2018年度は「性的な多様性の保障」を実現する為にあらゆる条例・制度が変わります
2018年度は性的な多様性を保障する為の条例・制度が大きく変わります。
昨年2017年9月議会の一般質問がターニングポイントとなりました。
人権施策に強い問題意識を持つ上地市長が就任し、前市長とは異なる画期的な答弁がなされて、一気に物事が動き始めました。
横須賀市における性的マイノリティに関する取り組みについて(今後について)
(1)『横須賀市人権施策推進指針』の分野別課題への掲載
- 今年度、外部委員による『横須賀市人権施策推進会議』で、『横須賀市人権施策推進指針』の改定について意見をいただく。
- 分野別課題に、新たに『性的マイノリティの人権』の掲載を検討している。
(2)同性パートナーシップ宣誓書の検討
- 多様な性を尊重する取り組みとして、同性パートナーシップ宣誓書の導入を『横須賀市人権施策推進会議』で検討をしていただく。
(3)横須賀市男女共同参画推進条例の改正
- 横須賀市男女共同参画推進条例のなかに、性的な多様性について明記する予定である。
2018年度は、
- 条例の改正
- 行政計画(*)の改正
- パートナーシップ制度の新設
この3つが一気に行なわれる変革の年になります。
(*名前こそ『指針』ですが、『人権施策推進指針』は『行政計画』に位置づけられています)
今日のブログでは、この3つのうち、男女共同参画推進条例の改正について記します。
これまで『男女二元論』で作られてきた本条例に、きちんと『性的な多様性』を明記することで現実を正確に反映した条例に改正するのです。
改革へ大きく膨らんだ期待に反して、衝撃的な人事異動が行なわれました
昨年9月議会の市長答弁からずっとフジノの期待は大きくふくらんでいました。
それこそ、毎日ワクワクしながら改革がスタートするのを待っていました。
2017年10月〜2018年1月は、新年度予算案を策定する時期です。
予算要求、財政部の査定、副市長・市長の査定、そして予算案のまとめと多忙な時期です。
2月、新年度予算案が市長から提出されました。
期待通り、行政計画の改正とパートナーシップ制度新設の為に『人権施策推進会議』の委員を増員した内容になっていました。
3月、市議会が新年度予算案を可決。
ここまでは順調に進んできました。
しかし、4月に入って大事件が起こりました。
なんと人事異動によって、これまでの経緯をよく承知している『市民部長』も『人権・男女共同参画課長』も『担当職員』もいなくなってしまったのです。
これから大事な改革を行なう新年度に何故キーパーソンを異動させたのか。
理解に苦しみましたし、率直に怒りも覚えました。
もちろん新たに異動してきたみなさんは、頑張って引き継ぎをしてくれたのだとは思います。
しかし、やはりというか何というか、5月、6月には全く動きがありませんでした・・・。
改革は一体どうなってしまうのだろうか。
そんな大きな不安を感じながら、上地市長の答弁が実現されることを願い続けました。
ついに第1回の男女共同参画審議会が今日開かれました
こうして、ようやく今日6月29日。
男女共同参画推進条例を改正する為の議論を行なう『男女共同参画審議会』(平成30年度第1回)が開かれました。
いつもなら絶対に傍聴するフジノですが、今日は無念の欠席。
残念ながら、傍聴はゼロでした。
その為、ここから先に記すことはあくまでも頂いた資料と課長へのヒアリングに基づいて、フジノが率直に感じたことを記します。
フジノ自身がその場には立ち会っていないので、審議会委員の方々や事務局を務めた人権・男女共同参画課は「事実と違う」と感じる部分があるかもしれません。
その点はご指摘いただければ謹んですぐに訂正をいたします。
こんなスケジュールで十分な議論を尽くせるのだろうか不安です
まず資料を読んでショックだったのが、スケジュールです。
課長によると、今日は報告事項が多かった為に『男女共同参画推進条例の改正について』は説明のみにとどまった、とのことでした。
スケジュール表を見てみると、委員メンバーが顔をあわせて議論できる機会は、わずか3回しかありません。
このうち、肝心のパブリックコメント前の議論は2回しかありません。
市役所や市議会の関係者はよくご存知かと思いますが、パブリックコメント手続きを行なう前にほぼ素案が固まります。
パブリックコメントを行なった後に条例案が大きく修正されることはなく、あくまでも微修正のみとなることがほとんどです。
あと1回は会合を開かずに、委員それぞれが書面で事務局に意見を送るだけです。
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いくら6月末スタートのタイトなスケジュールとはいえ、もっと会議の回数を増やすなど方法はあったはずです。
フジノがこれまで関わってきた障害福祉計画や介護保険事業計画の策定などでは、議論の進行具合で柔軟に会議の開催回数を増やして議論を深めてきました。
一方、この条例改正については、パブリックコメント前に2回の会合プラス1回の文書提出しか機会が無く、これで十分な議論ができるのでしょうか。
(次の記事に続きます)