今年も日本HTLV-1学会学術集会に参加しました
今日は一橋講堂へ向かいました。
『第5回日本HTLV-1学会学術集会』に参加しました。
午前中は、われらが山野嘉久先生が開発している新薬についての報告をお聞きしました(『HAMの病態に基づく治療薬開発』)。
今まで治療薬が全く存在しなかった状況から少しずつ光明が見えてきつつあるのを感じます。軽症や初期の方々の症状をかなり抑え込めている結果に大きな希望を感じました。
その一方で、今この瞬間も重篤な症状で苦しんでおられる方々に対してはまだ効果は見えず、開発の大変さを理解しつつも焦る気持ちの板挟みで胸が苦しくなりました。
HTLV-1キャリア妊婦さんと生まれたこどもの支援が今回の最大の関心でした
今年のフジノの最大の関心事は2つでした。
- HTLV-1キャリア妊婦さんの支援
- キャリア妊婦さんから生まれたこどもの支援
その為、午後のプログラムはめちゃくちゃ集中してメモを取り、質疑応答の時間には挙手をして、プログラム終了後は講師の方をつかまえて質問攻めにしてしまいました。
公開シンポジウム「HTLV-1感染者のサポートに必要なもの」
座長:内丸薫(東京大学)、高起良(JR大阪鉄道病院)
- 基調講演
内丸 薫(東京大学) - HTLV-1母子感染予防対策マニュアル2017年版とキャリアマザーの心理的サポート
根路銘安仁(鹿児島大学) - 拠点化の推進と拠点施設に求められるもの
末岡榮三朗(佐賀大学) - 都道府県母子感染対策協議会の現状と課題
板橋家頭夫(昭和大学) - 総合討論
横須賀市の取り組みは評価していただいています
改めて学会に参加して感じたことは、複数の先生方から
「横須賀市の取り組みは市町村単位では抜きん出ている」
と評価していただいていることでした(例えば定期的に開催している研修など)。
市議会ではフジノひとりきりで提案してきたHTLV-1対策ですが、市のこども健康課のみなさんの深い理解のおかげでここまで取り組みを進めてくることができました。
HTLV-1というマイナーなテーマ(しかし発症すれば極めて重篤です)に向き合って下さる行政側のパートナーが居てくれなければフジノだけでは取り組みを進めることはできませんでした。
学会の場ではフジノが褒められる形になってしまったのですが、改めて横須賀市の熱意をもって日々がんばって下さっている保健師・助産師のみなさまに心から感謝を申し上げます。
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今日はさらに
「横須賀市はこんなことに取り組んだらさらに実効性のある対策が取れるんじゃないか?」
というご提案もいただきました。
さっそく9月定例議会で提案したいと思います。
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山野先生をはじめ、みなさま本当にお忙しい方々ばかりなのでこの年1回の集まりが本当に貴重です。
今年からは11月10日が『世界HTLVデー』に正式に決定されたので、11月にまたみなさまにお会いして意見交換をさせていただけたらと願っています。
お会いした全てのみなさまに感謝しております。ありがとうございました!