今日9月10日は「世界自殺予防デー」です
今日9月10日はWHOが定めた『世界自殺予防デー』です。
政治家になる前から相談電話の形で自殺対策に取り組んできたので、かれこれ約20年くらい自殺対策に関わってきました。
そんなフジノからすると(まだまだ足りないという実感もありつつも)、ようやくわが国の自殺対策は定着してきたことをしみじみと感じます。
ツイッターなどをチェックしても『世界自殺予防デー』に触れているツイートが数多くあり、受け入れられているか否かは抜きにして認知度は高まったことを感じます。
その一方で、行政にとって毎年の『ルーティーン』になってしまい、本来の意味合いが薄れてしまうことを強く心配しています。
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わが国では今日から1週間を『自殺予防週間』と定めています。
自殺予防週間とは
自殺対策を推進するためには、自殺について、誤解や偏見をなくし、正しい知識を普及啓発することが重要です。
この為、平成19年6月に閣議決定された「自殺総合対策大綱」において、「9月10日の世界自殺予防デーに因んで、毎年、9月10日からの一週間を自殺予防週間として設定し、国、地方公共団体が連携して、幅広い国民の参加による啓発活動を強力に推進」することとされました。
自殺予防週間は、当該期間中における集中的な啓発事業等の実施を通じて、国民に自殺や精神疾患についての正しい知識を普及啓発し、これらに対する偏見をなくしていくとともに、命の大切さや自殺の危険を示すサイン、また危険に気づいたときの対応方法等について国民の理解の促進を図ることを目的とするものです。
全国でこの1週間は行政・NPOなどが一斉に様々な啓発活動や24時間相談などを行ないます。
2017年度の全国の取り組みをご紹介する厚生労働省HPはこちらです。
今年も横須賀市立3図書館は「自殺予防週間」に「特設コーナー」を設置しました
2009年の『自殺予防週間』から、横須賀市立の図書館では特設コーナーを設けてきました。
もちろん、今年も実施しました。
今年の取り組みを紹介する市のプレスリリースはこちらです。
自殺予防週間に合わせ関連図書の企画展示を行います
9月10日は、世界保健機構(WHO)が定めた「世界自殺予防デー」です。
日本では、この日から1週間を「自殺予防週間」と定めています。
この週間に合わせて、市図書館では、働く人の心の問題にスポットを当てた企画展を実施します。
一日の大半を過ごす職場で、私たちは仕事の量や質、人間関係などに悩みながら働いています。残念なことに、こうした悩みが疲れに変わり、蓄積されたのちに、自ら命を絶ってしまうという痛 ましいニュースが後を絶ちません。
こうした状況を前にし、図書館ができることは限られているかもしれません。
ですが、企画展を3館同時に行うことで、今悩んでいる方やそれを支える方々はもちろんのこと、今までこの問題に関心の無かった方々にも身近に感じていただき、それぞれの立場で「働く人の心の問題」について考えるヒントになればと思います。
この取り組みが市民のみなさまに浸透することで、誰もが活き活きと働けるまちになることを、願ってやみません。
<図書館自殺予防週間企画展>
- 日程:9月5日(火)~9月16日(土)(図書館休館日は除く)
- 場所:中央図書館 北図書館 南図書館
- 展示内容:テーマに沿った自殺予防関連資料の展示貸出 展示テーマ「働くことがしんどい時に」
3年前から中央図書館の玄関真正面にコーナーが設置されるようになりました。今年も真正面に設置されました。
『特設コーナー』に滞在していたのは10分ほどでしたが、フジノの他にもコーナーの前に立って、本を手に取る人や自席に持っていく人がおられました。
やっぱり、2階の見えづらい所にひっそりと設置しなくて良いのだ、と改めて感じました。
本当に自殺へと追い込まれている方はそもそも図書館には来ません。
そして、その一歩手前にある方々は、特設コーナーがあったとしても視界に入るような精神状態にはありません。
図書館に来ることができて、特設コーナーの本を手にとることができる人は、まだ何とか命の側につながっていられる方々だとフジノは考えています。
ならば、堂々と正面玄関真正面の最も目立つ位置に設置して、そうした方々の視界に何とかして目に入ることが大切だというのがフジノの考えなのです。
中央図書館司書のみなさん、今年もこの場所に設置して下さってありがとうございました。
残念ながら図書館のみなさんが忙しいタイミングに足を運んでしまい、今年の選書のねらいなどをお聴きする時間は取れませんでした。
けれども今年もオーソドックスな本たちに加えて、新たな視点で選ばれた本たちを見つけて感心しながら『特設コーナー』で立ち読みをしました。
「毎年9月10日の夜8時から、窓辺にろうそくを灯して、失われた大切な人に想いをはせてほしい」という呼びかけを国際自殺予防学会が行なっています。
全国の自死遺族の仲間のみなさま、どうか今夜は大切な人に想いをはせる夜にして下さいね。
フジノにとっても、全世界の自死遺族のみなさまにとっても、どれだけ自殺対策が進んで毎年の自殺による犠牲者数が減っても、失われた大切な人は帰ってくることはありません。
それでも、同じ想いをこれ以上他の人たちには体験させない為に、今できることは全てやろうと考えています。
その気持ちはこれからもずっと変わりません。