神奈川大学・浅野史郎先生の「地方自治論Ⅱ」へ
今日は、横浜の白楽にある神奈川大学へ向かいました。
浅野史郎教授(アサノ先生)の講義『地方自治論Ⅱ』に、ゲストスピーカーとしてお招きいただいたのです。
『障がい福祉』と『地方自治』という2つのライフワークを持つアサノ先生は、大学でもこの2分野でゼミと講義を担当しておられます。
宮城県知事を3期12年務めて全国に『改革派知事』としてその名が知られ、『地方自治』の著書もたくさんあるアサノ先生。
そんな先生の前で、僭越ながらフジノは、16年間の地方議員としての経験と経験を通じた地方自治への想いを語ってきました。
アサノ先生の講義に招かれることの「意味」
アサノ先生とフジノの関わりについてはぜひこちらをご覧下さい。
大学1年生の時にアサノ先生の存在を知ってから早いものでもう26年が経ちますが、じかにお話をできるようになった今でもいつも緊張で身が引き締まります。
アサノ先生の人脈は広く、ゲストスピーカーは常に入れ替わります。ゲストスピーカーの人数や誰が担当するかはアサノ先生がお決めになります。
そんな中、2013年から5年連続でゲストスピーカーのご指名を頂いています(大変ありがたいことです!)。
お声がけいただけることは、フジノの仕事ぶりがまちがっていなかったとのアサノ先生からの評価だと感じています。
『アサノ知事の最後の弟子』を自認する政治家フジノにとって、最高の栄誉なのです。
教室は満員、熱心な学生が約280名!
教室は、満席の約280名。
アサノ先生の講義は単にユーモアたっぷりで楽しいだけではなく、しっかり学びたい学生たちの味方であるという姿勢をハッキリと打ち出しています。
講義後に学生たちが提出するリアクションペーパー(約300枚)の全てを読むのは当然のこと。
次回の講義までにリアクションペーパーをもとにレジュメを作成して学生たちに配っているのですが、その内容がすごいのです。
- 漢字の誤字を全て訂正する
- 前回の講義内容が正確に理解されていない場合、丁寧に説明する(今回は7点ありました)
- 講義の講義内容への質問に対して、丁寧に回答する(今回は28問ありました)
- リアクションペーパーの記述が優れていた生徒名を挙げ、評価する
- 宿題の結果が優れていた生徒名を挙げ、評価する
- ミニテストが満点だった生徒名を挙げ、評価する
- 次回の宿題を出す(今回は2問ありました)
今日は、A4の両面6ページ(合計12ページ)にびっしり文字が書かれていました。こんなレジュメを毎回作成しています。
様々な月刊誌にも連載しておられるのにこんなに大変な作業を毎週できるのは、本当に若き学生たちの将来を想っておられるからだと感じます。
そのかわり、あまり熱心でない学生たちには厳しくて、出席チェックも厳しく、私語・居眠り厳禁で、アサノ先生はふつうに怒ります(今の時代、怒れない先生も増えましたよね)。
こうした評判は、歴代の学生たちに引き継がれています。
だからアサノ先生の講義をあえて選んでいる学生さんたちは、毎年、熱心な学生ばかり。
この280名は単なる『聴衆』ではなく、『熱心なひとりひとりの集合体』としての280名です。
毎回とても緊張するのですが、心地よい緊張感をくれる学生さんたちです。
2つの意味で新たなチャレンジでした
今回は、フジノにとって初めて前期の『地方自治論Ⅰ』に引き続いての登壇でした。
前期・後期ともに呼ばれたのは初めてです。
さらに『地方自治論Ⅱ』にお声がけを頂いたのも初めてでした。
『〜Ⅱ』は、あらかじめ『〜Ⅰ』を修了した学生しか受講できません。
つまり、基礎知識を理解した学生に対するワンステップ上の講義となります。フジノに求められる内容は『〜Ⅰ』とは異なります。
しかも『〜Ⅰ』の時は複数名のゲストスピーカーでしたが、今回はフジノひとりきりです。
とても重い責任を感じました。
その役割をフジノに任せて下さったアサノ先生の期待に全力でお応えしたいと感じました。
アサノ先生から与えられたテーマ
事前にアサノ先生から「講義で必ず触れてほしい6つのテーマ」を挙げていただいていました。
この6つです。
- 市議会議員選挙について
- 市議会について
- 議員と市長の関係について
- 議員と市役所職員の関係について
- 議員と市民の関係について
- 二元代表制における議会の役割について
「選挙にはカネがかかるもの」
というイメージが世間には蔓延しています。
しかしこのイメージをもたらしたのは『現実の政治家のふるまい』です。フジノはそれを変えたいという想いを行動で示してきました。
フジノは、過去4回の選挙とも10万円台しか使わなかったことをお話ししました。
また、選挙カーも使わないし、当然ウグイス嬢もいませんし、事務所は形だけで常駐する人もいないし、電話かけもしないし、ハガキも出さないし、握手も絶対にしない、という自己流を貫いてきました。従来の政治家の選挙のやり方を、全て否定しました。
ふだんもまちなかに看板を出さないし、後援会も作りません。
選挙でフジノは絶対に「よろしくお願いします」「僕に投票して下さい」「最後のお願いです」などの言葉を使いません。ひたすら政策を語るだけです。
それは、知事時代のアサノ先生の言葉が念頭にあったからです。
「政治家の4年間は、選挙のやり方ですでに決まっている」
つまり、有権者に媚びてお願いして当選すれば、当選後も有権者に頭があがらず言いなりになる、という意味です。
だからフジノは政党にも絶対に入らないし、後援会も作らないし、ひとりきりでひたすら政策を訴える選挙を続けています。そのおかげで当選後は常に自分の意思と責任に基づいて、自由に発言をすることができています。
自由な反面、とても苦しいことも多いのですが、ハッキリと良かったと感じています。
そんな訳で、フジノは浅野史郎流の選挙をさらに純化させて貫いたものなのです。『浅野史郎知事の最後の弟子』を名乗らせていただけるのも、こうした生き方だからなのだと思っています。
議員と市役所職員の関係については、特に丁寧にお話しさせていただきました。
フジノの提案が横須賀市で実現して、さらに全国に波及したものがたくさんあります。
これらは確かに提案したのはフジノです。しかしその実現や日々の取り組みは、市役所職員のみなさんの尽力が無ければ不可能です。
行政の仕事をチェックするのも議員の仕事ですが、一方でフジノにとっては大切な仲間だという想いがとても強くあります。ともに政策を語りあう、苦しんでいる人々の為に力をあわせて支援をする、大切な存在です。
神奈川大学の学生さんたちの中には横須賀市役所を受験・就職してくれる方も毎年いらっしゃいます。きっと将来一緒に働くことになる方もいるはずです。
とてもやりがいのある大切な仕事で、ぜひ横須賀市役所に来てほしいという想いを強く訴えました。
議員と市民の関係については、最も力を入れて語りました。
政治家は偉くも何ともありません。単なる代表に過ぎません。あくまでもこの国のトップは市民のみなさまです。
つまり、あなたがこの街この国のトップなのです。
そもそもフジノが働いているのは、あくまでも毎日の生活が忙しくて政治にまで手が回らない『市民のみなさまのかわり』としてに過ぎません。
市長はじめ市職員がフジノの質問に答えてくれるのも、フジノが偉いからなどではありません。
フジノが政治家として『市民のみなさまのかわり』として存在しているからです。
また、フジノの日々の仕事も、とにかく徹底して毎日市民のみなさまからご意見を伺うこと、市民の方々からのご相談に耳を傾けることにあることをお話しました。
議会での質問や政策は、ひたすらお聴きし続けてきた市民のみなさまの声を反映させているのだということもお伝えしました。
今、残念ながら市民のみなさまにとって、自らが主権者だという意識は持ちづらい状況だと思います。そして、政治は遠い存在になってしまいました。税金がどう使われているか、不信感と怒りしかないと思います。
けれども、政治は常にあなたのものであって、フジノたち政治家は単なる代弁者として市民のみなさまの想いを議会の場に反映させる為に存在しており、市民のみなさまの命と暮らしを守るのが政治家の仕事なのだとお話ししました。
そして、政治家は有権者が「使う」ものであることから、フジノは選挙ポスターに「おれを、こきつかえ!」と書いていることもお話しました。
アサノ先生が問いかけることにフジノが応えて話を広げていくという形で講義は進みましたが、あっという間の100分間でした。
講義の最後は質疑応答でしたが、たくさんのご質問をいただきました。みなさん熱心ですごく嬉しかったです。
無事に講義が終わりました!
こうして、講義が終わりました。
ここまでフジノは自分で読み返してみて、文字にしてみると恐ろしくマジメで固い内容の講義だったかのように読めてしまうことに気づきました。
そんなことないんですよ〜。
アサノ先生のおかげで、フジノはゲストスピーカーでありながら何度も爆笑していました。
こんな感じです。
教壇の2人が笑顔なので、学生さんたちも笑顔でした。
アサノ先生、本当に貴重な機会をありがとうございました!
神奈川大学のみなさん、拙いフジノのお話を聴いて下さって本当にありがとうございました!
そして、SA(スチューデントアシスタント)のお2人、ありがとうございました。写真をたくさん撮って下さったのが嬉しくて、今日のブログにはめちゃくちゃ画像をたくさん入れてしまいました。ありがとうございました!
神奈川大学のみなさま、「一の会」のカフェにぜひいらしてくださいね
2021年にみなとみらい地区で新キャンパスがスタートする神奈川大学ですが、やっぱり神奈川大学といえば、白楽・六角橋商店街ですよね。
神奈川大学の帰り道は、白楽駅前にある『カフェレストラン一』で休憩することにしています。
こちらのカフェは『NPO法人一の会』が運営しているのですが、和菓子がおいしくてフジノは大のお気に入りなのです。
しかも1年に1回(今回だけ半年ぶり)しか来られないのに、代表の梅林さんがフジノのことを憶えていて下さる。すごい記憶力!
神奈川大学のみなさま、『カフェレストラン一』にぜひいらしてくださいね。おいしいですよー!