雪の降る中、関東学院大学へ
降り出した雪の勢いは増すばかりで、金沢八景駅へ着いた時にはすでに積もり始めていました。
江口友子議員(平塚市議会議員)と待ち合わせて、関東学院大学に向かいました。
半年間にわたって通った講義『KGUかながわ学(政治)』も、今日で最終回です。
そもそもフジノは、横須賀市議会と関東学院大学の包括的パートナーシップ協定をもとに、聴講生としてこの講義に登録しました。
しかし、講師のくさま剛さん(横浜市会議員)から、初回の講義の時に突然のゲストスピーカー指名を受けて、教壇に立ったのです。
江口議員とフジノが最終回のゲストスピーカーです
さらに、くさま先生から
「最終回までにもう1度ゲストスピーカーをぜひお願いします」
と頼まれて、今日のこの最終回でゲストスピーカーを再び務めることになりました。
お引き受けするにあたって、フジノからお願いをしました。
「僕はすでに初回の講義の時に、60分もお話をさせていただきました。さらに90分も僕が話すのでは学生のみなさんにもったいないです。僕はあと20分だけお時間いただければ、ありがたいです。
そのかわりの60分間はもうお一人のゲストスピーカーをお願いしたいのです。
僕の盟友であり、『地域の自殺対策を推進する地方議員有志の会』の副代表も勤めて下さり、全国初の自殺対策条例を作った江口友子議員を迎えさせて下さい」
くさま先生は快くOKを出して下さり、大学側の許可も取ってくれました。江口議員もお忙しい中をお引き受け下さいました。
(おふたりとも本当にありがとうございます!)
変則的な時間割ですが、はじめの20分間をフジノ、次の60分間を江口議員が担当して、ラスト10分でくさま先生が本講義の総括をするというプログラムです。
こうして江口議員とフジノがゲストスピーカーを務めることになりました。
関東学院大学のみなさんに「自殺予防ロールプレイング」に挑戦してもらいました
今日を迎えるまで、フジノは実は毎日朝から晩まで時間があるとこの講義のことを考えずにはいられませんでした。
何故ならば、
「関東学院大学のみなさんに『自殺予防ロールプレイング』に挑戦してもらおう」
と決めていたからです。
『自殺予防ロールプレイング』とは、自殺予防教育の『体験学習』の1つです。
フジノが採用している内容は、かつて藤原和博さんが杉並区立和田中学校の校長先生だった時代に『よのなか科』のプログラムの中で行なっていたものです。
具体的な取り組みは、以下のとおりです。
自殺予防ロールプレイングとは
- 2人1組になる。
- 1人は、「今、まさに自殺をしようとしている人の役」を全力で演じる。
- もう1人は「親友としてなんとかして自殺を止めたい人の役」を全力で演じる。
- 5分間経ったら、役割を交代してもう1回行なう。
それぞれが演じる役にどれだけ没入できるかで、このロールプレイが成功か失敗か分かれます。
フジノの頭を悩ませたのは、わずか20分しか無いということでした(自分で決めたので自業自得です)。
これまでフジノがいろいろな大学や高校で行なってきた『自殺予防ロールプレイング』は、まず60〜90分のはじめの数十分を使って、しっかりと自殺に関する正確な情報や知識を講義します。
その講義のおかげで、ロールプレイに対して没入しやすくなります。
そして最後に、10分間のロールプレイを行ないます(参考に、日本社会事業大学で行なった講義の様子をご覧下さい)。
関東学院大学の学生のみなさんに対しては、すでに4ヶ月前の講義で60分かけてそのパートはしっかりと語り終えてはいます。
しかし、通常とは異なり、4ヶ月ものスパンがあいているのは不安がありました。
そこで、その分レジュメをしっかり作って、かつ講義のはじめと終わりでしっかりとケアを行なうことが重要だと考えました。
そのような訳で、昨年暮れから毎日のように関東学院大学の学生のみなさんのことばかり考えていました。
けれども、フジノの心配は杞憂に終わりました。
当日は雪が強かったこともあり、くさま先生もフジノも
「雪害のせいで帰宅困難となるといけないので、早めの帰宅を」
「雪が弱まる気配は無いので、レポートを出したら今日は帰っても構わない」
「帰れる学生だけ残ればいい」
と促していました。
その為に、数十名は講義のあたまにレポートを提出して教室を後にしました。
しかし、大雪の中あえて残ってくれた150名近くのみなさんはモチベーションの高い学生さんばかりでした。
この講義は基本的に座学で、ロールプレイやワークショップはありません。
それが最終回でいきなりフジノにロールプレイをやってほしいと言われて、はじめはみなさん驚いていました。
そして、ロールプレイの内容から、はじめこそ照れ笑いや冗談ぽい会話が飛んでいました。
けれども最終的にはとても良いロールプレイが実践されました。関東学院大学の学生のみなさんは本当に優秀でした。
フジノは心の底からみなさんに講義をさせていただいたことに感謝しています。
1ヶ月半くらい、ドキドキしながら今日のことを毎日毎晩イメージしては悩み続けて、それでもやっぱり実践して良かったです。
本当にありがとうございました!
江口議員の講義はやはり素晴らしかったです!
続いての60分間は、江口友子議員(平塚市議会議員)のお話でした。
江口議員とは2003年初当選の同期であるとともに、フジノの祖父が平塚在住だったこともあって、出会いました。
それから15年間、常に公私ともに最も信頼できる存在でした。彼女の存在の大きさは、ブログのスペースでは語りつくすことはできません。
そんな江口さんという得難い政治家のことを、学生のみなさんにぜひ知って欲しいというフジノの願いからゲストスピーカーをお願いしたのですが、大成功だったと思います。
講義の様子をフジノからは記しません。
江口議員のブログなどで公開されたら、それをご覧いただければと思います。
ただ、少し似ている内容の講演を昨年10月に江口議員が行なった様子がツイキャスで動画として公開されています。
『がん患者体験とそこから見える医療福祉政策の課題〜がん対策を中心に〜』
2017年10月1日@藤沢市・明治市民センター
(動画その1)
(動画その2)
ぜひご覧下さいね。
くさま先生、関東学院大学の学生のみなさん、ありがとうございました!
こうして、1時間半の講義はあっという間に終わりました。
振り返るとこの4ヶ月間は、初めての講義をした後からツイッターでフォローしてくれたり、メールをくださった学生さんもいて、とても有意義でありがたい日々でした。
「横須賀市議会と関東学院大学のパートナーシップ協定が結ばれたのに何もしないのではもったいないから」とフジノは学びの場を求めて申し込みました。
ややもすれば、43才のフジノは広い講義室でぽつんと孤立しておしまい、毎回足を運ぶのが苦痛でならない、そんな風になっていたかもしれません。
けれども学生のみなさんが熱心で居て下さったので、フジノは毎回講義が楽しみでした。学生のみなさんにお会いしたかったから、公務で欠席しなければならないとさみしく感じました。
今回の20分間だけのロールプレイだって大失敗していたかもしれないのが、逆に大成功に終わったのは、学生のみなさんがとても協力的で参加してくれたからです。
だから僕も、この1ヶ月半、絶対に学生のみなさんに「受けて損した」「せっかくの90分間を浪費した」と絶対に思われたくないと考えて、全力で良い講義にしようと悩み続けました。
まさに学生のみなさんのおかげで、今日の講義も、そしてこの半年間の通学も、フジノにとってすごく意味あるものになりました。
学生のみなさんの出身をお聴きすると、横須賀・横浜はほぼ居らず、みなさんが市外・県外の出身でした。
この先、地元に戻って就職したり、東京方面で就職する方がほとんどだと思います。なかなか横須賀で働くフジノとは接点が無いのだろうな、一期一会だな、と思います。
けれどももしもどこかでまた接点があったら、ぜひ話しかけて下さいね。わずか4ヶ月間でしたが、席を同じくさせていただいたことは忘れません。
どうかみなさんの未来が明るいものであることを心から祈っています。
ありがとうございました!
京急はまだ動いていましたが、JRは運休になったり、帰宅困難の方々が出始めていました。
横須賀に戻ると、市内は雪が積もっていました。
気持ちを切り替えて、市民のみなさまが雪害で被害が出ないように対策に取り組みます!