方もどんどん来てしまうということがある。
そんな中で、『土曜寺子屋教室』の存在は実は大きな存在なのではないかと思っています。
土曜日に月1回ではあっても、来てくれる児童・生徒に軽食や食事を提供することを民間団体とともにぜひ行なっていただきたい、と考えています。
平成29年度、ぜひ検討していただけないかと思うのですが、いかがでしょうか。
教育指導課長の答弁
藤野委員の御懸念されている、心配されているという部分は、非常によくわかります。私もそういった形で、困窮をしている子どもたちが今そういったものの中で、食べること、学ぶことについて、非常に苦労しているということも承知をしております。
ただ、この『土曜寺子屋教室』につきましては、子どもたちの家庭での学習習慣をつける。そして、自分自身で学んでいく、そういう意欲や姿勢というものを培う一つのきっかけとなればというところを目途にして、狙いとしてやっております。
その為、そこまで枠組みを広げてやることということでは、現状としては考えてはおりません。
フジノの質問
学習習慣をつくるには、まず日常生活の習慣、食事、栄養、運動、睡眠が確立されてなければいけない、と思います。
したがって、『食の支援』を行なうことは『学習習慣のきっかけづくり』という目的に資することではないか、決して土曜寺子屋の目的を外れるものではない、と僕は考えています。
また、この『土曜寺子屋教室』に誘引する、来ていただく為の力を食事は持っている、と僕は考えています。
「給食を食べたいから学校に行く」という子どもが昔と今も変わらず存在するのは、現実の話です。
その意味で、『土曜寺子屋』の在り方の一つとして『食の支援』も御検討いただきたいと考えています。
こどもの貧困に対する食の支援という観点では、教育委員会は特に問題意識を同じくしているのですが、中学校給食で手一杯になってしまっている感じがあります。
しかし、委員会などの公の場を離れて意見交換をすると、
「給食が実施されているからといって小学生たちの食が守られているとは言えない。むしろさらにアプローチが必要だ」
「高校生たちの食の支援も何らかの形でなされねばならない」
といった声があがります。
子ども食堂に否定的だった前市長が選挙でいなくなった今、ひとり親家庭の支援やこどもの貧困対策に熱心な上地市長の新しい体制のもとで、さらに前に進めていきたいとフジノは強く決意しています。
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今回の取り組みは、市との連携ではなくて、独自に『カトリック三笠教会』が『よこすかひとり親サポーターズひまわり』に
「ひまわり版の子ども食堂を夕食会みたいにやってみませんか?」
とお話を頂きました。大変ありがたいです。
そして今日の実現に至りました。
行政の取り組みはどうしても責任の所在だとかいくつもの課題の検討があって、スローになりがちです。
こうした民間団体同士の連携はスピード感もあって、柔軟さもあって、とてもありがたいです。
政治・行政と民間団体のお互いの長所で協力しあっていけることを心から願っています。
これからもこんな機会がたくさんあれば
三笠教会ボランティアのみなさんは、まさに至れり尽くせり、でした。
ごはんを食べる前と後、(三笠幼稚園と隣接しているので)園庭で一緒に遊んで下さったり、水風船や紙飛行機やシャボン玉などたくさんの遊具を用意して下さいました。
フジノも水風船でびしょ濡れになりながら、こどもたちにたくさん遊んでもらいました。
今日初参加だったおこさんも少しずつ慣れてきてくれて、途中からは一緒にボールで遊ぶことができました。
中座しなければならなかったフジノですが、その後は花火まで用意して下さっていたようです。みんなは花火で遊んだのかな?
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退席する前に、ありがたいことにカトリック三笠教会の神父様である、アダム神父とお話する機会がありました。
フジノは途中で信仰を捨てた立場ですが、プロテスタントの教会に通い聖書を牧師先生とマンツーマンで学ばせて頂くという高校時代を過ごしました。
上智大学院に通えていた頃は、講義の前後の時間にはイグナチオ教会に必ず寄って、祈りの時間を持つようにしてきました。
今でも聖書は読みますし、キリスト教への抵抗感は全くありません。
アダム神父からは、具体的な横須賀の具体的な課題(例えば原子力空母の事故時の横須賀市の対応についてなど)や、積極的に応援した立場であるフジノに新市長の人柄や政策を質問され、フジノはそれに答えました。
また、何故フジノが市議に転職をしたのか、ソーシャルワークに今後も取り組んでいくのか、などを尋ねられました。
しばしば日本人の多くの方々は、政治家という職業を聖職者であるかのように誤解しています。違います。
政治家の仕事は、限られた税財源をいかに再分配するかという極めてドロドロした仕事です。人々に憎まれるのが仕事と言っても差し支えないと思います。
本当の聖職者である神父様と久方ぶりにお話しできたのは(短い時間ではありましたが)とても有意義でした。
長年にわたる『炊き出し』にしても、今回の夕食会にしても、神父様の日頃の姿勢や活動への深い理解が無ければできないことです。本当にありがたく感謝しております。
『よこすかひとり親サポーターズひまわり』の寺田代表・松本事務局長、ありがとうございました。
『カトリック横須賀三笠教会』のボランティアのみなさま、アダム神父、ありがとうございました。
そして、参加者のみなさま、ありがとうございました。
こどもたち、また遊ぼうね!
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フジノは、こうした機会がもっともっとたくさん増えることを強く望んでいます。
一方で、民間団体や有志のボランティアの方々の想いに政治・行政がおんぶにだっこで居ては絶対にいけないと考えています。
このまちみんなの宝物であるこどもたち。
そのこどもたちをあらゆる方法で守ろうと尽力して下さる民間団体やボランティアの方々。
そうして方々を支援してこその政治・行政です。
議会でも何度も取り上げてきましたが、前市長の後ろ向きな姿勢によって今まではそうした支援が叶いませんでした。
これからはもっともっと力を入れて、このまちのこどもたちを守る為に身銭と余暇を割いてたくさんの愛情を注いで下さっている方々を、しっかりサポートしていく行政に変えていきたいです。
上地市長はしばしば「誰もひとりにしない」とおっしゃいます。
その言葉を実現させていく為に、フジノなりの現場からの提案をどんどん行なっていきたいです。