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2.本市で現在暮らしている、これから暮らすことになる外国の方々がこのまちの一員として安全で安心して暮らしていかれる体制づくりの必要性について
市長は施政方針において、労働力不足解消のために外国の方々を市内に招き入れる仕組みを検討する旨を述べ、『横須賀再興プラン』にも明記し、来年度予算案にも予算計上している。
私は、本市に満ちている閉塞感や人口減少からくる不安の高まりに対して、本市の新たな市民として外国の方々を積極的に招き入れることは『多文化共生のまち』として再興していくことにつながることと期待している。
(1) 招き入れる定住外国人の規模はどの程度を目指しているか。
ア 本市は今後、諸外国からどの程度の数の方々を招き入れたいと考えているのか。
(2) 安全で安心に暮らしていかれるための支援がさらに必要ではないか。
新たに招き入れるまでもなく、すでに外国人市民は本市人口の約4%(基地人口を除くと約1.2%)を占めており、母国を離れて本市で安全・安心に暮らしていかれるように本市はさまざまな取り組みを行なってきた。
しかし、言葉の支援、医療アクセスのしやすさ、災害時の対応など、現在の取り組みではいまだ十分とは言えない。
そこでさらなる取り組みを提案する。
ア 外国の方々が市役所・行政センターなどの公的機関に手続き・相談のために来訪した場合に備えて、『やさしい日本語』の基本的な実践ができるように本市職員の研修を実施すべきではないか。
イ 外国の方々に情報発信を行う際の『多言語広報指針』や「横浜市『やさしい日本語』の基準」を作成した横浜市と同様に、本市も全庁統一の指針と基準を作成すべきではないか。
ウ 市内の公的施設の表記や各所の案内板に『やさしい日本語』を用いた表記を徹底すべきではないか。
エ 市のあらゆる配布物やホームページの表記、防災情報メールなど日常生活に必要な情報発信についても『やさしい日本語』版を作成すべきではないか。
オ 身近な診療所で安心して治療を受けられるように、神奈川県などが制作した『外国語医科歯科診療マニュアル』『多言語医療問診票』の積極的な活用を、医師会と歯科医師会に改めて依頼すべきではないか。
カ 災害時も外国の方々と市民がコミュニケーションできるように『やさしい日本語』講座を市民や災害ボランティアに対して積極的に実施していくべきではないか。
キ 外国の方々を雇用する市内の中小零細企業に対して、商工会議所と本市が連携して、本市での暮らしに定着できるための共通の講座開催などを検討すべきではないか。
(3) 「地域の担い手」となっていただく仕組みづくりが必要ではないか。
横須賀復活のためには外国人市民と日本人市民が共に「地域の担い手」として活躍していただくことが必要だ。
ア 外国人市民が、町内会・自治会への加入、防災訓練や地域行事へ参加しやすい仕組みづくり、まちづくりに参画しやすい環境づくりをすべきではないか。
昨年1年間、フジノは教育福祉常任委員会において『外国につながりのあるこどもたち』について教育委員会と質疑を交わしてきました。
さらに今回、市長が施政方針演説で外国の方々の労働力を人材不足に対して活用したい、さらに横須賀に外国の方々を招き入れたい、とおっしゃっいました。
そこで改めて『多文化共生のまちづくり』についてしっかりと質疑を行ないます。
(次の記事に続きます)