クリスマスイブの今夜も『ひとり自殺対策街頭キャンペーン』を行ないました
12月24日、クリスマスイブ。
毎年のことですが、聖夜のハッピーな雰囲気とは真逆の『ひとり自殺対策街頭キャンペーン』を今夜も行ないました。
昨日(土曜日)もそうでしたが、幸せそうに手をつないだカップルや、ケーキやオードブルを持って家路に向かう親子がたくさん歩いていきました。
ほとんどの人々は、メガフォンで語りかけるフジノの前を素通りしていきます。
みんなとても幸せそうで、フジノの言葉なんて全く耳に入っていないように見えます。
でも、「それで良いのだ」といつも思っています。今、ハッピーであるある方々については、どうか明日もハッピーであることを心から祈ってやみません。
フジノの言葉は、必要とする人たち(誰かに悩みを聴いてほしいと感じておられたり『生きづらさ』を感じておられる人たち)にだけ届いてくれれば、それで十分だと思っています。
「この声は確かに必要とする人のもとへ届いている」と感じています
10年以上前、この取り組みを始めてすぐの頃には、ひとつの悩みがありました。
「フジノの言葉を必要としているほとんどの人達はきっとワイデッキなんて通らないのではないか。悩んでいて、孤独で、ネットカフェや自宅にひとりきりで過ごしているのではないか。
だから、フジノがワイデッキでいくら声をはりあげたとしても届くことは無いのではないか、全く無意味ではないのか」
そんなふうに葛藤したことがあります。
けれども、毎年活動を続けてきた中でその迷いも消えました。
確かにフジノの声は、必要な人のもとにも届いていることが分かったからです。
今夜もそう感じることがありました。
フジノのそばに近づいてきて、そっとスマートフォンや携帯電話のカメラで『横須賀こころの電話』の電話番号が書いてあるボードを撮影する人が何人もいらっしゃるのです。
中にはわざわざ「写真を撮ってもいいですか?」と尋ねて下さる方もおられるので、「もちろんです」と答えると、そこから会話が始まることがしばしばあります。
「うちの子は学校でいじめに遭っていて、苦しんで自殺してしまうくらいなら学校に行かなくていいと伝えて、今は不登校なんです」
「私は離婚していて小学生の娘がいるんですが、仕事とパートをかけもちして3ヶ所で働いてるんですが、生活が厳しくて・・・」
「残業代を1円もつけてくれないのにあまりにも長く働かされるので、労働基準監督署に助けてもらおうと電話したのに、何も変わらない。逆に、会社でハブにされてる」
そしてご自身が電話をかけて相談を聴いてもらいたいとおっしゃる方もいれば、不登校のおこさんに電話番号を教えてあげるのだという方もいらっしゃいます。
つまり、始めの頃にフジノが悩んでいたような「ワイデッキでいくら叫んでも必要な人には届かない」なんてことは、全くありません。
確実に届いていることを感じることばかりです。
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今夜も街頭にはいろいろな人々がおられました。人の数だけ人生があって、同じ人生は決してありません。
どうか全ての人々が屋根のある暖かい部屋のもとで過ごせますように。
空腹のまま寝つけない、『生きづらさ』で眠れない、そんな方々がどうかゼロになりますように。
聖夜であるならば、どうかこの祈りが届きますように。
ハッピーメリークリスマス。