「性的な多様性の保障」を明記した横須賀市初の「男女共同参画プラン(案)」へのパブリックコメントが終わりました
フジノがずっと提案を続けてきた、『性的な多様性』を『男女共同参画プラン』に明記すること。
その願いは、人権や多様性に対する想いの強い上地市長が当選したことによって、ついに動き始めました。2017年9月議会での一般質問への答弁によって、より良い方向への大きな方針転換が打ち出されました。
そして11月末には、横須賀市では初めて『性的な多様性の保障』が明記された『プラン(案)』が完成しました。
こうして行政の正式な計画に明記されるのは、全国では28番目となります。
12月1日から『プラン案』はパブリックコメント手続きに入り、市民のみなさまからのご意見の募集をスタートしました。
『プラン』完成の前に、市民のみなさまのご意見をじかにぶつけられるチャンスです。フジノとしても「ぜひご意見をお願いします!」と呼びかけてきました。
それから3週間が経ち、12月21日をもってパブリックコメント手続きが終わりました。
ご意見は「ゼロ」でした。その意味するところは???
本日、担当部局である市民部長から全議員宛に報告がありました。
ご意見の提出は『ゼロ』でした。
フジノとしては、これをどう受け止めるべきか、少し悩んでいます。
考えられるのは3つです。
- パブリックコメント手続きそのものが全く知られていなかったからご意見がゼロだった
- パブリックコメント手続きは原則として実名で出さねばならず、ご意見を出しづらかった
- 『プラン(案)』のままで良いので、特にご意見は無かった
まず、1番目について。
他の分野のパブリックコメント手続き(例えば、障がい・高齢・こどもなどなど)には、利害関係のある方々や当事者・ご家族からご意見が届くので、関心ゼロという訳では無いと受け止めています。
次に2番目について。
実名主義のパブリックコメント手続きの制度は、『アウティング(強制的なカミングアウト)』と言えます。
その為、特に2番目については事前にその可能性を心配して、市民部人権・男女共同参画課と「そもそもパブリックコメント手続きの個人情報は絶対に外部に漏れないけれど、より丁寧な対応を心がける」旨の確認を取りました。
さらに、届いたご意見が実名でなかったとしても、正式な回答は出せないけれども『男女共同参画審議会』の場で取り上げてくれることも約束してくれました。
それでも「やっぱり実名主義のハードルが高かったのではないか」と残念に感じています。
(実名主義についてだけでなく、パブリックコメント手続きの在り方については、今後、見直しが必要だと考えています)
最後の3番目について。
仮に、
「今まで『男女共同参画プラン』には『性的な多様性』について1行も記されたことは無かった。全国に先駆けて動き出した横須賀の初めてのプラン案だから、まあ、今回はこれで良いよ」
とのお墨付きを頂いたのだとしたら、ありがたいです。
でも、フジノは楽観論者ではないのでなかなかそんなふうには受け止められません。
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実は、フジノはじかに接点のある方々にはこのパブリックコメント手続きについてだけでなく、これからの改革スケジュールをお伝えしてきました。
この『男女共同参画プラン(案)』だけでなく、来年度から単独の行政計画として性的マイノリティに関する計画が策定に向けて動き出すことになっています。
その為、「(フジノのまわりの方々は)むしろその単独の計画の行方に関心があるのかな」と感じています。
もしそうであれば、ぜひ一緒に良い計画にしていきましょうね。
今後のスケジュールは・・・
いずれの理由にしても、パブリックコメント手続きが終わりました。みなさま、ご協力ありがとうございました。
今後のスケジュールとしては、
- 1月15日 『男女共同参画審議会』で成案を作ります
- 3月の予算議会 議会に対して成案が報告されます
- 4月 正式に『第5次男女共同参画プラン』がスタートします
となります。
1月の『男女共同参画審議会』ですが、この日の本来の議題はパブリックコメントで頂いたご意見への回答を作成する場なので、意見提出ゼロを受けて『プラン案』の修正は無い予定です(てにをはや誤字脱字などの整理はあります)。
3月の議会(常任委員会で報告されます)においても、方向性は変わらないと考えています。
今回の『プラン案』がほぼ正式な計画として固まるのではないかとフジノは予想しています。
予断を持ってはいけませんが、ついに横須賀市初の『性的な多様性』を明記した『男女共同参画プラン』が策定されるはこびです。
みなさま、これからもご協力をよろしくお願いいたします!