「横須賀の2040年を考える会」と千場先生の存在
今日は、『横須賀の2040年を考える会』の学習会(第3回)に参加しました。
代表は、千場純先生。
横須賀市の『在宅療養連携会議』の座長であり、横須賀市医師会の副会長でもある方です。わがまちの地域包括ケア・在宅療養を推進する為に絶対に欠かせない、とても大切な存在です。
フジノは2013年からまだわずか4年の接点しかありませんが、立場を超えて、心から尊敬しています。
世間では、ほとんどの方々の問題意識は『2025年問題』までなのが実態だと思います。
しかし、千場先生はその先にある『2040年問題』に向けて取り組んでいく為に、この会を2016年に立ち上げました。
人口ボーナス期の後には必ず人口オーナス期がやってきます。
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総務省資料より「人口オーナス期」
日本もすでに人口オーナス期に入っています。そのダメージが最も大きく出る可能性が高いのが2040年頃です。
社会保障や人口推計を専門とする研究者や政治家であれば、2040年へ目を向けることの重要性は痛いほど理解できます。フジノの場合は、大学院時代の指導教官が人口推計の重要性を叩き込んでくれました。
しかし、千場先生のように現場で闘っておられる方が(本当の最前線でいつも闘っておられます)、長期的視野に立ってこうした取り組みを進めておられることに、心から敬意を払わずにいられません。
毎日の目の前の暮らしで精一杯、明日もどうなるか分からない、ほとんどの人々はそうした生活の中にいます。20年以上も先の未来に向けて、考えたり行動を起こすのは、現実的に不可能だと思います。
だから、もしかしたら『早すぎる存在』として理解されないかもしれない。
フジノは、千場先生のことを敬意を込めて『炭鉱のカナリア』と呼ばせて頂いています。
でも、千葉先生のアクションは絶対に正しいです。
「AI」とフジノ、接点なさそう・・・
そんな千場先生が代表として立ち上げた会ですので、発足から毎回フジノも学習会に参加してきました。
しかし今回の学習会は・・・
予算議会のまっただなかで忙しくて身動きが取れない日程の中に開催されました。本音を言えば、委員会準備を優先したいところ。
さらに、テーマは『2040年のAI社会到来を考える』でした。
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横須賀の2040年を考える会・第3回学習会
率直に
「ああ、このテーマには政治家としては全く関心がわかない」
「千場先生の思考が早すぎてついていかれない・・・」
と感じ、欠席してしまいたい気持ちもありました。
会場に着くと、満員だった過去2回とは異なってかなり空席が目立ちました。
先入観はくつがえされ、夢中になりました
しかし。
まず、基調講演。
独立行政法人経済産業研究所の近藤恵介さんが『AI・ロボット時代における地域経済と雇用』をテーマにお話をして下さいました。
続いて、リレートークで3人がそれぞれの立場でお話をして下さいました。
行政の立場から、経済部経済企画課課長の蒲谷弘幸さん。
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蒲谷弘幸さん(横須賀市・経済企画課長)の講演「横須賀市の産業経済の現状と将来について」
市民の立場から、山口義則さん(行政書士)。
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山口義則さん(行政書士)による講演「AIと横須賀2040年の暮らし」
医療の立場から、山下晃平さん(横須賀市医師会・理事)。
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山下晃平さん(横須賀市医師会・理事)による講演「AIと医療」
千場先生が閉会のあいさつに立つ頃には、フジノの考えは大きく変わっていました。
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閉会のあいさつに立つ千場純先生
かなり明るい未来像がイメージできるようになりました。
『AI』は、保健・医療・福祉に大きく貢献してくれるはずです。
もちろん、根拠のない楽観はしません。倫理的な面からも、法整備の面からも、クリアせねばならない課題は莫大な量にのぼります。
けれども人口減少が進んでも、根拠のある楽観主義をもって生きていかれるくらいに、『AI』の発展が貢献してくれると感じるようになりました。
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学習会の終了後には、控え室で近藤恵介さんと山口義則さんと3人で1時間も話し込んでしまいました(お忙しい中お二人とも本当にありがとうございます)。
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横須賀の2040年を考える会(第3回)終了後に。
『AI』とその発展について今後もっと吸収していきたい、そして政策に取り入れられる部分は提案していきたいと感じました。
それともう1つ。
目の前の苦しみや悲しみや問題と向き合って解決する為に働きながらも、より良い未来の為に長期的な視点で行動を続けていくことの大切さ。
このことを改めて千場先生から今日の学習会を通じて学んだ気がします。ありがとうございました。