前回から議論を続けていた「議員提出議案のパブリックコメント手続きの明確化」に結論が出ました
本日は『政策検討会議』が開かれました。
横須賀市議会の『政策形成のエンジン』=『政策検討会議』。
今日の議題は、2つ。
- 前回からの積み残しの論点(パブリックコメント手続き)に決着をつけること
- 次回から議論する3つの論点の意識共有をすること
前回からの積み残しの論点は、議員提出議案の『パブリックコメント手続き』の仕組みを明確化することでした。
現状は、
- あくまでも横須賀市のパブリックコメント手続きに準じて行なっているに過ぎない状態です。
- 手続きも市議会の中の『申し合わせ事項』で定めているだけです。
という状態なのです。
現在、実施している『横須賀市がん克服条例案』へのパブリックコメント手続きにおいても
「*本件は、市のパブリック・コメントに準じた手続です」
と、横須賀市議会が策定した条例案なのに記されています。
二元代表制の一方である議会としては、これはとても恥ずかしい状況です。
手続き論についても同様です。
『申し合わせ事項』は文書にこそしていますが、単語のニュアンスどおりで、軽重で言えば『軽めのルール』です。
さらに、上の文章の通りで、「努める」という規定に過ぎません。
実質的には、現在の市議会メンバーでは「パブリックコメントをやらないこと」はありえません。
やったりやらなかったりというような恣意的な運用はありえません。
しかし、しつこいのですが、『政策検討会議』の目的は『将来にわたって横須賀市議会を政策重視の姿勢を貫くべく仕組み化すること』にあります。
今回で言えば、今のメンバーが全員落選したり世代交代したとしても、将来にわたって必ず市民のみなさまの声をお聞きする為にパブリックコメント手続きを明確化すべき、というのが論点なのです。
また、正式に「実施しなければならない」という義務規定にすべきです。
そこで、『申し合わせ事項』よりもう一段重いルールとして『要綱』を新たに作るべきではないか、という議論を行なってきました。
今回ようやく、全メンバーの合意を得ることができました。
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オール横須賀市議会の場なので、全ての会派・無会派からメンバーが出席しています。
『多数決』という形は取らずに、あくまでも全ての会派・無会派が合意できることを大切にしています。
その為、1つの会派でも合意できなければ(反対であれば)前には進めません。
今回の論点で言えば、、当初フジノは
「『要綱』であっても位置づけは軽い」
と考えて、
「『議員提出議案に関するパブリックコメント手続きの条例』を新たに作るべきだ」
と提案していました。
一方、別のメンバーは、
「すでに『申し合わせ事項』でパブリックコメントを数年間実施してきて問題は無く、『新たな要綱』も『新たな条例』も一切必要ない」
というお考えでした。
こうした多様な立場から議論がスタートして、それぞれに持論を述べて、説得と一致点を探して、1つの結論にまとまっていくプロセスそのものがとても大切なのです。
新たな『要綱』の策定によって、議員提出議案のパブリックコメント手続きがしっかり明確化されることになりました。
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今後は、近日中に、新たな『パブリックコメント手続きの要綱』の文案が事前にメンバーに配布されます。
それをもとに各会派で議論を事前に行なってもらいます。
その結果を次回の『政策検討会議』で議論をし、修正などをしながら、合意ができれば『要綱』が策定されます。
とても良いことだと思います。
残りの課題は3つです
政策の実現の為に、条例策定を行ない、その施行後の取り組みが効果をあげたのか否か。PDCAサイクルを回し続けて、現実の課題を解決していく。
これを仕組みとして確立することが今のテーマで、5つの論点を議論しています。
今回までで、2つの論点に決着が付きました。
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次回は、『施行した議員提出条例の、効果の検証方法』」が論点です。
例えば、すでに『政策検討会議』=議会全体で策定して成立・施行した条例として、いわゆる『ごみ屋敷対策条例』があります。
この条例が本当に効果が出ているのかどうかをチェックしなければなりません。
効果があまり出ていないとなれば、改善をしていかねばなりません。
この『検証の手続き』をどのように『仕組み化』するかを議論していきます。
横須賀市議会の「政策形成のエンジン」=「政策検討会議」がついに10回目に
本日の会議でついに第10回となりました。
「こんなに議論をしてきたんだなあ」
というのがフジノの本音です。
この会議の前身である『政策検討会議等準備会』から参加を続けているので、感慨深いものがあります。
ものすごいエネルギーを使って参加しているのですが、市民のみなさまやメディアから注目されることは全く無い存在です。
本会議や委員会での質疑とは違って、目立つことはありません。
けれども、その重要性はとても高いです。
これからもずっと横須賀市議会の根底に流れ続けてほしい、『政策重視の姿勢』を仕組みとして担保する為にがんばっています。
フジノたちの任期も1年を切りました。残された時間は少なくなりましたが、しっかり議論を続けます。
そして、次の世代へと良い形で引き継げるようにしていきます!